- 2020年9月14日
- ニュース
「ゲーム制作特殊演習」の前期授業が終了しました。
キャラクターデザイン学科ゲーム領域担当の村上です。
「あんさんぶるスターズ!」や「メルクストーリア」で有名な京都のゲーム開発会社Happy Elements(株)さんとの合同授業である「ゲーム制作特殊演習」の前期授業が終了しました。
最終課題は、架空のゲームプロットを元に、そこに登場する主人公とヒロインのキャラクターデザインをするというものでした。
プロットとしては「現代の京都を舞台に、小野篁の子孫と小野小町の子孫が夜な夜な町へ繰り出して妖怪退治をする」というスマホ向けゲームを想定したものになります。
出来上がった作品について、Happy Elementsさんのアートディレクターから一人ひとりに対して講評をしていただいたので、いくつか紹介したいと思います。
まず一つ目は、ゲームゼミ所属の2年生で中国の留学生である顧芸夢(コ・ゲイム)さんの作品。ゲームゼミで名前もゲイムって何だかスゴくないですか?ま、別にいいですけど。
キャラクターをしっかり立たせようと、背景イメージやエフェクトを加えることでキャラクターの内面表現と絵の迫力を出そうと工夫しており、配色や構図もとても美しく仕上がっています。
ただ、主人公にしては衣装が無地なので、もう少し柄を入れるなどして「ゲームの看板」として際立つようにした方が良いということ、そしてキャラクターが背景に引っ張られすぎている点が指摘されました。また、今後はグラフィックデザイン面を強化した方が良いというアドバイスもいただきました。
同じ題材でも描き手が変わるとまったく異なるキャラクターが生まれるので、バリエーションの異なる3人の作品を紹介します。
こちらはプロデュースゼミ所属の2年生、中垣穂佳さんの作品。
補色を用いた配色のバランスがとても良く、ソーシャルゲームの主人公キャラクターとしてしっかりと立っています。主人公の方は現代劇と和風ファンタジーの要素がぶつかり合ってしまい、調和に欠けている点が少々残念。ただ、ヒロインのアホ毛然り、主人公の装飾品然り、シルエットが際立っている点はとても良いです。
ゲームキャラクターをデザインするときは、真っ黒に塗りつぶしてもそのシルエットだけでしっかりとキャラクターが判別できるくらい特徴をつける必要があるのです。
そして3人目はイラストレーションゼミ所属の2年生田中美玲さんの作品。
頭身や重心のバランス、シルエット、配色のいずれもとても綺麗にまとまっていますが、主人公については民族調の衣装デザインと現代風の要素がぶつかってしまっているので、もう少し調和を考えた方が良いとの指摘がありました。ヒロインは、カメラを首からぶら下げるのは普通すぎて面白くないので、独特なデザインのポシェットのような形で身に付けるなど、もうひと工夫あっても良いのではないかという指摘をいただきました。
というわけで、前期は架空のプロットをもとにコンセプトアートとキャラクターデザインの二つの課題を行ないました。
後期からは、ゲーム画面を想定したUIデザインの制作と、コンセプトアート、キャラクターデザイン、ゲーム画面といった一連の成果物をより魅力的に見せるための設定資料用冊子を作成していきます。
より一層課題の難易度も上がり、同時に求められるクォリティも上がってきています。この冬はとてもアツくなりそうな気配です(笑)
Happy Elements公式サイト
https://www.happyelements.co.jp/