日本画コース

「これからも、がんばってくださいね」 卒業展の熱意は「続けること」に向かう 【文芸表現 学科学生によるレポート】

違うジャンルを学んでいても、芸術大学でものづくりを楽しむ気持ちは同じ。このシリーズでは、さまざまな学科に文芸表現学科の学生たちが潜入し、その魅力や「つくることのおもしろさ」に触れていきます。

 

文芸表現学科2年生の下平さゆりです。
いよいよ始まった「卒業制作展」。その準備中、日本画コースでは卒業制作の講評がおこなわれていました。今回は、潜入させていただいた講評の様子から、学生のみなさんや先生方の熱意が作品や展示の空間にも漂っている、日本画コースの空気感をお伝えします!
(写真は、京都芸術大学の広報課の方に撮影していただきました)

 

展示の準備中。できあがるまでの過程を見られるのも、芸大の良さだなあと思います。

 

卒制の作品を語り合う時間は、鋭く、うれしく、眩しくて

 

人間館C棟5階・6階にて展示されている日本画コースの学生たちの作品。

そのひとつひとつに対して、担当教員の先生方4名がそれぞれにコメントをされる講評では、自分と、自分以外の学生へのコメントを受け止める学生のみなさんから、ものづくりの現場の真剣さが伝わってきました。

 

学生のみなさんには、制作意図をはじめ、自身の作品や制作に対する思い、考えを言葉にしていくことに迷いがなく、4年間制作と向き合ってきたことが滲むような、清々しさがありました。こんなにもはっきり、しっかりとお話できるものなのか……と、そのかっこよさが、眩しいです。

 

中には、自身のライフマスクで展示を作り上げる学生も。

 

全体の講評の様子を通して、日本画コースは特に「自ら学びとる」という姿勢が強いように感じました。作品からも、作者ご本人の雰囲気からも、それができたからここにいるんだというのがしっかり伝わってくるような。

先生方のコメントからは、そうした日本画コースが重ねてきた時間が見えてきます。ひと言ずつの質量がみちみちで、こんな言葉をもらったら嬉しいだろうな、と思えるものばかり。講評をしている先生たちは鋭い視線も持ちながら、どこかうれしそうでもあり、深いまなざしで学生とその作品と接しているのが伝わってくるようでした。

 

卒業制作は、人柄や考え方を映し出す「鏡たち」のようで

 

4年間の集大成となる卒業制作ですが、先生方の誰もが「こういうふうに描いていこう」「今後もがんばりましょう」というような、この先を感じさせる言葉で接しているのが印象的です。卒業と付くとどうしても終わりのイメージが強くなりますが、この空間からは、誰の表現にも終わりはなく、むしろずっと続いていくものなのだということに気づかされました。

 

光のとり入れ方など、空間をうまく使いこなした、見ごたえたっぷりの作品たちです。

 

芸術を教えることはどういうことで、芸術を学ぶとはどういうことなのだろう。

その一端が、日本画コースの講評と、卒業制作の作品から見えてきたように思います。

4年で学びとったことを武器にしながら、自分の考え方を身につけて、形にすることを目指すこと。表現はすべて、それらを映す鏡なのだと思います。

 

卒業制作展は、そのすてきな鏡たちを通していろいろな人たちの4年間を窺い知ることができる場所。より深い目線で見てみると、展示からは、またひと味違った楽しみを見つけられるかもしれません。

 

 

取材記事の執筆者

文芸表現学科2年生

下平さゆり(しもだいら・さゆり)

湘南工科大学附属高校出身

 

1年生のときには、取材記事(前期)や小説・脚本(後期)のワークショップで記した原稿が、それぞれの演習を代表する作品として全学年参加で行われる合評会に選ばれた。

取材に関しては、知らない世界を通過することによってわかったことを「ぶちまけるようにして書く」性質がある。

物語に関しては、ドラマやゲームなどを通して声や演技によって具体的にかたちにされていくことも含めた、広い意味でのシナリオづくりに興味がある。コメディが好き。

 

 

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