アートプロデュースコース

評価の時代の芸術文化~アーツカウンシルとプロジェクトマネジメントへの視点~ 山口洋典さん特別講義

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2人組のペアになり、①「互いの良いところを褒め合う」、その次に②「互いの悪いところを貶しあう」というワークショップが始めに行われ、「評価をする」ことの意味についてお話しいただきました。「評価を下す」という表現からも、それはどこか上の者が下の者に対して行う行為という印象があります。しかし山口さんは「評価」とは、あるモノ・コトをより良くするためのものであるとおっしゃっています。自分一人では気が付かなかったことも、相互的な評価を通して新しい見方ができるようになり、いずれは全体の質の向上に繋がっていくのです。

これは、社会とともに発展していく芸術文化についてはもちろんのこと、もっと身近な、個人の関係にも言えることではないでしょうか。

 

 

▼以下、学生レポートより抜粋

 

○芸術文化の世界で今評価をされるというのが当たり前になっていて、評価というのはよりよくさせるためのものであり、誰かを貶めるものではないということをよく理解することができました。しかし“質”を向上させるための評価が、この世にどれだけあるのかというのも、非常に疑問に思う所でもありました。時代や文化が変わるにつれて評価される方法、そしてその場も変化しているように思います。ネットワークが広がる今の世界では、評価の仕方も雑に、そして乱暴になっている場合もあるなと思いました。

 

 

○評価とはコミュニケーションの一種で自分を見つめなおすこと、他人を通して自分を見ることだと考えると、評価することはとても重要だと思った。

作者から鑑賞者へという一方的な行為を双方向にするものが評価なのではないかと思った。そうやって互いに影響しあうことがよりよいものを作ること、成長するためには必要だと思った。自分で自分を縛り付けない、開放させるためには、自己評価だけでなく、相互評価、第三者評価が必要で、そういったことが可能性を広げていくのではないかと思った。

 

 

○私は親の実家がお寺だったので、應典院のあり方はとても新鮮な感じがして非常に驚きました。しかし、その“お寺”という空間であるからこそ作れる“場”があるし、本来お寺は人々が集う場だとも思うので、そうして人との関わりを作るのにふさわしい場だと思いました。

文化を自分で作り出すのは難しく感じますが、「評価」という形で様々な目線を取り入れ、可能性を広げるというのは、芸術の質を上げるのにとても重要だと感じます。今学んでいるACOPもまさにそういう“場”を作っていくことなので、とても興味深かったです。

 

 

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