アートプロデュースコース

【特別講義レポート】4/16開催 ゲスト:中山博喜氏

nakayama

特別講義 開催概要

 

4月16日(水)2014年度最初の特別講義ゲストには、本学専任講師の中山博喜先生にお越しいただきました。

中山先生は本学情報デザイン学科を卒業後、NGO団体・ペシャワール会の現地ワーカーとして、アフガニスタンで医療事業、農業開発、水源確保などの支援事業活動をされていました。本年度、中山先生の講義は全2回を予定しており、今回はこのアフガニスタンでの体験を中心にお話を進めていただきました。

 

中山先生をはじめとするワーカー達は、井戸掘りや水路作りなどの事業も現地の人たちと共に行い、作業期間中ずっと彼らと生活を共にするのだそうです。時には、人々の気持ちを奮起させる言葉を投げかけたりしてモチベーションを高めるなど、コミュニケーションを大切にし、試行錯誤しながらも、30キロメートルもの長い水路をほとんど人力で完成させるといった、さまざまな支援事業を進めてこられました。

 

ペシャワール会の支援活動では、物資の援助だけを行うのでなく、技術を伝えることで、現地の人たち自身で自分たちの生活を作り上げることができるようにしているという話をうかがい、支援活動というのは、人々や土地のなかで長く生き続けるものであるべきなのだと感じさせられました。

 

デザインを学ぶ学生が、一転、アフガニスタンで井戸掘りをするという“はなはだ畑違い”な立場に置かれたわけですが、そこで否定的になるのではなく、その運命をいかに楽しむかを考えたと中山先生は最後におっしゃっていました。実際、話の中で苦労の言葉はあまり口に出されていませんでしたが、それも中山先生がどう受け取っているらっしゃるかの結果なのだと思います。

 

この授業は、ASP学科の1回生が多く、皆それぞれ、これからの大学生活への期待と不安を重ねながら聞いていたと思います。いろんな出会いや出来事がある4年間なので、端から自分とは関係ないと決めつけてしまうのではなく、チャレンジする気持ちをもって様々なことに挑んでいって欲しいです。

 

 

 

 

●以下学生レポートからの抜粋●

 

デザインを勉強していたからと言ってデザイン関係の仕事にしかつけないという訳ではない。素人でも「できる・できない」でなくやらなければならない状況になった時、必死になったら紀伊国屋の本で橋も作れる。学校で学んでいてもあまり成果が実らないことおあるけれど、大事なのは学ぶ環境よりも自分の姿勢なのではないかと思わされました。自分の好き嫌い、やりたいことだけ取捨選択するのではなくて、想像だにしなかったことでもそれをいかに楽しんでやるか、ぶつかっていったかという経験で思いもよらなかった道が開けるのだと思いました。

 

写真しかできないから写真家なのではなく、何かをしながら写真家をしているというところがすごいなと思った。自分は怖がってばかりで「これくらいでいいや」と諦めてしまうところがあり、自分でも勿体ないと思う。アートのことばかりで頭でっかちになるんじゃなく、社会問題やなんかも知っているのは、人としての厚みが増すと思う。自分で自分の可能性をつぶすのは勿体ないので、挑戦していきたいです。

 

 

 

—————-
◎研究室運営のホームページはこちら

 

 

<475476477478479>