- 2014年11月2日
- 日常風景
気づきの絵本報告会【こども芸術大学の親子と】:Cゼミ3年次生
京都造形芸術大学こども芸術学科には学生が実際に子どもと関わることのできるこども芸術大学があります。
毎年前期にCゼミでそのこども芸術大学の年中さんと年長さん対象のプレイルームを開催しています。
このプレイルームの時だけは子どもたちは親と離れて学生が企画したワークショップで楽しみます。
お母さんたちに前期のプレイルームの報告をする時間がなかなか取れず、今頃になってしまいました。
親と離れて環境の違う場所でお姉さん、お兄さんとの活動は子どもにとってはとても緊張するでしょうね。
でも、子どもたちだけでなく実は学生たちも一緒です。
芸術大学の学生は楽しい企画のアイデアは次々出てきます。
でも、忘れては行けないことは実施準備と安全面のチェックです。
これがとても大切なのですが、実施前の計画段階ではこれでいいのだろうかと迷いもあり緊張するところです。
学生たちは楽しく子どもと関わっているようにみえる学生たちですが、
その日の子どもの気持ちや行動は想定外のことが多く、臨機応変な対応に緊張感、MAX!です。
子どもへの言葉かけや接し方、子ども一人ひとりとの向き合い方などを含めてたくさんのことを学ぶチャンスです。
「楽しい時間を過ごして欲しい」「次回も来たい!」と子どもに思ってもらうために毎回の振り返りは真剣です。
学生たち、とても貴重な経験をさせてもらっています。
さて、このプレイルームで学生個々が気づいたこと、学んだことを基に絵本を制作するというのが
Cゼミ3年次生の前期のもうひとつの課題です。
イメージの世界で作り上げる絵本ではなく、実際に自分が経験したことに基づいてテーマを探ります。
子どもとともに過ごした時間の中で見える子どもの姿、寄り添ったからみえてきたテーマの絵本です。
完成度の高い絵本が完成しました。
プレイルームは子どもと学生だけなので、お母さん方は活動中の子どもの様子を見ることができません。
こども芸術大学で日常見せてくれる姿とは違った子どもの様子がたくさんみられるこのプレイルームです。
是非お母さんたちに活動の様子を見て欲しいと今年は映像記録を撮りました。
報告会はDVDの上映も合わせておこないました。
では、絵本の報告会の様子をご紹介します。
学生一人ひとりがプレイルームで得た気づきを報告し、
そこから導いたテーマで制作した絵本の内容を紹介、読み語りをしました。
子どもたち、お話をしっかり聞いてくれています。またひとまわり大きくなりましたね。
子どもたちから「はやくよみた〜い」と学生たちには嬉しいコールです。
そこで子どもたちのリクエストに応えて、何冊かを作者に読んでもらいました。
(学生たちの後ろに描かれている物語は4回のプレイルームを物語仕立てにしたドキュメンテーションです。)
その後、子どもに読んでほしい絵本を選んでもらってお母さんに読んでもらいました。
絵本はお母さんのお膝に座ってお母さんの声で読んでもらうのがいちばんですね。素敵な時間です。
「この絵本、持って帰りたい!」と子どもだちから。
子どもたちは少し退屈してきたみたいです。
からだを動かして終わりましょうか、ということで急遽
今年のプレイルームで大人気だった「アブラハムさん」をお母さんも一緒に躍りました。
(実はプレイルームのあと、こども芸術大学でも活動に取り入れらてみんなで躍ったようです。)
最後にお母さんたちからプレイルームの感想をいただきました。
「プレイルームを終えてお迎えに来たときの子どもの表情をみると、満足して楽しい時間を過ごしてきたんだなというのが伝わってきました。」
「一人ひとりの子どもたちに丁寧に向き合ってもらっていることがありがたいです。」
「学生さんの子どもとの向き合い方を見ていて、いい子(学生)に育っているなと思いました。育て方って大事だと感じました。」
「うちの子はお家に帰ってから興奮気味にその日の活動の話をしてくれました。」
学生には嬉しいことばをたくさんいただきました。ありがとうございました。
(教員:梅田美代子)