こども芸術大学

創作の時間 「ぱらぱらめくると動いたよ」 情報デザイン学科 李尚宰先生

 

今年度最後となる5回目の創作の時間は、情報デザイン学科の李先生によるアニメーション遊びとコマ撮りアニメーションの作成をしました。

 

 

【1日目】1/19(月)

 

「アニメーションは、魔法です。」

「できないことも、できるのです。」と、李先生は子どもたちに語りかけます。

 

最初に、イヌがホネを追いかけるというアニメーションをみんなで鑑賞。

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顔はイヌで体は人間のキャラクターがホネを追い続けるというストーリー。子どもたちは大爆笑。

普段おうちで観ているアニメとはまた違った印象を受けたのではないだろうか。

 

パラパラ漫画の原理を絵本を用いて伝え、イメージも膨らんだところで・・・

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さっそく!!! 

コマ撮りアニメーションを作成するための絵を親10枚/子10枚/計20枚の絵を描きます。

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子どもが描いた絵と絵の間をつなぐような意識で、お父さん・お母さんも10枚描いていきます。

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中には、子どもだけで一気に20枚も描き上げてしまうほど、話が膨らんだ子もいました。

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撮影は2日目に行います。

それまで、「描いた絵がテレビに映るの?」と子どもたちは楽しみに待ちます。

 

 

午後は、アニメーションで遊ぼう!ということで・・・

ランチボックスという機材とビデオカメラを使い、自分自身をこま撮りして映像を作りました。

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シャッターを切るたびに、一歩一歩カメラに近づいていきます。

自分の姿もモニターでチェックしながら、動きをつけていきます。

小刻みに動く派と、1回目と2回目で大きく動きをつける派との、映像の変化も面白かったです。

 

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これは、釣竿に食らいついて吊り上げられていく様子を映像にしようと、小道具含めすべて自分で考え、

母やカメラマンに指示を飛ばし、ひとつの映像を撮りました。

映像をみたら、見事に上に吊り上げられていくシーンが出来上がっていました。

 

 

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コマ撮りの原理を理解するのは、なかなか難しく、また大人は、どう子どもたちにコマ撮りの仕組みを伝えるか課題もありましたが、自分の姿がモニターに映り、パッ、パッ、パッ、パッ、と秒単位で動く様子をみて楽しんでいました!まさに、アニメーション遊びとなりました。子どもだけでなく、大人も、映画監督になった気持ちで子どものように楽しむ姿が印象的でした。

 

 

【2日目】1/26(月)

 

いよいよ撮影当日です!!!

全体での撮影、どのような映像になるかな?

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このマスの中の自分の番号に、描いた絵を1枚ずつ置き、全員が置き終わったら、シャッターが切られます。

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これを繰り返していきます。

大人も子どももがんばりました!

このあとどうなるか、みんなわくわく、半分はどきどき。

 

編集している間に、ロシアの、ハリネズミが主人公のアニメーションを鑑賞しました。

音声はロシア語でしたが、「言葉がわからなくてもおもしろいよ!」と李先生は言います。

子どもはもちろん、大人も見入ってしまうほど、絵と動物の動き、それから風や歩く音、効果音がイメージを膨らませていきました。

 

その後、1日目に描いた絵を、先生が一人ひとり撮影して映像にしてくださったものを、みんなで鑑賞しました。

あんなに頑張って描いた20枚の絵・・・観てびっくり!なんと2秒、一瞬でした。

それでも、その2秒の間にそれぞれの願いや思い、空想、理想、考えた面白いストーリーが、ギュッとつまっていました。

たかが2秒、されど2秒。

子どもたちは食い入るように、自分でつくったアニメーション見逃すまいと見ていました。

 

そう思うと長編のアニメーションは一体どれだけの絵をつなげて作っているんだろう、と思わず考えてしまいました。

 

そうしている間に、朝にみんなで撮影した作品の編集が終わり、みんなで鑑賞しました。

大きな画面の中で、線がうようよ・もじゃもじゃ動いていたり、花が伸びたり、丸が跳ねたり、物語が見えない分シンプルに動きだけが見えてきて、面白い映像になりました。中には、まったく動かない場所(絵)があっても面白いな、と想像していました。

 

普段できないことや不可能なこと、例えば人間が空を飛ぶことも、アニメーションの世界では叶えてくれるのです。

しかし、そのファンタジーな世界は、実は子どもの世界にも存在するのです。

 

(宮崎)

 

 

 

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