- 2015年2月5日
- ニュース
【現代美術・写真】交換留学先からのレポート第3弾(チューリッヒ編)
こんにちは、現代美術・写真コースです。
スイスに留学中の辻梨絵子さんによるレポート、
とうとうラストの第3弾です!
海外ではいったいどんな授業が行われているのでしょう?
スイスの学生による作品も紹介されていて、
たいへん興味深いので、ぜひご一読を!
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現代美術・写真コース3回生 辻梨絵子
交換留学先:チューリッヒ芸術大学(スイス)
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スイスの授業について!
これが私からの最後のレポートになります!
私がこちらで専門的に学んでいたのは、”Sound Arts course”という、その名の通りSound(音)について研究し、各自制作する分野です。
サウンドアートが何なのかを知ってもらうために、授業で参考として鑑賞した作品を挙げます。
https://www.youtube.com/watch?v=5tCphr8pbFk
私たちの身の回りにある電子機器の出す機械音が聞こえるヘッドフォン。音を通じて機械と対話をするという試みです。
音とは何かについてのディスカッションはもちろんのこと、レコーダーでの録音方法、音楽編集方法、プログラミングなど技術的なことについても学びます。
(※ちなみにこちらチューリッヒの大学では、留学生への配慮のため授業を英語で行うことが多いです。クラスメイトもほぼ全員きれいな英語を話します!かといって彼らも英語が母国語ではないのでそこまで早口だったり難しい単語を使ったりせず、英語慣れしてない日本人にとってとてもありがたい環境です。スイスへの交換留学お薦めですよ〜〜〜〜!!)
さて、今このレポートを書いている日から2週間ほど前に最終授業がありました。半年かけてそれぞれが取り組んできた研究の成果を学生と教授たちで鑑賞&講評します。
(以下携帯からの写真です。京造・写真コースの生徒としてあるまじきクオリティーのアーカイブですが雰囲気を味わっていただけたら幸いです。
ハープ2台で共鳴について研究した作品
チューリッヒ芸術大学は美術科だけでなく音楽科があるので本格的な演奏を間近で見る機会がとても多いです。
耳をマットレスにくっつけると微かにリラックスミュージックが聞こえます
現在発見されている中で最大の素数を電子音に変換するプロジェクト
電子音の連鎖。これを作った人たちは数学の話をしていました(難しすぎて細かいこと理解できなかった)。
Arduinoを用いて作られた体験型のミュージックボックス
https://www.youtube.com/watch?v=WYhXUi5CLnQ
すごくクオリティーの高い作品!
ちなみに私の制作した作品は、線香で正20面体を作り、それぞれの頂点に鈴を取り付けた立体作品です。火をつけ、徐々に線香が短くなると、形が崩れ音がなる仕組みになっています。
合評の様子
この他、クラリネットでクラブミュージックを演奏する、自分の声のピッチを買えて違う人の声に似させる、心臓の音を録音して曲を作るなど学生それぞれ全く異なることにチャレンジしていてとても見応え・聞き応えのある作品ばかりでした。
学生たちはとにかく意見をズバズバ言います。あれが素敵、わたしだったらここはこういう風にする、この作品を作ったきっかけは?完成した今どう思うか?などなどひとつの作品に対してじっくり時間をすごく真剣に話し合います。かつお酒を飲みながら(!)の講評なので時間が経てば立つほど熱く感情的になり議論はとどまることをしらない!計15人ほどの少人数のクラスですが、気付くと6時間もかけて話し合っていました。
意欲的でユーモラスな方々に囲まれて勉強できたこと、制作に集中できる環境に身を置けたこと、多くの新しい価値観に出会い自分をかえりみれたこと、半年という短い期間でしたが、スイスでの留学で得たものは語り尽くせないくらい沢山あります。
交換留学を考えている方、怖がらずにチャレンジ!です!
きっと素敵な日々が待っておりますよ
ではでは
アデー :D