プロダクトデザインコース

学外演習:和紙漉き場リサーチ

プロダクトデザイン学科 3年生Dゼミでは、前期の課題を越前和紙の商品開発に設定しています.
これは、単に商品のデザインをするだけでは無く、商品の特徴を活かしたモノ作りをして、それがどう売るかまでを考えて商品提案をするというものです.
産学協同テーマとして、越前和紙の漉き場からテーマを頂いて学生達が提案を考えます.

基本的な見学として、伝統的な和紙の製作方法を保存している施設で学んだり、博物館で和紙の歴史や道具、紙の種類を学びました.

また、紙の神様を奉る大滝神社にも参拝しました.

また、紙漉場の見学は、手漉き和紙で古い歴史のある信洋舎を訪問しました.こちらは1900年のパリ万博にも和紙を出展するなど明治時代から積極的に新しい和紙にチャレンジしていた漉き場で、消費財としての紙のあり方に新しい考え方を持ち込もうとされています.

もう一軒は、機械抄きで襖用紙の製造をしている滝製紙を訪問しました.こちらは機械抄きと手漉きを両方されている漉き場ですが今回は機械抄きの和紙をテーマに、襖の紙の現状と紙の特性、紙の開発にかける想いを語って頂きました.

また、飛び込みで見学させて頂いた襖紙の手漉き工房では、急遽学生に紙漉の体験をさせて頂きました.
流し込みという技法で、工芸紙を漉く手法を体験しました.このような装飾性の高い和紙は越前和紙の特徴でもあります.

後日、漉いた和紙を送って頂きました.職人さんの手ほどきもあって綺麗な紙に仕上がっています.

 

和紙は工芸品とも捉えられますが、一方では大量に生産される工業製品とも捉えることができます.課題では、単に製品の形が良いだけではなく、市場にマッチさせてみんなが必要とするよりよい商品になるように考えなければなりません.現在、調査をまとめてアイデアを練っています.
最終的にどのような商品提案になるのか楽しみです.

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