こども芸術学科

基層文化記録映像鑑賞会を開催しました。

基層文化映像鑑賞会の後で

 12月22日(金)に、基層文化記録映像の鑑賞会を行いました。今回はほとんど告知なしに、開催週の月曜日に上映会のポスターを学内に貼り、大学のブログなどに上げて公開としました。この情報を見て来ていただいたかた、多くはありませんでしたがまことにありがとうございました。また、学科の1回生全員、2回生造形表現Ⅳ受講生、3回4回のAゼミの学生の約57名で映像を見ました。

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 会場は、至誠館4階にあるS41と言うこども芸術学科で管理、使っているスペースです。同じ床面の外は庭園になっていて、その先は空が見えるとても気持ちがいいところなのです。

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 スクリーンは、白い壁に映しています。映像自体古いのと、今みたいに5Kなどのモニターのクオリティはありませんが、逆に荒い映像が重みを出していていいように思います。

 

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 まだ、明るい時間ですからカーテンの色が透けて見えて奇麗ですね。なかなか集中して、映像を見ているようでした。引き込まれるように。

 

 1本目は、椿山 −焼畑に生きる(高知県池川町椿山)を見ました。2本目は、山に生きるまつり(宮崎県西都市銀鏡)です。

 

 日本に残っていた文化や環境が失われている中で、この映像は先駆けて記録して伝えて行こうと言う意志により、現在私たちは過去の時間にタイムスリップして見ることが出来ているのです。とてもありがたいことと共に、映像の中に見る文化や場所はほとんど今現在は残っていない現実はとても悲しいことです。

 

 生きることの中で生まれた形はどれも素晴らしく美しいものだと、この基層文化記録映像のシリーズを幾つか見て感じました。そして、生きることは切実であり、困難でもあるが、それが自然なんだと言うことを。芸術大学の中で学びを得ている学生の皆さんも、絵を描いたり、ものを造形したりしていますが、根本の生きることから、ものつくりの考え方や凄さをまず学ぶことからはじめるべきと思います。

 触れる、嗅ぐ、耳を澄ます、こんな当たり前の行為の感性感覚も失いつつありますね。歩くことも。空気を吸い込むことをゆっくり感じることで、一歩立ち止まってやってみると何か実感を得れるような気もします。

 

 若い学生の皆さん、時間に追われて自身にとって、この時代にとって大事なことを逃さないように、日々感覚を研ぎ澄ましておく必要があると思います。私も、自身を見失わない様に豊かに物事を捉えられるような心を育んで行きたいと思います。

 

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それでは、最後の投稿でした。

(教員/村山)

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