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歴史遺産コース 加藤 和貴

 私の地元、愛知県にある小豆坂古戦場の史蹟化についての論文である。当初は、小豆坂の戦いが起きた戦国時代末期の、徳川家康の父である松平広忠の時代の歴史そのものをテーマに取り上げようとしたが、この時代の歴史は、1975年に徳川幕府成立後の諸書が松平中心史観であると指摘されて以降、研究者の間で同時代史料に基づいた歴史の見直しが進んでおり、先行研究の中で現在でも議論続出のテーマで、大変ハードルが高いことが分かった。そこで、先生の提案もあり、史蹟論を踏まえた古戦場の史蹟化をテーマに選んだ。
 史蹟論によれば、古戦場や古城跡は全国各地にあるが、それらの全てが残るのでは無く、特定のものがある時点で注目され現在に至るまで保存されて史蹟になる。この小豆坂古戦場について、江戸時代の戦記・旅行記・名所図会に記載されて小豆坂が著名になっていた過程や地誌の記載内容、日露戦争後の愛国心や郷土愛の醸成などの目的で国が史蹟保護を行った施策とその後の地域住民の動向、太平洋戦争後の宅地化の中で地元住民が取った運動などを、最新の歴史の研究動向を踏まえて年表や地図上に整理し、史蹟になった理由を明らかにした。


小豆坂古戦場の史蹟化の考察

愛知県

加藤 和貴

歴史遺産コース

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