三河土人形の特徴と製作背景に関する考察
-碧南市内の土人形を中心に-
歴史遺産コース 廣畑節子
三河土人形との出会いは、私が還暦を迎えてから、愛知県豊田市足助地区で開催される「中馬(ちゅうま)のおひなさん」という催しでした。街道を訪れた人をもてなすように、衣装雛だけでなく多くの土人形が飾られます。洗練されているとはいいがたいものの、歌舞伎の一場面を切り取ったような迫力のある造形物に衝撃を受けました。
足助は三河地方でも北部の山間部、土人形生産者が多く居住した碧南市域は西三河南部に位置します。その中間となる西三河中央の岡崎市で生れ育った私が、それまで三河土人形と出会わなかったのはなぜか、ということも気になりました。
本研究では、特に生産が盛んだった碧南市内の産地を中心に、近代以降の土人形生産のあり方を再評価するとともに、三河土人形の販路を再検討することを試みました。当地方で土人形が盛んに生産された頃の時代背景や生活様式の一端を垣間見る機会となりました。
廣畑節子
歴史遺産コース
このコースのその他作品