つながり つづく 街と松と人と
ランドスケープデザインコース 中村 匠
通っていた小学校は廃校となり、小さい頃の遊び場だった松林は、松枯れの被害で見る影もなくなった。この喪失に無力だと感じていた、でもランドスケープに出会い、何かできるかもしれない。そう思うようになった。
この計画が大切にしたい 3 つの点
1.風景の継承
松枯れで失われた自分の原風景を取り戻す
2.つながりの回復
堤防の嵩上げで失われた松、海の連続した風景を取り戻す
3.地域と観光の共鳴
住地元住民がもっとお互いに顔を合わせる場所を、また観光客に体験の場を提供する。
対象地は三重県伊勢市二見町。伊勢志摩国立公園内に位置し、対象地から東に行くと名勝二見浦がある。JR二見浦駅から夫婦岩までに旅館などの古い街なみが立ち並び、景観保護の対象地区となっている。
①文化・防災ゾーン:防災施設・旧小学校・海苔小屋②自然ゾーン:対象地が含まれる、海・緑が堪能できる③歴史・観光ゾーン:古からある文化財、名勝、レジャー施設がある観光地で観光客の行動はこのエリア内で完結
写真左側は2000年頃のマツ林の様子である。この後急激にマツ枯れが進み、写真右側の2009年の状態になる。 現在は元マツ林だった場所に広葉樹林が広がりつつある。
新堤防と旧堤防の境界 左側が新堤防・右側が旧堤防 工事は堤防天端が1.5mかさあげされる
計画平面図:地形(法面)に沿って海まで繋ながる半円のスロープ。 海に飛び出し海と松林の繋がりを生み出す。 帰りも違う体験ができるよう2つめの半円を設置。 マツの単純林、広葉樹林の二層の林になっている
立断面図AーA’ 東屋から海に伸びるスロープ
模型:スロープと堤防・海との関係、スロープが海に飛び出す様子
スロープの末端は、夏至の日の出の方向を指しており、日の出の風景を切り取ることができる
法面で遊ぶ子供たちの様子。子供たちの原風景の場所となる
海まで伸びるスロープ、分断された海と松をつなげる
中村 匠
ランドスケープデザインコース
三重県伊勢市出身、故郷が少しずつ元気を失っていく状況をなんとかしたい考え、今回卒業制作を通して故郷の失われていく風景と向き合いました。対象地と自分との関係はまだまだ始まったばかりだと感じており、引き続き自分に何ができるかを考え、行動していきます。
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