My Roots…

8月 08日, 2011年
カテゴリー : 過去の公演 

みなさまこんにちは。
残暑お見舞い申し上げます。
最近インコのおチビさんがやって来てさらに賑やかな我が家です。

日本生まれの彼(まだヒナなので性別がわかりませんが…)ですが、先祖の故郷は遠く離れたオーストラリア。そこには野生のインコも多くいるそうです。
一度訪れてみたいと思う今日この頃…
あ、南半球だから季節は冬かしら~避暑には最適(?)ですね。

さて今日は、好評発売中の加藤健一事務所vol.80『詩人の恋』のストーリーをより深く、
ご紹介したいと思います。

アメリカでかつて神童と呼ばれたスティーブン(畠中洋)は、音楽の壁に突き当たりピアノが弾けなくなったためクラシック伴奏者への転向を考え、ウィーンのシラー教授のもとにやって来る。しかし、彼に紹介されたのは、ピアノは下手くそで、声楽家としても峠を過ぎたマシュカン教授(加藤健一)
マシュカンはピアニストであるスティーブンに、シューマンの連作歌曲『詩人の恋』を全編歌いこなすことを課題とした。“ピアニストが何故、歌を?!”と強く反発するスティーブンは、嫌々ながらも歌のレッスンを始める。
教授の反ユダヤとも思える発言や個性的な考えに全く理解をしめさないスティーブンだが、やがてマシュカンの熱い音楽への愛に次第に自らの音楽の心をつかみ、互いに閉ざしていた心を開いていく…

ある日、スティーブンはユダヤ人であることを告白し、第二次世界大戦中にユダヤ人強制収容所が多く存在したダッハウに向かう。しかし収容所の跡には、白く美しく塗られた建物とドイツ語で書かれた説明文があるだけ。「修復じゃない隠蔽だ」とスティーブンは怒りに震える。
そして、その経験と怒りをマシュカンにぶつけた日、マシュカンの秘められていた過去があきらかになり…

この物語は人と人との出会いから始まり、芸術、人種、歴史、時代の問題を孕み二人の心を繋ぐドラマへと発展していきます。
スティーブンが向き合った歴史と、マシュカンの秘めた過去。
最後にどう繋がるのか…
劇場でぜひ確かめてみてください。

私もたまにはご先祖様の歴史に触れてみようかしら。
もうすぐお盆ですね。

ツチヤ