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ART meets SCIENCE #6 絵画とリアリティ

2021年9月6日

ART meets SCIENCE

日程終了しました

 9月21日(火)13:00より、学内教職員・学生対象に文哲研オンラインセミナー「ART meets SCIENCE #6 絵画とリアリティ」を開催します。

 

 

ART meets SCIENCE #6 絵画とリアリティ

 写実的に描くのはなぜむずかしいのか。

絵心や才能の問題と思いがちですが、じつはヒトのものの見方のクセが深く関わっています。描くことにはどのような視覚認知のしくみが関わり、画家たちはそれをどう克服してきたのでしょうか。

サイエンスの視点から齋藤がお話をしたのち、画家の森本先生に、実際のデッサンのコツや作品としての絵画とリアリティのことなど、アートの視点からお話をうかがいます。その後、他分野で表現活動をされているパネリストにくわわっていただき、表現とリアリティについて考えたいと思います。

 

日時:9月21日(火)13:00〜15:00

 

講師:

森本玄(画家,美術工芸学科油画コース教授)

齋藤亜矢(芸術認知科学,文明哲学研究所准教授)(企画)

 

パネリスト:

辻井南青紀(小説家,文芸表現学科教授)

岡村寛生(映像作家,情報デザイン学科准教授) and more..

 

 

【講師略歴】

森本玄

1964年三重県生まれ。1989年東京藝術大学絵画科油画(版画)専攻卒業、1995年東京藝術大学大学院博士後期課程修了、博士(美術)。シェル美術賞展2005、釜山ビエンナーレ2008等で身近にあるコップや雲、暖かいご飯の絵などを油彩画で発表。2004年とよた美術展04平面の部優秀賞、2015年第5回「ドローイングとは何か」展で薪にする前の木々を描いた〈束の間のかたち: 寝る〉が大賞を受賞(2014第4回同展準大賞)。2016年Osten Biennial of Drawing Skopje 2016で「10億年木陰のある散歩道」がFirst Award for Drawingを受賞。

http://www.morimotogen.com/

 

齋藤亜矢

京都大学理学部卒、同大学院医学研究科修士課程修了、東京藝術大学美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。京都大学野生動物研究センター特任准教授(兼任)。芸術する心の起源をテーマに、進化や発達の視点から研究している。著書に『ヒトはなぜ絵を描くのか:芸術認知科学への招待』、『ルビンのツボ:芸術する体と心』(いずれも岩波書店)など。https://www.kyoto-art.ac.jp/info/teacher/detail.php?memberId=16009

https://www.youtube.com/watch?v=QxhpNT-3u54

 

辻井南青紀

早稲田大学第一文学部仏文専修卒業。読売新聞記者、NHK番組制作ディレクター等を経て、2000年、『無頭人』(朝日新聞社刊)で第11回朝日新人文学賞(朝日新聞社主催)を受賞。『アトピー・リゾート』『イントゥ・ザ・サーフィン』『ミルトンのアベーリャ』(以上、講談社刊)などの現代文学から、エンタテインメント小説に至るまで、幅広く執筆。最近作は時代小説『蠢く吉原』(幻冬舎刊)『結婚奉行』(新潮社刊)など。

https://www.kyoto-art.ac.jp/info/teacher/detail.php?memberId=09003

 

岡村寛生

1994年京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。1993年、アートユニット「カワイオカムラ」を川合匠とともに結成。絵画、立体造形、映像などのメディアミックスによる表現から、現在では、CGによる映像表現を中心に活動を行っている。作品《コロンボス》で、クラクフ国際映画祭(2013年、ポーランド)で国際短編部門アニメーション最優秀賞、アルスエレクトロニカ2014(オーストリア)ではコンピュータアニメーション/映画/VFX部門栄誉賞を受賞。作品《ムード・ホール》で、ANIMATOU国際アニメーション映画祭(2019年、スイス)エクスペリメンタルフィルム部門で最高賞を受賞。

https://www.kyoto-art.ac.jp/info/teacher/detail.php?memberId=07194

 

 

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AMS:シリーズ「リアリティ」

文哲研AMS(ART meets SCIENCE)では、今回のセミナーを皮切りに「リアリティ」をテーマとした連続講座を企画中です。

さまざまな表現においてリアリティは重要な要素の一つですが、抽象的な作品にリアリティを感じることもあり、現実をそっくりそのまま写しとることだけがリアリティを生み出すわけではなさそうです。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)が身近になり、テクノロジーによる「リアリティ」が生み出される時代だからこそ、さまざまな視点から表現のリアリティについて考えてみたいと思います。

 

 

日程2021年9月21日
時間13:00 - 15:00
費用無料
対象京都芸術大学教職員、学生
申込方法学内掲示板・学生専用サイト(通学・通信)をご確認ください
主催文明哲学研究所

ART meets SCIENCE#5『空間・身体・脳 - アートと科学の結節点』

2021年2月12日

ART meets SCIENCE

 2021年2月11日、学内教職員・学生を対象に ART meets SCIENCE#5『空間・身体・脳 - アートと科学の結節点』をzoomにて開催いたしました。

 

ART meets SCIENCE#5『空間・身体・脳 - アートと科学の結節点』

日 時:2021年2月11日(木)13:30-15:00

講演者:下條信輔(カリフォルニア工科大学生物・生物工学部/計算神経系教授) 

参加者:132名(京都芸術大学 学生・教職員)

 

【講演概要】
私(下條)の専門は、感覚・知覚の心理物理学・認知神経科学だが、その関心の延長で、科学館展示やアーティストとのコラボにより、空間でのイリュージョン体験を実現するインスタレーションを試みてきた。

その中心テーマは「自己と空間」や「知覚する仕組みそのもの」などだ。
この講演ではまず、1)自己紹介を兼ねて研究や展示の実例を紹介した上で、

2)アートと科学の結節点と考えるポイントを示す
[a)文脈依存性と来歴, b)プレディクションとポストディクション,c)創造性とは]。

そして最後に3)今後のアート・デザインはどうなるか、期待を述べたい。  

 

【講師略歴】

下條信輔(しもじょう・しんすけ) 認知神経科学者、カリフォルニア工科大学生物・生物工学部教授
認知神経科学者として日米をまたにかけて活躍する。1978年東大文学部心理学科卒、マサチューセッツ工科大学でPh.D.取得。東大教養学部助教授などを経て98年から現職。著書に『サブリミナル・インパクト』(ちくま新書)『〈意識〉とは何だろうか』(講談社現代新書)など。 

 

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 今回講師をおつとめいただいたのは、カリフォルニア工科大学の下條信輔先生です。認知神経科学者の下條先生はアートへの造詣も深く、芸術を学ぶ学生にとっても大変興味深いお話を伺うことができました。タイトルのART meets SCIENCEさながら、芸術と科学両サイドから好奇心を刺激される、とても貴重なセミナーとなりました。

 

参加者も132名と大変多く、質疑応答では多くのご質問、ご感想をいただきましたので一部ご紹介いたします。

 

 

【参加者感想(一部抜粋)】

*貴重なお話ありがとうございました。美意識について非常に興味があります。人の来歴にも関係があるということに非常に興味を持ちました。今後の研究目標見えた感じがしました。ありがとうございました。

*お話ありがとうございました。親近性と新奇性、とても興味深く引き込まれました。

*興味深い研究の内容で、ご紹介いただいた本を読んでみたいと思います。以心伝心や相性のメカニズムについて、知りたいと思いました。

*橋をなぜかけたのか、不便だから。蜘蛛がなぜ巣を張ったのかおなかがすいていたから、意識というより必要にかられた本能的なものが動物を動かす物質の発生を促す気がしました。視覚からの情報が脳に直結しやすいのですね。言葉や文字を超えた感覚的な世界の存在があることを肯定されているようで、わくわくします。

*不思議な領域だと思いました。盛りだくさんでしたが、楽しかったです。

 

【下條信輔先生著書のご紹介】

「サブリミナル・マインド-潜在的人間観のゆくえ」(中公新書)

https://www.chuko.co.jp/shinsho/1996/10/101324.html

「サブリミナル・インパクト-情動と潜在認知の現代」(ちくま新書)

https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480064608/

「〈意識〉とは何だろうか-脳の来歴、知覚の錯誤」(講談社現代新書)

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000146900

「サバイバル・マインド-見失われた未来へ」(筑摩書房)

https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480864215/

「ブラックボックス化する現代-変容する潜在認知」(日本評論社)

https://www.nippyo.co.jp/shop/book/7441.html

 
 

*対面での開催が難しい情勢ではありますが、今後もzoom等を活用しながらセミナーや研究会などを開催する予定です。一般公開セミナー開催の際はこのホームページにてお知らせいたしますので、ぜひ楽しみにお待ちください。

 

ART meets SCIENCE#5『空間・身体・脳 - アートと科学の結節点』

2021年1月12日

ART meets SCIENCE

日程終了しました

 2月10日(水)、文明哲学研究所主催セミナー ART meets SCIENCE#5『空間・身体・脳 - アートと科学の結節点』をzoomにて開催いたします。

 

ART meets SCIENCE#5『空間・身体・脳 - アートと科学の結節点』 

講師:下條信輔(カリフォルニア工科大学 生物・生物工学部/計算神経系教授)

 

【講演概要】
私(下條)の専門は、感覚・知覚の心理物理学・認知神経科学だが、その関心の延長で、科学館展示やアーティストとのコラボにより、空間でのイリュージョン体験を実現するインスタレーションを試みてきた。

その中心テーマは「自己と空間」や「知覚する仕組みそのもの」などだ。
この講演ではまず、1)自己紹介を兼ねて研究や展示の実例を紹介した上で、

2)アートと科学の結節点と考えるポイントを示す
[a)文脈依存性と来歴, b)プレディクションとポストディクション,c)創造性とは]。

そして最後に3)今後のアート・デザインはどうなるか、期待を述べたい。  

 

【講師略歴】

下條信輔(しもじょう・しんすけ) 認知神経科学者、カリフォルニア工科大学生物・生物工学部教授
認知神経科学者として日米をまたにかけて活躍する。1978年東大文学部心理学科卒、マサチューセッツ工科大学でPh.D.取得。東大教養学部助教授などを経て98年から現職。著書に『サブリミナル・インパクト』(ちくま新書)『〈意識〉とは何だろうか』(講談社現代新書)など。   

 

*今回は学内向けのセミナーですが、今後、広くみなさまにもご参加いただける企画も考えております。ぜひ楽しみにお待ちください。

 

日程2021年2月10日
時間13:30 - 15:00
対象京都芸術大学教職員、学生
申込方法教職員向け学内掲示板・在学生専用サイト(通学・通信)にて、お申込みを受け付けております(googleフォーム)
主催文明哲学研究所

【報告】ART meets SCIENCE #4

2019年12月23日

ART meets SCIENCE

 2019年12月21日(土)、ART meets SCIENCE #4 「コケの美学」が開催されました。

 

日 時:2019年12月21日(土)13:30-16:20
場 所:京都造形芸術大学 人間館 NA401(講義),瓜生山キャンパス内(フィールドワーク)
ゲスト:大石善隆(コケの生物学)
参加者:18名

 

 「心を深く成長させるには、芸術の科学を学ぶこと、科学の芸術を学ぶこと、感覚を磨いて物の見方を身につけること。どんなものにもつながりがあるはずです」

 ART meets SCIENCE (AMS)は、レオナルド・ダ・ヴィンチのこの言葉にならい、アートやデザイン、表現を志す学生の刺激になりそうな「おもしろい」人をさまざまな分野からお呼びして、お話をうかがう企画です。

 

 AMS第4回目は、「コケの美学」をテーマに、コケの生物学者 大石善隆氏をゲストとしてお迎えしました。

 今回は初の試みとして、フィールドワークを行いました。室内での講義後、外へ出て、キャンパス内に生息するコケの観察へ。各自ルーペを握りしめ、石垣や道の片隅に生息するコケを見つけては近づき、手で感触を確かめ、時には匂いを嗅ぎ、ルーペをのぞき込みます。ルーペの中にひろがる世界は、神秘的で小さな別世界でした。普段何気なく歩いている道にも、実は何種類ものコケが生きていたことに気づき、全員夢中で観察を続けました。

 

 講師の大石先生はじめご参加、ご協力いただきましたみなさま、ありがとうございました。

 

 

【参加されたみなさまのご感想】(アンケートより一部抜粋)

*コケと日本文化が面白かった。和歌の時代から日本人はコケに魅力を感じ、今またブームになっているのは感慨深い

*コケは光も音も風も水も土も吸収していくように感じた。神秘、悠久の由縁なのかもしれない

*フィールドワークを通し、普段通っている道に新しい発見があった。学内にこんなに多くの苔が生えているとは思わなかった。

*コケには想像以上の魅力があり、すっかりはまってしまった

*今まで肉眼で見るだけだったコケをより近くで、触覚、嗅覚もあわせて楽しむことを知った。日常を豊かにするものがひとつ増えてうれしい

 

 

*今後も文明哲学研究所では、ART meets SCIENCEほか様々な企画を考えております。

「こんな話がきいてみたい」「こういうことをやってみたい」などございましたら、ぜひお声をお聞かせください。

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ART meets SCIENCE♯4「コケの美学」

2019年12月3日

ART meets SCIENCE

日程終了しました

ART meets SCIENCE #4「コケの美学」は定員に達したため、お申し込み受付を締め切りました。

なお、キャンセル待ちをご希望される場合、下記よりお申し込みください。

 
【キャンセル待ちお申込みはこちら】
 

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 文明哲学研究所主催企画、ART meets SCIENCE #4 の開催が決定いたしました。

今回のテーマは『コケの美学』。

コケの生物学者の大石善隆氏にお話を伺います。

「コケの生き方は、ヒトの生き方と妙に重なるときがある」のだそうです。

レクチャーだけでなく、外に出て、キャンパス内に生息するコケの観察も予定しております。

定員先着15名となりますので、ご興味ある方はぜひお早目にお申し込みください。

 

 
ART meets SCIENCE #4 『コケの美学』
講師 : 大石善隆(コケの生物学)
 
日  時 : 2019年12月21日(土) 13:30-(15:30頃終了予定)
集合場所 : 京都造形芸術大学 人間館  NA401
持  ち  物 : 特になし(観察用ルーペをご用意しております)
 
*レクチャー後、キャンパス内でコケの観察を行う予定です。
スニーカーなど歩きやすい靴、あたたかい服装でお越しください。
*雨天決行(悪天候の場合はフィールドワークの予定を変更する場合がございます)
 
 
【お申込みはこちら(定員先着15名)】
 
 

—–講師プロフィール

大石善隆(コケの生物学)  

京都大学農学研究科博士課程修了。博士(農学)福井県立大学学術教養センター准教授。

専門はコケの生物学。大学ではコケの基本や。コケから自然環境や文化、ときに人生を考える講義を行う。

著書に『苔三昧:もこもこウルウル寺めぐり(岩波書店)』『なぜにコケは美しい(NHK出版)』『コケ図鑑(ナツメ社)』など。
 

—–ART meets SCIENCEとは

「心を深く成長させるには、芸術の科学を学ぶこと、科学の芸術を学ぶこと、感覚を磨いて物の見方を身につけること。どんなものにもつながりがあるはずです」

 ART meets SCIENCE (AMS)は、レオナルド・ダ・ヴィンチのこの言葉にならい、アートやデザイン、表現を志す学生の刺激になりそうな「おもしろい」人をさまざまな分野からお呼びして、お話をうかがう企画です。

 

 

AMS4ポスター.pdf

日程2019年12月21日
時間13:30 -
(15:30頃終了予定)
場所京都造形芸術大学 人間館 NA401 集合
費用無料
対象一般
申込方法下記よりお申し込みください(定員先着15名)

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主催京都造形芸術大学 文明哲学研究所
お問い合わせ京都造形芸術大学 文明哲学研究所 iphv@office.kyoto-art.ac.jp
文明哲学研究所

2015年度以前