2021年2月12日
ART meets SCIENCE
2021年2月11日、学内教職員・学生を対象に ART meets SCIENCE#5『空間・身体・脳 - アートと科学の結節点』をzoomにて開催いたしました。
ART meets SCIENCE#5『空間・身体・脳 - アートと科学の結節点』
日 時:2021年2月11日(木)13:30-15:00
講演者:下條信輔(カリフォルニア工科大学生物・生物工学部/計算神経系教授)
参加者:132名(京都芸術大学 学生・教職員)
【講演概要】
私(下條)の専門は、感覚・知覚の心理物理学・認知神経科学だが、その関心の延長で、科学館展示やアーティストとのコラボにより、空間でのイリュージョン体験を実現するインスタレーションを試みてきた。
その中心テーマは「自己と空間」や「知覚する仕組みそのもの」などだ。
この講演ではまず、1)自己紹介を兼ねて研究や展示の実例を紹介した上で、
2)アートと科学の結節点と考えるポイントを示す
[a)文脈依存性と来歴, b)プレディクションとポストディクション,c)創造性とは]。
そして最後に3)今後のアート・デザインはどうなるか、期待を述べたい。
【講師略歴】
下條信輔(しもじょう・しんすけ) 認知神経科学者、カリフォルニア工科大学生物・生物工学部教授
認知神経科学者として日米をまたにかけて活躍する。1978年東大文学部心理学科卒、マサチューセッツ工科大学でPh.D.取得。東大教養学部助教授などを経て98年から現職。著書に『サブリミナル・インパクト』(ちくま新書)『〈意識〉とは何だろうか』(講談社現代新書)など。
今回講師をおつとめいただいたのは、カリフォルニア工科大学の下條信輔先生です。認知神経科学者の下條先生はアートへの造詣も深く、芸術を学ぶ学生にとっても大変興味深いお話を伺うことができました。タイトルのART meets SCIENCEさながら、芸術と科学両サイドから好奇心を刺激される、とても貴重なセミナーとなりました。
参加者も132名と大変多く、質疑応答では多くのご質問、ご感想をいただきましたので一部ご紹介いたします。
【参加者感想(一部抜粋)】
*貴重なお話ありがとうございました。美意識について非常に興味があります。人の来歴にも関係があるということに非常に興味を持ちました。今後の研究目標見えた感じがしました。ありがとうございました。
*お話ありがとうございました。親近性と新奇性、とても興味深く引き込まれました。
*興味深い研究の内容で、ご紹介いただいた本を読んでみたいと思います。以心伝心や相性のメカニズムについて、知りたいと思いました。
*橋をなぜかけたのか、不便だから。蜘蛛がなぜ巣を張ったのかおなかがすいていたから、意識というより必要にかられた本能的なものが動物を動かす物質の発生を促す気がしました。視覚からの情報が脳に直結しやすいのですね。言葉や文字を超えた感覚的な世界の存在があることを肯定されているようで、わくわくします。
*不思議な領域だと思いました。盛りだくさんでしたが、楽しかったです。
【下條信輔先生著書のご紹介】
「サブリミナル・マインド-潜在的人間観のゆくえ」(中公新書)
https://www.chuko.co.jp/shinsho/1996/10/101324.html
「サブリミナル・インパクト-情動と潜在認知の現代」(ちくま新書)
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480064608/
「〈意識〉とは何だろうか-脳の来歴、知覚の錯誤」(講談社現代新書)
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000146900
「サバイバル・マインド-見失われた未来へ」(筑摩書房)
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480864215/
「ブラックボックス化する現代-変容する潜在認知」(日本評論社)
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/7441.html
他
*対面での開催が難しい情勢ではありますが、今後もzoom等を活用しながらセミナーや研究会などを開催する予定です。一般公開セミナー開催の際はこのホームページにてお知らせいたしますので、ぜひ楽しみにお待ちください。
2021年1月12日
ART meets SCIENCE
日程終了しました
2月10日(水)、文明哲学研究所主催セミナー ART meets SCIENCE#5『空間・身体・脳 - アートと科学の結節点』をzoomにて開催いたします。
ART meets SCIENCE#5『空間・身体・脳 - アートと科学の結節点』
講師:下條信輔(カリフォルニア工科大学 生物・生物工学部/計算神経系教授)
【講演概要】
私(下條)の専門は、感覚・知覚の心理物理学・認知神経科学だが、その関心の延長で、科学館展示やアーティストとのコラボにより、空間でのイリュージョン体験を実現するインスタレーションを試みてきた。
その中心テーマは「自己と空間」や「知覚する仕組みそのもの」などだ。
この講演ではまず、1)自己紹介を兼ねて研究や展示の実例を紹介した上で、
2)アートと科学の結節点と考えるポイントを示す
[a)文脈依存性と来歴, b)プレディクションとポストディクション,c)創造性とは]。
そして最後に3)今後のアート・デザインはどうなるか、期待を述べたい。
【講師略歴】
下條信輔(しもじょう・しんすけ) 認知神経科学者、カリフォルニア工科大学生物・生物工学部教授
認知神経科学者として日米をまたにかけて活躍する。1978年東大文学部心理学科卒、マサチューセッツ工科大学でPh.D.取得。東大教養学部助教授などを経て98年から現職。著書に『サブリミナル・インパクト』(ちくま新書)『〈意識〉とは何だろうか』(講談社現代新書)など。
*今回は学内向けのセミナーですが、今後、広くみなさまにもご参加いただける企画も考えております。ぜひ楽しみにお待ちください。
日程 | 2021年2月10日 |
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時間 | 13:30 - 15:00 |
対象 | 京都芸術大学教職員、学生 |
申込方法 | 教職員向け学内掲示板・在学生専用サイト(通学・通信)にて、お申込みを受け付けております(googleフォーム) |
主催 | 文明哲学研究所 |
2019年12月23日
ART meets SCIENCE
2019年12月21日(土)、ART meets SCIENCE #4 「コケの美学」が開催されました。
「心を深く成長させるには、芸術の科学を学ぶこと、
ART meets SCIENCE (AMS)は、レオナルド・ダ・ヴィンチのこの言葉にならい、アートやデザイン、表現を志す学生の刺激になりそうな「
AMS第4回目は、「コケの美学」をテーマに、コケの生物学者 大石善隆氏をゲストとしてお迎えしました。
今回は初の試みとして、フィールドワークを行いました。室内での講義後、外へ出て、キャンパス内に生息するコケの観察へ。各自ルーペを握りしめ、石垣や道の片隅に生息するコケを見つけては近づき、手で感触を確かめ、時には匂いを嗅ぎ、ルーペをのぞき込みます。ルーペの中にひろがる世界は、神秘的で小さな別世界でした。普段何気なく歩いている道にも、実は何種類ものコケが生きていたことに気づき、全員夢中で観察を続けました。
講師の大石先生はじめご参加、ご協力いただきましたみなさま、ありがとうございました。
【参加されたみなさまのご感想】(アンケートより一部抜粋)
*コケと日本文化が面白かった。和歌の時代から日本人はコケに魅力を感じ、今またブームになっているのは感慨深い
*コケは光も音も風も水も土も吸収していくように感じた。神秘、悠久の由縁なのかもしれない
*フィールドワークを通し、普段通っている道に新しい発見があった。学内にこんなに多くの苔が生えているとは思わなかった。
*コケには想像以上の魅力があり、すっかりはまってしまった
*今まで肉眼で見るだけだったコケをより近くで、触覚、嗅覚もあわせて楽しむことを知った。日常を豊かにするものがひとつ増えてうれしい
*今後も文明哲学研究所では、ART meets SCIENCEほか様々な企画を考えております。
「こんな話がきいてみたい」「こういうことをやってみたい」などございましたら、ぜひお声をお聞かせください。
2019年12月3日
ART meets SCIENCE
日程終了しました
ART meets SCIENCE #4「コケの美学」は定員に達したため、お申し込み受付を締め切りました。
なお、キャンセル待ちをご希望される場合、下記よりお申し込みください。
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文明哲学研究所主催企画、ART meets SCIENCE #4 の開催が決定いたしました。
今回のテーマは『コケの美学』。
コケの生物学者の大石善隆氏にお話を伺います。
「コケの生き方は、ヒトの生き方と妙に重なるときがある」のだそうです。
レクチャーだけでなく、外に出て、キャンパス内に生息するコケの観察も予定しております。
定員先着15名となりますので、ご興味ある方はぜひお早目にお申し込みください。
—–講師プロフィール
大石善隆(コケの生物学)
京都大学農学研究科博士課程修了。博士(農学)福井県立大学学術教養センター准教授。
専門はコケの生物学。大学ではコケの基本や。コケから自然環境や文化、ときに人生を考える講義を行う。
—–ART meets SCIENCEとは
「心を深く成長させるには、芸術の科学を学ぶこと、
ART meets SCIENCE (AMS)は、レオナルド・ダ・ヴィンチのこの言葉にならい、アートやデザイン、表現を志す学生の刺激になりそうな「
日程 | 2019年12月21日 |
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時間 | 13:30 - (15:30頃終了予定) |
場所 | 京都造形芸術大学 人間館 NA401 集合 |
費用 | 無料 |
対象 | 一般 |
申込方法 | 下記よりお申し込みください(定員先着15名) |
主催 | 京都造形芸術大学 文明哲学研究所 |
お問い合わせ | 京都造形芸術大学 文明哲学研究所 iphv@office.kyoto-art.ac.jp |
2019年9月30日
ART meets SCIENCE
2019年9月27日(金)、ART meets SCIENCE #3 『いろんな「普通」を見聞きする ー日常の中にあるアウトサイダー・アート』が開催されました。
「心を深く成長させるには、芸術の科学を学ぶこと、
ART meets SCIENCE (AMS)は、レオナルド・ダ・ヴィンチのこの言葉にならい、アートやデザイン、表現を志す学生の刺激になりそうな「
第3回となる今回は、『いろんな「普通」を見聞きする –日常の中にあるアウトサイダー・アート』をテーマに、鞆の津ミュージアム学芸員の津口在五氏をゲストとしてお迎えしました。
セミナーでは、鞆の津ミュージアムの企画展で発表された作品や作家さんの作風、エピソードなどを、たくさんの写真とともにお話いただきました。紹介されたアートは、あっと驚くような仕掛けのある作品、その細かさと量の莫大さにただただ感嘆してしまうような作品など、とても興味深いものばかりで、会場からもどよめきや笑い、様々な反応が見られました。「アートって何だろう?表現するってどういうことだろう?」と考えるよい機会になったのではないかと思います。
講師の津口さまはじめご参加、ご協力いただきましたみなさま、ありがとうございました。
*今後も文明哲学研究所では、ART meets SCIENCEほか様々な企画を考えております。
「こんな話がきいてみたい」「こういうことをやってみたい」などございましたら、ぜひお声をお聞かせください。