2016年5月
2016年5月26日 イベント
5月25日(水)の特別講義は、瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)ボランティアサポーター「こえび隊」事務局の甘利彩子さんをお招きし、「「瀬戸内国際芸術祭」地方活性化とサポーターネットワーク」と題して、こえび隊が芸術祭中や前後の期間にどのような取り組みを行っているのかお話しいただきました。
3年に一度開催され、今年で3回目となる瀬戸芸。国内のみならずアジアやヨーロッパからの来場者も年々増加していて、大いに盛り上がりをみせています。その成功の裏には、現在登録数6,000人に上る「こえび隊」の活動があります。
芸術祭は春・夏・秋の3会期合わせて約100日間開催されます。その中で、こえび隊はアーティストの作品制作の補助、会場案内、各イベントのお手伝いなど多岐にわたって運営をサポートします。さらに、会期以外の期間も様々な取り組みを続け、地元住民の方々との繋がりの輪を深めています。
今まさに人が住んでいる場所で、新しくアート作品を展示・設置するということは、美術館に展示するのとは違った意味や難しさがありますが、それを行うためには地域の人の力なしでは成り立たないと甘利さんはおっしゃっていました。「協働」という言葉を使われていましたが、お話を聞いていると人と人との繋がりが何よりも重要な意味を持っているように思われました。アートはひとつのきっかけ。人々が対話をしつづけることで、与え/与えられる関係が「循環」し、地域もアートも互いが活性化することができるのではないかと感じました。
■以下、学生レポートからの抜粋
「場所だけ提供して住民は置いてきぼり」にならず、住民も意見や知恵を出し合って、さらにアーティストと共に作品を作り上げていく過程を私も感じでみたいです。
人が行きたいと思える場所は、人と人が関われる場所。芸術祭は地域を知るきっかけになる。人口が少ない場所にもそれぞれの良い所があり、そこにアート作品が合わさり、人々が協力することでその魅力を一緒に感じてもらうことができる。
瀬戸内国際芸術祭がいかに地域と密着して地域とアートをつくっているか、どんな思いがあるかが分かるお話でした。たくさんの写真や映像からアーティストやこえび隊、住民それぞれの思いが伝わってきました。
作品を制作するうえで「何かを作りたいから場所を探す」ではなくて場所を知って「ここで何がしたいか、何ができるか」を考えて制作することが何かを生む。
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【予告】
6/12(日)
一日体験入学オープンキャンパス
マンガでわかるアートの魅力
「このマンガおもしろいよね!」 友達とそんな会話をしたことありませんか。
でも、ふたりに見えているマンガは本当に同じなのでしょうか?
この授業では1つのマンガをみんなで読むことで、驚くような体験と
「アートってそういうことか!」という発見を生み出します。
作品制作だけじゃないアートの魅力を体験しましょう。
アートプロデュース(ASP)学科の授業を体験できるチャンス!!!!!!
概要、申し込みはこちらから(5月下旬)
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2016年5月21日 ニュース
アートプロデュース学科の田中圭子先生が執筆された書籍が出版されました。
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田中圭子 著
『日本髪大全』
出版社::誠文堂新光社
発売日:2016-05-09
判型/頁:B5判/240頁
価格:本体4,500 円+税
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日本人は古代より独特の結髪文化を発展させてきました。
大陸文化の影響を受けた飛鳥・奈良時代、長く垂らした豊かな黒髪を愛した平安時代から室町時代、技巧を凝らして髪を結い上げるようになった江戸時代。
時代が下るにつれてその種類は数百にのぼり、髪型を見ればその人の職業や身分、年齢、未婚か既婚かなどがわかるようになりました。
本書は、古墳時代から現代までの日本の髪型の歴史を、時代考証をもとに再現された実際の結髪姿とともに解説します。
また、島原太夫や舞妓といった花街の女性たち、角界の力士など、現在も伝統的な日本髪を結って暮らす人々と、その結髪文化を支える結髪師の技を、結髪プロセスやインタビューを交えて紹介し、いまに生きる日本髪の実像に迫ります。
このほか日本髪の櫛や髪飾り、家庭でも結える新日本髪も紹介。(誠文堂新光社HPより)
本書には、アートプロデュース学科4回生の赤川くんが撮影した写真も一部掲載されています。
さまざまな日本髪の写真がたくさん載っているので、パラパラとみてみるだけでとても楽しめます。かなり読み応えのある本です。
誠文堂新光社のHP他、書店にてお買い求めいただけます。
ぜひお手に取ってご覧ください。
2016年5月18日 ニュース
京に初夏を知らせる葵祭りも終わり、ここから夏まで、アートプロデュース学科では
高校生や受験生の方々に向けたプロジェクトをいろいろ用意しています!
「アートプロデュース」ってなんだろう?制作だけではないアートの世界を知ってみませんか。
予備知識はいりません。見れば見るほど見方が変わる、「アートを魅せる」おもしろさを学びましょう。
スケジュール2016
アートプロデュース学科を知る6日間
6/12(日) 一日体験入学オープンキャンパス
マンガでわかるアートの魅力
「このマンガおもしろいよね!」 友達とそんな会話をしたことありませんか。
でも、ふたりに見えているマンガは本当に同じなのでしょうか?
この授業では1つのマンガをみんなで読むことで、驚くような体験と
「アートってそういうことか!」という発見を生み出します。
作品制作だけじゃないアートの魅力を体験しましょう。
6/19(日) 高校生アート・サポーター・プロジェクト(ASPer)
第2回 「アートに会いに行こう!」
京都の街なかでは、たくさんの「アート」が起こっています。ARTZONEと周辺のギャラリーをめぐりながら、さまざまなアートに会いにいきます。
ツアー後はみんなで、それぞれの感想をおしゃべりしましょう。
7/12(日) 一日体験入学オープンキャンパス
見せ方ひとつで傑作に?
誰でも気軽に撮ることができる写真。あなたのケータイにも何枚も入っているはず。でも、撮った後の写真って意外と見なくないですか? 「なんてことない」と見過ごしていた写真も、見方と見せ方ひとつで「傑作」に変わるかもしれません。この授業では、作品を「見せ方で魅せる」術を学びます。
7/17(日) 高校生アート・サポーター・プロジェクト(ASPer)
第3回「展覧会の裏側ってどうなってるの?」
展覧会の会場には、アート作品の魅力を引き出し、
お客様に楽しんでもらうためのたくさんの工夫が仕掛けられています。
それがどんなものか探してみませんか?
7/23(土)、24(日) 真夏のオープンキャンパス
夏期コミュニケーション入学試験対策講座や、1、2年生向け企画も!
大学全体でのプログラムについての詳細は、オープンキャンパス専用サイトでご確認ください。
一日体験入学のお申し込みもそちらよりお願いいたします(受付は5月下旬から)。
高校生アート・サポーター・プロジェクトのお申し込みは随時受け付けています!
メールまたはお電話でご連絡ください。詳細はこちら。
それから!
この4月からアートプロデュース学科に着任された林田新先生が「記録」をテーマに企画された展覧会『記述の技術 Art of Description』が、今週末21日(土)よりARTZONEでスタートします。
展覧会初日には関連イベントとしてアーティストトークも開催されます。
アーティストの生の声が聞けるチャンスです。ぜひお越しください。
さらに!
ASPerバッジを持っている人は、受付での提示で入場料が無料になります!
バッジをゲットしたい方は、第2回のASPerにお申し込みをぜひぜひどうぞ!
展覧会概要
タイトル: 記述の技術 Art of Description
会期: 2016.5.21(土)~6.12(日)
時間: 平日 13:00~20:00/土日祝 12:30~20:00 *会期中無休
会場: ARTZONE
企画: 京都造形芸術大学アートプロデュース学科
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2016年5月12日 授業風景
5月11日に特別講義『アートを〈編集〉する』を開催しました。ゲスト講師にお越しいただいた櫻井拓さんは、アートの分野を中心に扱われているフリーランスの編集者です。
編集とは、何をすることでしょうか。櫻井さんから最初にあったこの問いかけに、学生からは「締め切りまでに作家から原稿を集めること」「『サザエさん』のノリスケさんがやっていること?」といった答えが。でも実は具体的な仕事内容は、原稿整理のみならず、出版の企画、執筆依頼、デザインのディレクション、校正、入稿、色校正など沢山あることを知り、多くの学生には新しい発見であったようでした。
「編集」という言葉は、一般的に文章や書籍に対して使われますが、今回櫻井さんにお話いただいたことは、広義の意味で編集とは「プロデュース」なのだと感じるところが多くありました。「編集とは、新しい価値が『見える』ように発見・開放する作業」というのは、アートをプロデュースすることについてもそのまま言えることですよね。ARTZONEでの展覧会企画に限らず、ASPでの学びにそのまま繋がる、とても意義のある講義でした。
櫻井さん、ありがとうございました。
■以下、学生レポートからの抜粋
・社会の需要と伝えたいことのすり合わせや、執筆者の意図をくみ取り世の中に伝える努力、また自らも積極的にあらゆるものに触れることが大事になってくる仕事だと思いました。作家が売れるきっかけを作れる仕事、作家や作品に深く介入できるといった編集の特色に魅力を感じました。
・櫻井さんの「状況を編集する」という言葉を聞いて、それこそACOPで必要な力の一つになるのではないかと思う。
・編集する仕事とアートをプロデュースする、マネージメントする仕事はとても似ている。講義の中で作家や画家が一次的創造、編集者などは文章や作品をどうやって人に広めるかを考える二次的創造、と説明されていて、どこの社会で働くとしても二次的創造の仕事がなくてはならないんだと思いました。社会では常に誰かがプロデュースしあってまわっているのだと感じました。
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2016年5月6日 イベント
みなさんGWはいかがお過ごしでしたか?
今年の京都は運良く天候に恵まれていたので、府外から遊びに来られた方も多かったのではないでしょうか。
そんななか、GWの初日にあたる4月29日に、アートプロデュース学科では、高校生アート・サポーター・プロジェクト(ASPer:エスパー)の第一回目をARTZONEで開催しました。
この日のテーマは『「アート」のサポーターって?』。
作品をつくるのはアーティスト。それを見るのはわたしたち。では、“アート”をつくるのは誰?
アートが生まれるには、それを見て、意味を考え、その価値を伝えていく人々が不可欠です。
アートサポーターの役割がなぜ、いかに重要なのかを、「アート」を「恋」に見立てたユニークなエピソードなどを交えて、学科長の福先生がレクチャーをしました。
後半は、アートの現場を実際にその目で見てもらおうと、ARTZONEで開催中のファッションの展覧会『STRIVE AGAINST FATE』をみんなで鑑賞しました。
この展覧会はアートプロデュース学科4回生の穐吉さんの企画によるもの。
本人に登場してもらい、展覧会を企画した趣旨、テーマである「ファッション」や「ジェンダー」についての穐吉さんの考えと、それに関連させた展示内容などについて話してもらいました。
配管を大胆に使った展示構成には驚きの声が。
展示されている服は、どれも普段お店で売られているもの。
こうやって、見せ方一つでも工夫をすることで、見る人に様々なことを考えてもらうことができ、それによって物の価値やさらには見た人の価値観を揺さぶることができるのです。
会の最後には、ASPerの証であるASPerバッジの「A」を参加者全員にプレゼントしました!
このバッジを持っている人は、ARTZONEで開催するイベントに参加することができます。
次回以降も、ASPerでしか味わえないプログラムを用意しています。
友達も誘ってぜひ一度参加してみてください。
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次回予告
第2回 6月19日(日)14:00-17:00
アートに会いに行こう!
京都の街なかでは、たくさんの「アート」が起こっています。ARTZONEと周辺のギャラリーをめぐりながら、さまざまなアートに会いに行きます。ツアー後はみんなで、それぞれの感想をおしゃべりしましょう。
※行き先に博物館が含まれる為、高校生の人は、身分が証明できるもの(学生証または生徒手帳)を必ず持参してください。
■申し込み方法
主な対象者:高校生(その他の方はお問い合わせ下さい)
下記に参加者のお名前/高校名/学年/参加希望日をご連絡ください。
京都造形芸術大学アートプロデュース学科
電話:075-791-9296 FAX:075-791-9429
e-mail:info@artzone.jp
※メールの場合は、件名に「ASPer申込み」を記載の上お送りください。
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京都芸術大学は、今アジアで最もエネルギーを持って動き続ける大学であるという自負があります。
通学部13学科23コース、通信教育部4学科14コース、大学院、認可保育園こども芸術大学。
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とどまることなく動き続ける京都芸術大学の“プロダクション”の数々。
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