キャラクターデザイン学科

2021年1月

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2021年1月31日  ニュース

ゼミ通ヒーローズ Vol 28 飯田遥歩と「脱出ゲームについて語る」の巻 Part1

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「ゼミ通ヒーローズ」とは、京都芸術大学キャラクターデザイン学科ゲームゼミの学生の研究や取り組みについてピックアップし、担当教員村上との対談形式で綴る少々マニアックなブログ記事となっています。

 

 

今回のゼミ通ヒーローズは、ゲームゼミ十三期生で現2年生の飯田遥歩さんと、ゲームゼミの恒例プロジェクトとなっている「脱出ゲーム」について語っていきます。

 

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ゲームゼミ2年生副リーダーの飯田遥歩さん

 

 

村上

まず、定例となった質問から。どうしてゲームゼミに入ったのか、そこから聞いていこうかな。

 

飯田遥歩(以下飯田)

私、東京の出身なんですけど、東京から出たかったんですよ。あっちは便利なんですけど、なんかつまらなくて。で、関東以外でゲームを学べるところを探したら最初にこの大学のキャラクターデザイン学科がヒットしたんです。で、京都いいなぁって思って。あとはキャラデの中でコース分けがされてないところも色々学べそうで魅力があって。

 

村上

最初から希望はゲーム一本?

 

飯田

そうですね。ずっと昔からゲーム制作に興味があって。

男兄弟に囲まれて過ごしたのでゲームに馴染んでたのもあるんですけど、アクションゲームよりは『UNDERTALE』とか『ワンダと巨像』みたいに、じーんとくるようなストーリーが入ってるゲームに興味が出てきて、だんだん作る側に回りたいなって思い始めました。

 

村上

京都なら芸術大学が集中してたり任天堂のお膝元だったりと、土地柄は恵まれてるかもね。で、主にやりたいのはデジタルゲーム?

 

飯田

そうですね。どっちかというとデジタルゲームです。

 

村上

うちは最初にアナログゲームを作るところからあそびの本質を学ぶというやりかたをしてるわけだけど、そこで今回飯田は「脱出ゲーム」の制作の中で素晴らしいリーダーシップを発揮してくれたから、今回は代表としてインタビューを録らせてもらおうかなと。

 

飯田

いえいえそんな、ありがとうございます。

 

村上

というわけで、今回の脱出ゲームの内容を説明してくれる?

 

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「カミムラ研究所脱出ゲームからの脱出」のポスター

 

飯田

はい、今年のゲームの設定としては、人口の臓器や手足を開発している研究所が舞台となっていて、プレイヤーはその研究所の助手が開催している脱出ゲームに参加することになりました、というところからストーリーが始まります。

 

村上

助手が開催する脱出ゲームね。

 

飯田

はい。ゲームが進行していくと、途中から助手よりもそこに隠れていた博士の存在が強くなってきて、博士の登場から物語が急展開していきます。最終的に助手は全ての企みがバレて、施設もろとも爆破しようとするので、それを阻止して脱出するという展開になります。

 

村上

サブタイトルの「脱出ゲームからの脱出」がメタ的な表現な上に意味深で面白いね。

 

飯田

助手が、博士の残したある謎を解くために、謎解きの好きそうな人を集めようと偽の脱出ゲームを企てるんですけど、物語の途中でそれが実は脱出ゲームではなかったことに気付く、という展開ですね。脱出ゲームという企画から脱出するための脱出ゲームになってます。

 

村上

脱出ゲームに慣れた人をいかに陥れるか、てことね。

 

飯田

はい。ゲーム本編自体はオーソドックスな脱出ゲームの構造ではあるんですけど、途中に物語としての驚きもうまく組み込めたかなと思いますね。脱出ゲームの案内役であり物語を進行させるキャストが実は黒幕だったっていう裏切り系のギミックとか。

あとはアルコール消毒を利用したギミックみたいに、コロナ禍だからこそ生まれたアイデアもありましたね。ゲーム開始の前にプレイヤーに手を消毒をしてもらうんですけど、実はそれが毒でした…的な展開が後から明らかにされたり。

 

村上

今やどこへ行っても入口で義務的に手指消毒を促すのが当たり前になってるけど、まさかそれが物語のギミックになってるとは誰も思わないもんね。

 

飯田

そこは思った以上にウケてたので良かったです。

 

村上

プレイヤーとしては、例年学内の学生、それもキャラクターデザイン学科の学生だけで定員が埋まってしまうんだけど、今回は一般のお客様とかコアな脱出ゲームのファンの方が大勢来てたよね。

 

飯田

そうですね。参加者の募集を開始した次の日に応募フォームを確認したら、キャラデの副手さん以外のお客様が全部一般の方だったんですよ。その後からは他学科とか他大学の学生でほとんど埋まりました。キャラクターデザイン学科の学生はゲームゼミの先輩以外ほとんどいませんでしたね。

 

村上

脱出ゲームのプロジェクトを始めてかれこれ6年くらい続けてるけど、ようやく外部に認知され始めた感じだね。ねぶた、お化け屋敷に続くうちの大学の名物企画にしてやろうかな。

でも今回コアなファンが来られたということは、当然ながら厳しいフィードバックもあったということかな。

 

飯田

ありましたね。アンケートを見たら、謎解きとストーリーの導線が弱いとか、かなりの理解力がないとストーリーの読み込みが難しいとか。

 

村上

物語として表現するんじゃなくて、謎解きから得られる断片的な情報を得て、そこからストーリーの流れや世界観を感じ取るようなナラティブとしての演出は結構盛り込まれてたと思うんだけど、そこの説明が不足しててお客様の理解に結びつかなかったということなのかな。

 

飯田

そうかもしれないですね。実際制限時間がある中で謎解きのみに集中してしまうと、その外側に広がる世界観とかストーリーの部分まで気持ちがいかないというか。助手と博士の関係性がヒントになるような展開が用意出来たら良かったかなって思います。

 

村上

それは謎解きの内容で、てこと?

 

飯田

謎解きのギミックもですし、あとは小道具であったり、雰囲気作りそのものも含めてですね。

 

村上

スケジュール管理の問題なのかな。企画のスタート時はかなり順調で、かつてない速度でゲームの方向性やストーリー設定が決まってたんだけど、年末あたりで一人一人がストーリー設定の矛盾を正そうと細かいところに拘り出したことが原因かもしれない。

 

飯田

細部の設定を考えすぎてる人もいれば時間に対して危機感がない人もいたり、難航した要因は色々ありましたね。

 

村上

初めての通しリハのときに、馬場(ゲームゼミ2年生馬場歩愛さん)が視力検査のギミックを物凄く丁寧に作って来てて、その仕上がりを見たときに、「あ、ここまで精度の高いものを作る必要があるんだ」って、そこで温度差に気付いた人はバリバリ働くようになってきたよね。

 

飯田

いやもうほんとあれはお手柄でした。すごいクォリティですし。裏方全般を通してあの人の頑張り具合にはもう頭が上がらないです。

 

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村上

あと今回目指したポイントは?

 

飯田

研究所っていう舞台に合わせてプレイヤーの役職が医療系の専門家としてそれぞれ割り当てられるんですけど、謎解きギミックの内容も全部医療系の要素で統一した形でアイデアを出していきました。

 

村上

プレイヤーに医療の専門知識がなくても、ゲームとして表現が簡略化されてるし、それぞれの役職が活かせる活躍の場を散りばめてあるから能動的に参加できるようになってたね。

 

飯田

はい。知識がなくても全員が楽しめるようにバランスを調整するのは難しかったですけど面白かったですね。今年度のゲームゼミはプランナー志望の子が多くて、最初の企画会議でいきなり世界観も設定もどんどん形になっていって、あまりにスムーズに進んだのでそこは苦労はしなかったですね。

 

 

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企画内部でのテストプレイの様子

 

 

村上

ゲームプランナーの中でも割とシナリオライター希望の学生が多いのも今年のゼミ生の特徴かな。

 

飯田

そうなんです…けど…、それが災いして、ギミックを組み込もうとした時に細部の矛盾にブチ当たって、そこから解消されないとなかなか企画が先に進まないという…。

 

村上

企画あるあるだね。暫定的な仕掛けで構わないからエンディングまでの筋道を立てて、一通りのゲーム進行がまとまってから細部の矛盾を解消させてくれって話もしたんだけど、やっぱり実作業になると細かい所が気になるんだね。脱出ゲームで一番大事なのはお客様のテンションのコントロールだから、そこを中心に考えていく形で軌道修正をしないといけないんだけど、でもこの感覚って、何本かゲームを実際に作らない限り理解できないんだよな。3年生になったらそれぞれがゲームを作ることになるから、そのとき「このゲーム企画の中で一番大事なところはここ」とか「こんなところに拘ってる場合じゃない」とかっていう感覚も養われていくんだと思う。

 

Part2に続く

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2021年1月22日  ニュース

ゼミ通ヒーローズvol.27 「真田秋華&イム・シウとアナログゲーム『責任転魔』について語る」の巻 Part 2

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「ゼミ通ヒーローズ」とは、京都芸術大学キャラクターデザイン学科ゲームゼミの学生の研究や取り組みについてピックアップし、担当教員村上との対談形式で綴る少々マニアックなブログ記事となっています。

 

今回のゼミ通ヒーローズは、ゲームゼミ十二期生で現3年生の真田秋華さんとイム・シウさんの合作となるアナログゲーム『責任転魔』について語っていきます。

 

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真田秋華さんとイム・シウさんの合作によるアナログゲーム『責任転魔』のテストプレイ風景

 

村上

では今度は制作プロセスについて聞かせてくれるかな。

 

イム・シウ(以下シウ)

最初は余裕があればそれぞれの案を持ち寄って2つのゲームを作ろうとも話していたんですけど、レベルデザインの調整をしていたら時間が圧迫してしまったのでこの企画のみに絞り込むことになりました。

 

真田秋華(以下真田)

テストプレイはかなりやったよな。

 

シウ

授業がオンラインになった関係で直接会ってテストプレイすることができなかったから、お互いの家族に手伝ってもらってテストを繰り返しましたね。テストをして数値を調整してまたテストをして、その結果をお互い擦り合わせてまた修正して…。

 

真田

それしんどかったな。私は三重県でシウちゃんはソウルで…。

ゲームゼミのメンバーなら一度遊べばみんな的確なアドバイスがもらえるんですけど、今回のテストプレイは家族相手だったので、「面白かったよ」くらいしか感想を言ってもらえなくて…。でも私の兄がゲーマーなので、色々アドバイスをもらえました。

 

村上

デジタルゲームを作ってるメンバーはネットが繋がれば何とかなるんだけど、アナログゲームはその場で面と向かってやりとりしないと話が進まないからしんどいわな。

 

真田

そうですね。LINEのカメラでお互いの手元を撮影しながら話を詰めたりしてました。

 

シウ

4月末からラフ画を使ってテストプレイを始めて、6月一杯くらいはテストを続けてたんじゃないかな。

 

真田

その辺りでやっと納得のいくバランスになったから、そこから一気に清書をして完成させた感じですね。

 

村上

実際にゲームを完成させてみて、体験デザインの効果としてはどんなものが得られた?

 

シウ

コンセプトは「友情破壊ゲーム」ですけど(笑)

 

真田

一発逆転というよりは戦況が絶妙に変わっていく過程が面白く感じてもらえるように調整したので、場の浮き沈みでハラハラドキドキできるようになったんじゃないかと思います。

 

村上

『マリオカード』とか『桃太郎電鉄』みたいに、弱い人ほど有利になるような仕掛けが

それとなく施されてたり、場を荒らして盛り上げるような要素があったり、とにかくその場をアツくするジョーカー的な要素が面白いよね。

ゲーム作りに慣れてない時って、色んなイベントを盛り込みすぎてパラメータがインフレを起こしたりしてゲームバランスが崩壊する場合が多いんだけど、そこが面白く保てたのはテストプレイの回数を重ねた結果なのかもね。

 

真田

遠隔で大変でしたけど、テストを重ねて良かったです。

 

村上

ちなみに、今回は日本人と韓国人の合作なわけだけど、感覚的な違いはあった?

 

シウ

たまに私が日本語を勘違いする場面があったくらいで、ゲーム制作については何も問題は

なかった気がします。

 

真田

全く食い違いとかなかったよな。

ケンカすることもなく、かといって譲り合いとか妥協をすることもなく、面白いと思ったアイデアを出し合って試してフィードバックして…の繰り返しで、凄く順調に楽しくやれました。

 

村上

今回はアナログゲームだったけど、デジタルゲームになると日本と韓国で好まれるものって全然違うよね。

 

真田

へー、そうなんですか?

 

村上

日本人はストーリーがあるものとかキャラが立ってるもので遊ぼうとするけど、韓国の場合は所謂バトルアリーナ系が昔から人気があるよね。

 

シウ

確かにそうですね。

 

村上

日本で『バイオハザード』とか『メタルギアソリッド』が流行ってた頃に韓国では『スタークラフト』とか『ディアブロ』が流行ってたり。

 

シウ

私が小学生くらいの頃は、PlayStationとかNintendoDSじゃなくて、基本的にPCで遊ぶ機会の方が多かったですね。当時の『スタークラフト』の勢いは凄かったですよ。

 

村上

PC房(バン)」っていう、今の日本でいうところのネットカフェが韓国で最初に生まれて、そこでネットゲームが流行ったわけだけど、学生たちは学校帰りにそこに寄ってゲームで遊んでから帰宅するのが日常だったらしい。日本人のカラオケの感覚かな。

 

シウ

私もよく行きました(笑)。ネットで遊ぶんですけど、今でいうSkypeとかDiscodeみたいに通話しながら楽しむんじゃなくて、PC房に実際に集まって、そこで直接会話をしながらネットゲームをするんです。

 

村上

任天堂の考え方に近いね。「何で遊ぶか」じゃなくて「誰と遊ぶか」っていう。あとは、ネットゲームであっても、その場で顔を合わせながら場を共有することに意義があるっていう感覚。

 

真田

私は日本製のコンシューマゲームしかやってこなかったですね。SwitchとかPlayStationとか。

 

村上

日本人の感覚からすると、パソコンゲームで遊ぶ人ってちょっとマニアックな印象があるのかもね。

 

シウ

韓国人はPCで遊ぶのが普通だから、すっかり慣れちゃった。それ以前にうちは厳しくてゲーム機を買うことが許されなかったからPCでしか遊べなかった。

 

村上

遊びの本質部分は何も変わらないから、そこはあまり差はなさそうだね。

というわけで、最後はデジタルゲームの話にもなったけど、今回は真田秋華さんとイム・シウさんの二人とアナログゲームについての話をさせていただきました。

では今後もぜひ面白いゲームを作ってください。

 

 

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2021年1月20日  ニュース

ゼミ通ヒーローズvol.27「真田秋華&イム・シウとアナログゲーム『責任転魔』について語る」の巻 Part 1

 

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「ゼミ通ヒーローズ」とは、京都芸術大学キャラクターデザイン学科ゲームゼミの学生の研究や取り組みについてピックアップし、担当教員村上との対談形式で綴る少々マニアックなブログ記事となっています。

 

今回のゼミ通ヒーローズは、ゲームゼミ十二期生で現3年生の真田秋華さんとイム・シウさんの合作となるアナログゲーム『責任転魔』について語っていきます。

 

村上

今日は三年生のさなしゅー(真田秋華)とシウ(イム・シウ)の二人に、学生作品展用に制作したアナログゲーム作品『責任転魔』について話を聞いていきたいと思います。

じゃ、まずは簡単に自己紹介をお願いします。

 

真田秋華(以下真田)

私は将来ゲームのプランナー職を志望しているので、今はそのための勉強をしてますね。

 

イム・シウ(以下シウ)

元々はアニメーションに興味があってこの大学に来たんですけど、ゲームの授業を受けてるうちにこの道も楽しいなって思ってゲームゼミに入って、絵を描いたりゲームを作ったりしています。

 

村上

入口はアニメだったっけ?

 

シウ

子供の頃から一番多く接してきたのが日本のアニメだったから、アニメーション作品を作りたいというよりは、見慣れたものに憧れて留学して、そこから段々目標を絞り込んでいきました。

 

真田

そういえば私も最初はデザイナー志望でしたね。でも授業を受けてるうちにプランナー志望に変わっていきました。

 

村上

なるほど、ゲームゼミあるあるね。

 

真田

一年生の最後にグループでアナログゲームを作ったじゃないですか。あれはあれで大変だったんですけど、皆で考えて一つのゲームを作ってるうちにどんどんハマっていった感じです。

 

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ゲームゼミ3年生の真田秋華さん。

 

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ゲームゼミ3年生のイム・シウさん。

 

村上

今回作ったゲーム作品の話を聞かせてもらおうかな。

 

真田

3年生全員が参加する学生作品展に向けて『責任転魔』というタイトルのアナログゲームを制作しました。今回は私とシウちゃんとで合作として作っています。

元々は展示をして実際に遊んでもらうことを想定して制作を進めてたんですけど、コロナの関係で展示がオンラインになってしまって、しかもキャプションと写真だけの掲載になったので、今年度末に再度展示会を計画してそこで実際に遊んでもらおうと考えています。

 

村上

役割分担はどんな感じ?

 

真田

いや、結局は二人で全部やってましたね。ベースの企画は私の案なんですけど、シウちゃんのアイデアを入れながらルールを固めていったし、私もカードのデザインやってたし。

 

村上

なるほど、では内容の説明をしてくれるかな?

 

真田

一言でいうと、「とりついたお化けを他人になすりつけ合うゲーム」ですね。

 

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真田

これは4人で対戦するゲームなんですけど、要はすごろくみたいに、サイコロの出た数字の分だけコマを進めていきます。マスにも色々あるんですけど、一番重要なのはこの「お墓マーク」ですね。

 

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真田

ここを通ると「お化けカード」を一枚引きます。お化けカードには「幸福お化け」と「不幸お化け」の二種類があります。例えばこの「化け猫」。色が青いカードは「不幸お化け」を指します。

 

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真田

この時、不幸お化けは強制的にプレイヤーにとりつくんじゃなくて、ダイスを二つ振って、カードに書かれてる数字より小さい数字が出たら自分にとりついて、逆に大きい数字が出ると捨て札になります。

 

シウ

こっちの赤い色のカードは「幸福お化け」です。ここに6と書かれているので、ダイスを2個を振って6以上が出たら自分のものになって、それ以下だったら捨て札になります。

 

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真田

お化けのカードに「★マーク」があるんですけど、不幸お化けなら不幸パワー、幸福お化けなら幸福パワーを指します。

お化けは一度に3体までとりつくことができるんですけど、例えばこの組み合わせなら、幸福が3で不幸が2なので、合計1ポイントとなります。

で、「次にお助けマス」っていうのがあって、ここで「お助けカード」を一枚引くんですけど、ここに「+6」と書かれていて、これはダイスの数字に+6されるので、お化けに対抗するときにこのカードを足すと有利に勝つことが出来ます。

 

村上

要するにバトルの補助役ってことね?

 

真田

そうですね。たまに14とかいうお化けもいるんですよ。ダイスを2回振っても最大で12にしかならないので、そういう時はこのお助けカードを使って補助をすることになります。

ちなみにこの「占い師」カードには、「勝つことが出来たら他人にお化けをなすりつけることができる」と書いてあります。ここでもう一度ダイスを振って、指定された数字よりも大きかったらなすりつけを実行することができます。

 

村上

自力で取り除くだけじゃなくて、ライバルプレイヤーにそれをなすりつけると。

 

真田

そういうことです。例えば数値の高い幸福お化けは自分にとりつかせたいと思うじゃないですか。でも、ダイスを振って条件が満たされなかったら、自分にはとりつかずに他人のものになってしまいます。そんな感じで、幸福お化けもメリットだけじゃないところがポイントですね。

 

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村上

なるほど。使いどころを慎重に考えなきゃいけないわけね。

 

真田

あと、ボードの中の「!マーク」に止まると「イベントカード」を引くんですけど、大抵悪いことが書いてあります。例えば「賞味期限切れのヨーグルトを食べてしまった」とか。

このとき、これを回避できる条件が書かれていて、満たされなければライフが一つ減ります。

ゲーム開始時にライフは5ポイント付与されるんですけど、何周も遊んでいくうちにお化けカードが全部なくなったらゲーム終了となって、その時点でライフポイントの一番多かった人が勝利となります。

 

シウ

ライフはイベントカードの影響を受けて、イベントカードはお化けの数字によって結果が変わる、という関係性ですね。

 

村上

自分が前に進むのか、それとも誰かの邪魔をするのか、という駆け引きを楽しむゲームになってるのね。

 

真田

そうですね。プレイ時間は20分くらいを想定しています。一回目は説明込みで徐々に慣れていくので30分くらいかかりますけど。

 

art2に続く

 

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2021年1月17日  ニュース

ゼミ通ヒーローズvol.26 「岩本穂ノ実&伊藤舞とデジタルゲーム『へんしょくトラベラー』について語る」の巻 Part2

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「ゼミ通ヒーローズ」とは、京都芸術大学キャラクターデザイン学科ゲームゼミの学生の研究や取り組みについてピックアップし、担当教員村上との対談形式で綴る少々マニアックなブログ記事となっています。

 

今回のゼミ通ヒーローズは、ゲームゼミ十二期生で現3年生の岩本穂ノ実さんと伊藤舞さんの合作となるデジタルゲーム『へんしょくトラベラー』について語っていきます。

 

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ゲーム制作中の岩本穂ノ実さん(左)と伊藤舞さん(右)

 

 

村上

二人でチームを組んだのは経緯は?

 

伊藤舞(以下伊藤)

私は元々誰かと組みたかったんですよ。ただ前期が始まった時、ゼミのみんなは既に一人でゲームを作るって言ってどんどん企画が進んでて…、そんな中私は完全に孤立して「え、マジか!」ってなって(笑)、そこで岩本穂ノ実様からの救いの手が(笑)

 

岩本穂ノ実(以下岩本)

そりゃそうですよ。こんな絵のうまいやつ放置するなんて皆どうかしてるぜって思いましたもん。早いもの勝ちや!て思ってすぐ声をかけました。

 

村上

そうだったね。3年になって初回のゼミで「さあこれから始めよう!」って言おうとしたらもうみんな春休みの間に企画を固めてたっていう。一人でやることに拘るのは何だろうな。みんなプライドが高いのかな。

 

岩本

私にプライドがないって言いたいんですか(笑)

 

伊藤

(爆笑)

 

村上

キミはすぐに人の揚げ足を取るな(苦笑)

 

伊藤

(爆笑)

 

岩本

そういう性格なんで、許してください(微笑)

 

伊藤

もし私一人やったら何作ってたんやろ?プログラミングとか無理やしな。

 

村上

ちなみに今回はUNITYの習得を含めて完成まで5カ月くらいだったかな。ゼロから企画を考えて、UNITYを覚えて、ビジュアルの制作をして、レベルデザインまで含めて全部で5か月。なかなかえげつないスケジュールだったね。

 

岩本

はい、死ぬかと思いました(笑)

毎週分からんとこ出てくるし、ずっとUNITYとにらめっこしてました。最初はキャラクターが動いただけで嬉しくて、いちいち伊藤舞に動画を送ってお祭り騒ぎ(笑)

 

村上

アナログスティックで色相環をコントロールできたときとか、テンション上がったよね。

 

岩本

あれ自体は割とすぐ実装できたんです。でもそれによって主人公の体の色を変える仕様が難してくヤバかったです。

7割くらい全体のシステムを組んで、その後に主人公の色替えを実装しようとしたんですけど、やり方が全然分からなくて、プログラミングの先生に相談しに行ったら「全部見直した方がいいね」って言われて。

 

村上

最初から作り直し…?

 

岩本

しましたっ(笑)

 

村上岩本伊藤

うふふふ(苦笑)

 

村上

その、途中で全部捨ててゼロから作り直した期間を含めて5か月?

 

岩本

そうです。泣きそうでした。

 

村上

なるほどね。じゃ今度はデザインの話をしていこうか。デザインといえば伊藤舞。

 

伊藤

あ、はい。ありがとうございます。

 

村上

今回の場合、いつものイラストとは違って、絵がうまけりゃいいってもんじゃない。

 

伊藤

今回はカメレオンのキャラクターなんですけど、走るキャラでもあるので足が発達していて、風を受けてるような髪型だったり、カメレオンらしくもあり、しかも宇宙が舞台なのでそういう要素も入れなきゃいけないんです。アクションゲームなので動きも考えて設計しなきゃいけなくて。

 

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主人公となるレオン君のイメージ

 

村上

最初のラフスケッチを見せてもらったときに、それは「イラスト」であって「ゲームキャラクターになってない」ってダメ出しをしたよね。

 

伊藤

実際に村上先生にも描いていただいて、色々参考にさせていただきながら検討していきました。

 

村上

アクションゲームは静止画でキャラクターを見せるわけじゃないので、キャラクター画像を真っ黒に塗りつぶしてもシルエットだけでキャラ立ちするかどうか、とか、そもそも何をしてる絵なのかがハッキリ分かるようにしないといけない。今回のゲームではキャラクターの立ち位置が基本固定だから、そこまでシルエットに対して神経質になることもないのかなって。ただカラフルなビジュアル設計だし、その中で主人公の色が変わったことを視認させなきゃゲームにならないし、パッと見たときに一番面積の広い部分の変化をしっかり表現しないとゲームとして問題が出てくるのでね。だから出るとこ出して引っ込めるところ引っ込めてっていうメリハリは重視してたね。

 

伊藤

そうですね。頭の形のカーブとか、頭と体のバランスとか、かなり修正しましたね。

 

岩本

黄金比を意識して何度も描き直してたよね。

 

村上

絵を描くだけじゃなくて、今回伊藤にとっての試練だったのは、パレットの管理かな。

主人公のボディは状況によって色が変わるけど、当然変わらない部分もあるわけで、そういう画像データとかパレットデータの管理って、今まで描いてきたイラスト作品では考えたこともなかったと思うし。

 

伊藤

その辺は岩本さんと常に検証を重ねながら効率の良いデータ作りの方法を考えていきました。あとは、主人公が背景に埋もれないようにするとか。

 

岩本

最初のバージョンだと、背景画が賑やかだったから主人公が埋もれちゃってたんよね。敵の色を見てそれに対して自分を何色にするかっていう遊び方がしにくくなってたよね。

 

村上

アニメーションの設計も今回が初めて?

 

伊藤

そこは岩本さんの方でラフのアニメーションを作ってもらってUNITY上で動かしていって、そこでOKになった動きに関して私が清書していく流れで作っていきました。

 

岩本

UNITY上で作画枚数とか速度は全部調整してたので、ゲーム制作を止めることなく同時にイメージを固めていくことができてましたね。

 

村上

ワークフローとしても効率が良かったよね。岩本が企画書と画面遷移図を作りながら、同時進行で伊藤が世界観のイメージボードやキャラクターデザインのラフスケッチをまとめていって、ダミーデータが上がったらシステム設計をして実装していって…と一切の無駄なく作業が進んでて、毎週のゼミの時間に着々と形が出来上がっていく様子が伺えた。

 

岩本

確かに、初めてデジタルゲームを作る割にはかなりスムーズでしたね。

 

村上

あとは、ゲーム会社の方にも講評をしていただいたけど、色々指摘を受けてみてどうだった?

 

岩本

かなり突っ込まれましたけど、全部その通りだなって思いましたね。例えば、自分の色と敵の色が補色の関係になったことをゲーム的に分かりやすく伝える方法として、一瞬コントローラーが振動するとか、主人公が発光するとか。そういう具体的なアドバイスもいただけて勉強になりました。

 

村上

アーケードゲームを作ってる人たちだったから、ゲームデザインについては凄く厳しいよね。アーケードゲームの場合、最初に100円を入れないとゲームが動かないわけで、ある程度プレイサイクルが理解できて「面白いぞ!」ってなってきたときにゲームオーバーになって「コンティニューしたければ100円入れてね」となる。最初に100円入れるわけだから、プレイヤーの立場からすると、「それなりに楽しませてくれなきゃ怒るぞ」ってなる。ま、それは当然だよね。

そういう姿勢でゲームを作ってる人たちだから、アドバイスの内容としては厳しいようで実は当たり前のことしか言ってない。

もっと根本的なところでいうと、「初めてこのゲームで遊ぶ人にとって『色相環』という要素がハードルになってる」っていう点。色に興味のないプレイヤーが色を面白いと思わせるためにはどんな導入が必要なのか。今回は無料のゲームだから、「遊んでみて面白いと感じたら続けて下さいね」で済むけど、もしこれがアーケードゲームだったらそういうわけにはいかないよね。

 

岩本

ほんとその通りだと思います。

 

村上

今年の前期はゼミも全てリモートだったから、完成までの過程で結局一度も直接会うことなく作業が進んでいったよね。

 

伊藤

私たち大阪勢なので、一日だけ設けられた登学日も出席できなかったんですよ。

 

岩本

あの日は京都の学生しか大学に行けなかったしな。ZOOMでは二日に一回は打ち合わせをしてたので、本当に一回も会いませんでした。

 

村上

デジタルゲームだからできたんだろうね。

 

岩本

アナログゲームのメンバーはかなりしんどかったんじゃないですかね。テストプレイどうすんねんって思いましたもん。

 

伊藤

コミュニケーションはかなり密にとってました。連絡取れなくなったら終わるから(笑)

 

岩本

半年間ほとんど一歩も外に出ませんでした。完全に引きこもりでしたね。

 

村上

今の3年生は、授業はZOOMの方が良いって話してる学生が多いね。特に男子なんか850分まで寝てて9時の授業を受けられるし。

 

伊藤

私たちは家が遠いですしね。あと多少体調が悪くても授業に出られるから、そういう点では良かったですね。

 

村上

それ考えると、ZOOM授業なのに欠席する人の状況がよく分からんよね。一体何が起こってるんだろうって思ってしまう。

 

伊藤

時間の感覚がなくなって朝までゲームしてたとか。

 

岩本

腹痛くて数時間トイレから出られないとか。

後期から対面になったけど、ゼミだけ対面にして、それ以外の授業は全部ZOOMでええんちゃうかなって思います。あ、マズいこと言いましたかね。ここカットしといてください。

 

村上

わかった。カットしとくわ。

 

伊藤

でも、ZOOMでも対面でも関係なく作業は出来て、結果完成したので良かったです。

 

岩本

自分でいうのもナンですけど、私たちって基本真面目なんだと思うんですよ。

連絡だったりワークフローだったり。そういう基本的なところがキッチリしてなきゃ嫌だと思うのは性格の問題なんですかね。

 

村上

今、「性格」って言ったけど、ゲーム作りに限らず創作の良し悪しって、技術やクォリティじゃなくて性格なんだなって思うことがあるのね。絵が下手だったとして、そこで「悔しい」って思えたら勝手に練習してうまくなるだろうし。パクるのがうまい人がいたら、数をこなしていくうちに自分なりの表現手法が見えてくるだろうし。

 

伊藤岩本

(激しく頷く)

 

村上

技術は高いけどやる気がない人もいるしね。だからただ単純に「作りたい!」って思ってるかどうか。あとは我々がやってることはゲーム作りなので、「お客様に喜んでいただく」っていう当たり前で謙虚な姿勢があるかどうかが重要だと思う。

今年の3年生の作品を見てても感じるけど全員物凄くレベルが高いので、「性格」+「組み合わせ」によるものって大きいのかなって思うね。「隣の席の人がレベルが高いけど、絶対こいつにだけは負けたくない」っていう気持ちが物凄く高くて。

 

伊藤

本当にみんな負けず嫌いだから、みんなで一緒に楽しくゲームやったりしますけど内側の闘争心はかなり凄いですよね。

 

岩本

たまに怖くなるけど(笑)でも負けたくないよな。

 

村上

わかるわかる。君らの生態を外から観察してる分にはかなり面白いんだけどね(笑)

手取り足取り指導しなくても勝手に切磋琢磨して高め合う環境が作れたから、それは凄い幸せなことだな。

というわけで、今回の『しょくトラ』の紹介はここまで。

今後はデジタルとアナログの境目はどんどんなくなっていくだろうし、遊びと学びの境目もなくなっていくだろうし、そんな多様性に満ちた世の中で何を表現するのか、みたいなことを考えながら次年度の卒業制作に臨んでもらえればなぁと思います。

 

伊藤

はい、ありがとうございます。

皆さんダウンロードお願いしまーす!

「ふりーむ」https://www.freem.ne.jp/

「もぐらゲームズ」http://www.moguragames.com/

 

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2021年1月16日  ニュース

ゼミ通ヒーローズvol.26「岩本穂ノ実&伊藤舞とデジタルゲーム『へんしょくトラベラー』について語る」の巻 Part 1

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「ゼミ通ヒーローズ」とは、京都芸術大学キャラクターデザイン学科ゲームゼミの学生の研究や取り組みについてピックアップし、担当教員村上との対談形式で綴る少々マニアックなブログ記事となっています。

 

今回のゼミ通ヒーローズは、ゲームゼミ十二期生で現3年生の岩本穂ノ実さんと伊藤舞さんの合作となるデジタルゲーム『へんしょくトラベラー』について語っていきます。

 

 

村上

今回の対談相手はゲームゼミ3年生の伊藤舞さんと岩本穂ノ実さんの二人です。二人は以前も「ゼミ通ヒーローズ」のゲストとしてピックアップしたので、素性についてはこちらをご覧ください。

ゼミ通ヒーローズvol.11 伊藤舞と「Japan Expo」について語るの巻

https://www.kyoto-art.ac.jp/production/?p=105036

ゼミ通ヒーローズvol.13 岩本穂ノ実と「ゲーミフィケーション」について語るの巻。

https://www.kyoto-art.ac.jp/production/?p=106014

 

岩本穂ノ実(以下岩本)

今回私たちは『へんしょくトラベラー』、略して『しょくトラ』というゲームを制作しました。私の担当はプランニング兼プログラミングでした。

 

伊藤舞(以下伊藤)

私は岩本さんとペアを組んでデザイナーとして制作を行ないました。

 

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「しょくトラ」のゲーム画面

 

村上

では『しょくトラ』のゲームの内容を聞かせてくれるかな?

 

岩本

一見普通の2D横スクロールアクションゲームなんですけど、簡単にいうと「補色で捕食せよ」というキャッチコピーが示す通り、遊びながら補色の関係性を覚えられるアクションゲームになっています。

 

伊藤

プレイヤーが操作するのはカメレオンをモチーフにした主人公キャラクターで、色がついた色んな虫を捕食していきます。このとき、虫の色に合わせて自分の体の色を変えながら捕食していきます。

 

岩本

PlayStation4のアナログスティックを使って、左のスティックで自分の体の色を変えて、〇ボタン入力で舌を伸ばして虫を食べます。ジャンプがR2ボタンっていう変わった配置になってるんですけど、ボタンを押している間大きなジャンプになります。

アナログスティックの回転操作と色相環UIの色選択が一致していて、スティックを回すことで主人公の体の色が変わっていきます。それで、敵の色の補色にあたる色にして敵を食べます。

 

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村上

補色ではない色の敵を食べたらどうなる?

 

伊藤

その場合はペナルティとしてちょっと画面が止まってしまいます。

 

岩本

おいしくないものを食べたために主人公が「おえ~っ!まずい!!」ってなって暫く動けなくなるという設定です。これによってゲームオーバーになったりはしないんですけど、単にタイムロスとなってスコアが下がります。

 

村上

内容的にはすごくシンプルなものになってるけど、その中での面白いポイントとは?

 

岩本

結構脳みそフル回転させて遊ぶゲームなので、次々にやってくる敵に対して「この色に変えなきゃ!」って焦るところですね。

 

村上

初めて試遊した時、操作が難しくてジャンプすらまともに出来ない状態だったんだけど、

二回目のプレイの時には操作に慣れてスムーズになって、やればやるほどうまくなっていくことを実感できるゲームになってたね。よくあるパターンとして、ゲームの内容を分かってる人間にとってちょうどいい難易度にチューニングしていく傾向があって、だから初めてのプレイの場合だと全然満足に動かすことができない場合が多い。

 

伊藤

これでもかなり簡単にしたんですよ。

 

村上

伊藤は試遊したときどうだったの?

 

伊藤

最初はもうボロボロでしたよ。1ステージ目でもろくに飛ぶことすらできずに…。

でも最終的には最後のステージをAランクでクリアできるようにはなりました。

 

岩本

え、まだSランクちゃうの?

 

伊藤

いやいや、最後のステージでSランクは無理やって。

 

岩本

最後の方に三段ジャンプをしないといけない場所があって、これうまくいったらめっちゃ気持ちいいですよ。

 

村上

今回は色相環をモチーフにしたゲームシステムってことだけど、実は色を使ったゲーム企画はほぼ毎年出てくるんだよね。途中で企画が消えることが多いんだけど。

 

岩本

あ、そうだったんですか?

 

村上

なんかパズルゲームとして企画する場合が多くて、そうなると作業ゲーになりがちで。要はこの色に対してこの色を割り当てろ、って感じで答えが固定されるから、「そんなの面白くない」って却下してしまう。でも今回の作品はそこにアクション要素が入ることによって、覚えるだけじゃなくて反射神経を要する部分がかなりアツかったから企画にGOを出した。

さてさて、そんな『しょくトラ』がインディーズゲームのサイトでも紹介されたとか。

 

岩本

そうなんです。インディーズゲーム投稿サイトの「Freem!」からゲームをダウンロードしていただけるようにしています。「もぐらゲームス」っていうサイトで管理人さんから高く評価していただいて、記事も掲載していただきました。

 

村上

もうダウンロード数とか出てるの?

 

岩本

今朝は93でした。毎日チェックしてます。

 

伊藤

もう少しで100やね!みなさんぜひ遊んでみて下さい!

 

岩本

PlayStation4のコントローラーでしか操作できないのがネックになってて…。もしキーボード操作のゲームにしてたらもう少し数字が伸びたかもしれないですね。

 

村上

でもあのインターフェースはアナログスティックしか考えられないしね。あるとしたらマウスを使うか、カーソル設定にしても6色選ぶのに6方向だから…ちょっとキーの割り当てに無理があるかな。

 

伊藤

でも元々この企画は配信向けに作ってないっていうか、学科展(3年生の学生作品展)の会場で直接遊んでいただくことを想定して作っていたので、PlayStation4のコントローラーでの操作を実装してたんですけど、学科展がオンラインになるということで、途中から配信を決めました。

 

村上

学科展はコロナの影響で残念ながらwebでの公開のみとなったけど、そこは単にサムネイルが並ぶだけで、そのサムネイルをクリックするとダウンロードサイトに飛ぶってことが分かりにくくなってたね。

 

岩本

結果、Freem!さんの方でもピックアップはしてもらってたみたいですよ。新着ピックアップとかおススメゲームとか。アクションゲームの枠でもおススメゲームとして紹介されてましたね。

 

村上

何が評価されたんだと思う?

 

伊藤

多分ですけど、Freem!さんって元々アクションゲームが少ないから目立ったのかもですね。

 

岩本

サムネの絵のクォリティと、あと補色の奇抜さが良かったのかなって個人的には思ってます。

 

村上

確かに、コメントの所にもその2点は書かれてたね。ここからどう広がっていくかが楽しみだね。

 

岩本

この記事を読んだ人、絶対ダウンロードして下さい(笑)

 

村上

そういうの大事。あとはウチの広報課の努力次第。

 

岩本

そうですね。在学生が全員ダウンロードしたら凄い数になるのでぜひ(笑)

 

伊藤

少なくとも学内で周知したいですね。

 

Freem!

https://www.freem.ne.jp/win/game/24210

「もぐらゲームス」

http://www.moguragames.com/entry/freegames-in-progress-2020-11/#title02

 

村上

そもそもこの「ゼミ通ヒーローズ」の連載を始めたのも、キャラクターデザイン学科にゲームゼミっていうのがあることすら学内で知られてないし、実は面白い取り組みをたくさんやってるのに勿体ないなって思って始めたことだしね。

さて、今度はこのゲームの企画の経緯を聞かせてもらおうかな。

 

岩本

そうですね。1年生の頃から補色をテーマにしたゲームの企画を考えてて、学科展に向けてこれを形にしたいなと思って。でもそのときはアドベンチャーゲームで考えてたんですよ。

当初は補色というか、例えばオレンジ色を使えば部屋が暖色に染まって温度が上がるとか、色の持つイメージを使うことによって状況がどんどん変わっていくような、それでギミックを解いて物語を進めていくゲームシステムでした。でも企画書を村上先生に見せた時にめっちゃダメ出しされて(笑)

 

村上

「作業ゲー」「覚えゲー」だって突っ込んだね。

 

岩本

それと、単に物量勝負になるとも指摘されました。

 

村上

覚えゲーにしないようにしたら、ありとあらゆる状況で色ごとに違うイベントを設計しないとゲームとして成立しなくなるから、そうなると作った労力に見合うだけの面白さが得られるのかと。で、正直どうかなって思ったわけ。

 

岩本

二択で条件を出されたんですよ。ゲームのクォリティを下げて発想の奇抜さを売りにするのか、展示を意識してビジュアルを重視して作っていくのか。どっちかに絞って気合入れて作れって言われて。大人の事情を突き付けられて「おもんねー」って思って違う企画に切り替えました(笑)

 

村上

あの時は展示会までの限られた期間があって、この少ないリソースの中でUNITYもゼロから覚えつつビジュアルとシステムの両方で満足のいくものにするのは厳しかろうと思って。そしたら絵が描ける伊藤を連れてきて「合作でやります」っていうから、それならOKだよと。

 

岩本

色々ダメ出しされる中で、過去に私が書いた企画書を見返してたら、その中に今の『しょくトラ』に近い内容の企画書を見つけたんです。これを取り入れて「補色で捕食せよ」っていうキャッチコピーを思いついたあたりからどんどんイメージが広がっていった感じですね。

 

村上

そこは歴代ゲームゼミの先輩方がよくやってきた、言葉遊びと駄洒落と親父ギャグからゲームの構想を膨らませるやりかたを踏襲してるのね。

 

岩本

完全にそうですね。

 

伊藤

ブログでもここは注目されてたもんね。駄洒落かよ!って。

 

Part2に続く

 

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