- 2020年2月13日
- 日常風景
【卒業展】2019年コース特別賞・ゲスト特別賞・同窓会特別賞 受賞者コメント
こんにちは、情報デザイン学科です。
卒業展も早いもので本日を含め残り4日となりました!
今回は、コース特別賞、ゲスト特別賞(酒井博基特別賞、大塚いちお特別賞)、同窓会特別賞の
受賞者コメントをお届けいたします!
記載情報は以下の通りです。
氏名 | コース|出身高校|作品タイトル|メディア | 展示場所
【コース特別賞】
山上 裕輝 | 大阪市立咲くやこの花高校|情報デザインコース|not here not there|インスタレーション、映像 | BR 1F
【コメント】
制作の発端は卒業展のアートディレクションをしようとした際、展示会場である智勇館の天井にむき出しの配管などが作品鑑賞のときにノイズになるという問題に気付いたことでした。
解決策を構想しているときに、ケヴィン・ケリーが提唱したミラーワールドという概念を知り、仮想空間の中で卒業展を自由に歩き回れたら面白いのではと考え、アートディレクションに軸足を置いたウォークスルーゲームの制作を決定しました。
ゲームのコントローラーを媒介してインタラクティブ・アートの体裁を保ちながらも、ゲーム特有のアップデートという要素を取り入れ展示期間中も作品を更新していく予定です。
制作に使用したソフトウェアは学内の開講科目では学ぶ機会がなく、全て独学で勉強したので本当に苦労しました。
【コース特別賞】
長尾 春奈 | 九州産業大学付属九州高校|イラストレーションコース|穏やかな混乱|イラストレーション | BR 4F
【コメント】
賞をいただけて驚くとともに、とても嬉しく思います。
私の作品は、日常の中でよく見かける人工物の形を奇妙な形に変形し、それを描いたものです。
4回生になってから構想を練り始め、今のコンセプトになったのは7月だったので制作期間はだいたい半年ぐらいになります。
制作に至った経緯は、給水塔やガスタンクの奇妙な形と佇まいに魅力を感じたことをきっかけに、私が日常的に見ている人工物たちもそのような奇妙な形と佇まいにすることはできないだろうかと考え始めたことからです。
鑑賞の際には、人工物たちの心地よい奇妙さを感じていただけたら幸いです。
今後も自分の感じたことを大切にして、作品制作に活かしていきたいです。
【コース特別賞】
石田 恵里 小山 真央 吉村 夏鈴 | 京都府立西城陽高等学校 私立出雲北陵高等学校 大阪市立咲くやこの花高等学校| 情報デザインコース|次継 tsugitsugi|映像、プロダクト、ポスター、写真、シルクスクリーン | SO 1F
【コメント】
活動の内容、それを魅せる展示、1つのパッケージとして評価していただけたことを大変嬉しく思います。
私たちは元々、3年次後期授業でゴミ分別問題に取組み、徳島県上勝町を取材し、学内でゴミ分別を実施していました。しかし、卒業制作の題材とするのは限界がありました。この経験を生かし、廃棄されるものをデザインの力で何とかできないかと考え、tsugitsugiというグループを結成しました。
焼き物の産地を取材して、商品にならない陶器が割られ、廃棄されてしまう現状を知り、捨ててしまうものにも価値を与えることができればそれはゴミにならないのではないか、ものの大切さと向き合うきっかけになるのではないかと考え、ワークショップ形式の卒業制作を行いました。
tsugitsugiを通じて、私たちの考え方や気づきがいろんな形できっかけとなり次に継がっていくと嬉しいです。
私たち3人はそれぞれの道に進みますが、自ら学んでいく姿勢をこれからも続けていきたいと思います。
【酒井博基特別賞】
水関 凪 | 愛媛県立川之石高等学校|情報デザインコース|〇〇のみかん鍋|立体 | SO 1F
【コメント】
自分が賞を頂けるとは思わなかったのですごく驚いています。
みかん鍋は山口県発祥のご当地グルメですが、日本では山口県以外にもみかん栽培が盛んな地域があります。そこで、山口県以外の地域でもその地ならではのみかん鍋が作れるのではないかと思い制作に取り掛かりました。
制作期間中3つの地域へ赴き、行ったことのないスーパーで地元の方にお話を伺ったり、実家では両親にみかん鍋を振る舞ったりと、何もかもが新鮮な体験でした。
今回は3つの地域限定での考案でしたが、多くの地域でオリジナルのみかん鍋を展開していけると思います。作品を見て興味を持った方がみかん鍋を作ってくださると幸いです。
【大塚いちお特別賞】
鳥生 千晶 | 愛媛県立今治南高等学校|イラストレーションコース|three inferiority complex|立体、イラストレーション | BR 1F
【コメント】
私は、可愛い生物の形をした生物ではない物体の心地よい不気味さに魅力を感じ、そのようなモチーフを描くようになってから、自分の描いたイラストレーションを立体化したいと考えていました。そして、4年間の集大成である卒業制作でイラストを立体化することに挑戦しました。イラストを立体化するには、3Dモデリングツールを操作できるようになるところからのスタートで、想像以上に苦戦し時間がかかりましたが、自身のイラストを立体化できた時の興奮は今でも忘れません。
今回のイラストは、コンプレックスという負の感情をテーマに描きました。私は、口に出すことのできないことや口に出したくないことを吐き出すために絵を描いてきましたが、以前からテーマやコンセプトに関することより、イラストの見た目に関する感想や評価をいただくことが多く、自らの制作の意図が鑑賞者には伝わっていないのではないかと不安になることがありました。しかし、今回の講評でテーマと絵柄のギャップについての評価から賞をいただいたことで、今までやってきたことが間違いでなかったのだと安心できました。これからも、鑑賞者と作品の距離を見つつ制作を続けていきたいです。
【同窓会特別賞】
森弘 麻友 | 山口県立下松高等学校|情報デザインコース|小宇宙|写真、シルクスクリーン | BR 1F
【コメント】
言語化が難しく感覚的に制作した作品が、情報デザインという枠組みの中でどう評価されるのか不安だったので、賞を頂けて驚いています。私はずっと曖昧なものをビジュアル化することが好きで、今回は集大成として「宇宙」という題材を選びました。自分の頭の中にある宇宙のイメージを、写真集と壁展示の2方向からのアプローチによって表現した作品です。写真集では、無関係な被写体を集めた写真群に何かしらの共通点を見出しながら、ストーリー立てて世界観を構築し、壁展示ではアクリルや木パネルなどの異素材へと展開を広げることで1つ1つの写真から得たイメージをより強固に定着させることを試みました。宇宙の断片を自分の手によって形にしたい、また切り取り方次第で世界の見え方を変化させることができると証明したいという思いは、宇宙という大きな存在に対して感じるどうしようもない無力さと憧れからきています。この作品を鑑賞された方の目に映る何気ない景色が、いつもより少しでも良いものになれば幸いです。卒業後は広告を制作する会社に就職しますが、ずっと写真を撮り続け、特にアクリルを用いた写真表現の可能性を追求してみたいです。
受賞者のみなさん、おめでとうございます!
卒業展も残りわずかとなりましたが
ご来場をお待ちしております。
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
京都造形芸術大学 卒業展/大学院 修了展
日程:2/8(土)~2/16(日)
時間:10:00~18:00
場所:京都造形芸術大学 瓜生山キャンパス
詳しくはこちらから→★
【智勇館】地図はこちら→★
【創々館】地図はこちら→☆
2/15(土)2/16(日)同時開催!オープンキャンパス
詳しくはこちらから→☆
スタッフ:タカハシ
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –