キャラクターデザイン学科

ゼミ通ヒーローズ Vol 25  真田秋華と「芸大ラビリンスについて語る」の巻 Part2

 

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「ゼミ通ヒーローズ」とは、京都芸術大学キャラクターデザイン学科ゲームゼミの学生の研究や取り組みについて

  ピックアップし、担当教員村上との対談形式で綴る少々マニアックなブログ記事となっています。

ゼミ通ヒーローズ Vol 25

真田秋華と「芸大ラビリンスについて語る」の巻 Part2

 

 

今回のゼミ通ヒーローズは、ゲームゼミ十二期生で現3年生の真田秋華さんと、

学内散策ゲーム「瓜生が如く~芸大ラビリンス~」について語っていきます。

 

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テストプレイに使用する謎解き用のキャンパスマップ。

 

村上 

今回は「大学案内」という、本来はアドミッションオフィスの業務内容だったわけだけど、

義務感だったり業務として行なうべきものを遊びとして形を変えて再現するゲーミフィケーションにしてしまう点が

本学らしい取り組みといえるよね。

消極的な人を能動的に変える仕組み作りというか、アクティブラーニングのノウハウがこういう形で活かせたのは良かったよね。

 

真田 

多分、こういうことをするよと言われたら、地図だけ渡して、スタンプラリーにするのが精一杯かなと思います。

でもわざわざ手間をかけてゲームの形にして、作り手も挑戦する側も楽しめる形にできるというか、

この柔軟性は日頃の授業の成果なのかなと思いますね。

 

村上 

普通はこんな面倒臭いことしないよ(笑)

 

真田 

最初はスタンプラリーとしての企画を依頼されたんですよね。

 

村上 

そう。でもスタンプラリーを拒んでこういうゲームの形にしたのは、スタンプラリーの場合だと「スタンプを押さなければいけない」という義務が発生するから。それは単なる「作業」になるし面白くないでしょ。

スタンプを押すことが楽しいんじゃなくて、ご褒美が目当てで全てをコンプリートするだけだから、果たしてこれはゲームと呼べるのか、と疑問を感じたわけ。

で、どうせなら遊んだり達成感が感じられたり、あわよくば大人の事情として「あの大学面白いことやってるよ」ってSNSで拡散してもらえるようなものを作りたかった。

 

真田 

なるほど。

 

村上 

企画当初はスタンプラリーの要素も含まれてたんだけど、それはスタンプそのものに謎解きのギミックが仕込まれてて、ある程度スタンプが揃った段階でその絵の並びをクライマックスの謎解きの伏線にできないかと思って入れてたんだけど、

ちょっと複雑になり過ぎたのと、あとはスタンプ台の管理が大変になるとか、諸々の理由でボツになった。

 

真田 

盗難の問題とかインクの補充の管理とか、色々言ってましたね。

 

村上 

面白い仕掛けだったんだけどなぁ。

 

真田 

最新のバージョンだと、私たち作り手の立場からすると難易度が低くて物足りないと感じるんですけど、

初見の人からしたらあれがちょうどいい難易度なので、結果的にはこれで良かったのかも知れないですね。

 

村上 

特にデジタルゲームを作ってる学生たちによくあることなんだけど、作り込むほどどんどん難しくなっていく。

「これくらいはクリアできるだろう」っていう先入観が強くなってきて、作り手自身が楽しめるレベルのものを作る傾向がある。これをやってしまうとプレイヤーは入口から躓いてしまうから、ゲームクリエーターには客観性がすごく求められるよね。

 

真田 

中学生でもわりとスラスラと進んでたので、もうちょっと難しくても良かったのかな、とも思ったんですけど、

〇〇の問題ではチームごとに躓いてるポイントがバラバラで、スタートは一緒だったのに途中からバラけていくのが面白いっていうか、その難易度の幅が表現できたのは良かったと思います。

 

村上 

完全にゲーム進行がストップするくらい躓くわけじゃなくて、少しの間皆で意見を出し合って考えれば答えが閃くような内容にしてるから、ほどよいストレスなのかも。もしこれがお金を払って遊ぶガチの脱出ゲームだったら、もっともっと難しくして緊張感を演出しないと商品にはならないよね。

でも今回はゲームの形をとりながらも結局は「キャンパス見学ツアー」という名目だから、難しくしすぎるとストレスでしかないし、そこのさじ加減を見極めるのは大変だったね。

 

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中学生のみなさん。

 

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ゲームに挑戦してくれた中学生。

 

真田 

最初は謎の数が結構多くて、単に問題集を解かされてるみたいになってたので、一番の目的である散策感が全くなかったんですよね。

 

村上 

自分は子供の頃から結構な地形マニアなので特にそう思うんだけど。

 

真田 

なんすかそれ?(笑)

 

村上 

入り組んだ地形とか高低差のある地形を見ると、そこに地殻変動の片鱗というか過去の地球のスペクタクルを感じで勝手にワクワクする性格なの。

昔は一日中地図を眺めて色んなストーリーを妄想してた。で、うちの大学の地形って、奥行きだけじゃなくて上下にも入り組んでて、まさにダンジョンという見た目だから歩き回ってるだけでワクワクするでしょ。歩かされてるって感じではなく冒険感が出て面白いと思う。しんどいけど。

 

真田 

私がこの大学に持ってる最初の印象は「階段ながー」…ですね。入学式の時点でビビりました(笑)

 

村上 

まあ確かに。まずはそこだろうね。

興心館の構造なんて未だによく分かってなくて、行くたびに「お!こんなところにも通路があるぞ!」とか「ここに繋がってるのか!」なんて言っててすごく楽しい。

 

真田 

あのあたりの構造は複雑すぎて全く分からないですね…。

 

村上 

さて今後の構想としては、今回作ったものが初級編だとして、中級編で90分コースを作って、

上級編は本学の在学生が頭捻ってギリギリ解けるくらいの難易度のものを作ってみたい、なんて話もあるよね。

実際に作れるかどうかは別として。

 

真田 

上級編はやってみたいですね。

 

村上 

在学生が、普段見慣れた場所に対して視点を変えて謎解きをして、更に新しい価値を発見するって面白いと思うんだよね。「ウチの大学すごいぞ!」って。

ま、それはまたいずれということで、今回の芸大ラビリンスについては、実際の運用が始まったらもう一度宣伝も兼ねて記事をアップしようかな。

まずは最初のバージョンが無事にできて(まだ納品できてないけど)、本当にお疲れ様でした。

 

真田 

はい、ありがとうございました。

 

 

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