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2021年2月23日  ニュース

ゼミ通ヒーローズvol.31 「杉本駿太と卒業制作作品『A LIVE』について語る」の巻 Part2

26-00

「ゼミ通ヒーローズ」とは、京都芸術大学キャラクターデザイン学科ゲームゼミの学生の研究や取り組みについてピックアップし、担当教員村上との対談形式で綴る少々マニアックなブログ記事となっています。

 

今回のゼミ通ヒーローズは、ゲームゼミ十二期生で現4年生の杉本駿太さんと、卒業制作作品「A LIVE」をもとにリアルゲームについて語っていきます。

 

 

4:演技をする杉本駿太

カメラの前で演技をする杉本駿太さん

 

村上

前回はゲームの概要について説明をしてくれたけど、今度はゲームの運営体制についても聞かせてくれるかな?

 

杉本駿太(以下杉本)

後輩にゲームのオペレーション役をお手伝いしてもらってます。公演回数は特に制限を設けてないですけど、人が来たらその都度開始するという形になってます。

 

村上

苦労したポイントは?

 

杉本

これって相手がいて初めて成立する作品じゃないですか。しかも発見と驚きを演出するゲームなので、テストプレイの時に毎回初見の人を連れてきて試さなきゃいけないわけですよ。これはなかなか大変でしたね。

 

村上

広げすぎるとネタバレになるから、そこは難しいな。

この企画が固まったのっていつだっけ?

 

杉本

中間合評の一週間前とか、そんなタイミングでしたね。その前の段階ではなんか色々やってました。脱出ゲームの形になる前は、ZOOM会議をゲーミフィケーションで面白くする仕掛けづくりを考えて作品にしようとしたり。

 

村上

最初はゲームじゃなくてゲーミフィケーションとしての企画だったね。初対面同士の会話を盛り上げるための仕組みについて色んなアイデアを出したりして。

 

杉本

結果、今は真逆の企画になりました。会話はしないけど対話が存在するっていう。

 

村上

企画当初は、杉本が出してくるアイデア全部がもう出遅れ感があったり、仮にその場で新しい企画だと思っても、恐らく卒展で展示する頃にはもう世間で出回るありきたりなアイデアになってるだろうということで、全部ボツにしていったね。

 

杉本

はい、全部ボツにされました…。

 

村上

ゲーミフィケーションの企画だと机上の空論で終わることが容易に予想できたから、どうせやるなら場を沸かすようなエンタメにした方が良いんじゃないかって話になったね。

 

杉本

はい。で、急遽構想を練り直して企画がまとまったのが中間合評の一週間前という(笑)。

 

村上

最初は企画が迷走しまくったけど、正当な進化を経て練り込まれた結果なので、コンセプトがブレなくて良かったと思うよ。合評のときの周囲の反応や評価も思いの外高くて、感情の振り幅が一番大きい作品になってたんじゃないかな。

 

杉本

チャップリン的な感じに見えたのかもしれないですね。

 

村上

なんか動物園みたいだね、って意見もあったな。

 

杉本

確かに!(笑)

 

村上

初めてボールを掴むゴリラを檻の外から眺めてるみたいな。その姿を観察してるだけでも面白い。謎解きの展開自体も面白いんだけど、当事者だけではなく第三者が傍から見てても「なんじゃこりゃ」ってなるような不思議な面白さがあるよね。

正直なところ、作品として成立するのか?って、一時はどうなるかとヒヤヒヤだったけどね。でもこの企画にGOを出したのは、どれだけボツを喰らおうと杉本が一生懸命頑張ってたから。それだけの熱量があるなら最後までやらせてみようって思ったわけ。

 

杉本

はい、ありがとうございます。

 

村上

あとはどこまで振り切れるか。

 

杉本

もう卒業ですからね。プライド捨ててとことんやろうかなって思います。

 

村上

度胸が据わってるっていうか、杉本だからできる企画って感じがするよね。

 

5:ジェスチャーをする杉本駿太 

ジェスチャーをする杉本駿太

 

村上

プレゼンのときに緊張する人がいて、高校までは「緊張したら目の前にいる人たちのことをカボチャだと思え」って言われたっていう学生が多いんだけど、うちはそうではなくて「猿だと思え」って伝えるようにしてる。カボチャってそもそもコミュニケーションとる相手じゃないでしょ。

 

杉本

まあ、口がないですからね。

 

村上

「スピーチ」するならカボチャ相手でも構わない。でもこのゲームは「プレゼンテーション」が重要で、プレゼンということはつまり相手ありきでプレゼントすることを指すから、そこに猿がいると考えましょうと。頑張って伝えれば何か理解してもらえるものがあるかも知れないからね。だから、どうすればこの猿たちをキャッキャと喜ばせることができるかどうかが大事。さっき「動物園みたい」って言ったのはそういうこと。言葉の通じない相手に何とか身振り手振りで気持ちを伝えようとするっていうところね。このゲームにはプレゼンテーションとしての本質が何か隠されてるんじゃないかなって思う。

多田桜の作品でも同じことを言ったんだけど、いち作品に留めるんじゃなくて、コミュニケーション力を養うためのワークショップとしても使えそうだなって思った。

 

杉本

なるほど、それはいいですね。入学したての一年生は最初緊張してるでしょうし、導入授業のアイスブレイクとしてもちょうどいいかも知れないですね。

 

村上

初対面同士でペアを組んで、モニターの向こう側にいるのも初対面同士のペアで、お互いジェスチャーを駆使して謎解きをするっていう。うーん、いいな。やってみようかな。

 

杉本

カオスですね(笑)。

 

村上

でもコミュニケーション力を育成する上での良い訓練になると思うよ。杉本の場合は恥ずかしがらずに何でもやるから特にハマってる。

 

杉本

元々身振り手振りが大きい方なんで。親も同じなんですよ。

 

村上

遺伝なのね。いずれにしても杉本は行動派だからとりあえずやってみて、失敗したらそこで学ぶということの繰り返し。

まあ、行動派なのはいいけど、何かと要領が悪すぎて、毎日説教ばかりしてた気がする。

 

杉本

いやほんと、ご迷惑かけっぱなしで…。

 

村上

いやいや迷惑じゃない。動くってことが一番大事だし、こうやって結果も出せたわけだし、全く問題ない。

最後に、今回の研究と制作を通して成し遂げたことを教えて。

 

杉本

身振り手振りだけど気持ちが伝わった瞬間に驚いたり喜んだりして、感情を動かす遊びが実現できたことですかね。コミュニケーションという名のゲームとして、お客さんとのシンクロ性であったり、即時フィードバックによって得られるライブ感を含めて、場の一体感を演出できたことが楽しかったです。

またそれが100%じゃなくて、たまに成立する、たまに成立しないっていう対人間だからこそ起きる微妙な気持ちや認識のズレがもたらす面白い遊びと言えると思います。失敗したりアクシデントが起きても、それもユーザー体験という形でストーリーにできるし、場の盛り上げ要素になるのも良かったです。

何よりも卒業制作展という場でこんなヘンな企画を実行させていただけたことが大きいですね。

 

村上

結果論ではあるけど、大勢の来場者に遊んでいただける作品を作れて自信にも繋がったんじゃないかな。ゲームだったりゲーミフィケーションの考え方を使って、ぜひ卒業後の社会人生活を楽しんでください。

 

杉本

はい、ありがとうございました。

 

 

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