文化財保存修復・歴史遺産コース

卒業生にキャリア特別講義をしていただきました!

こんにちは、歴史遺産学科です。

 

4月14日(水)、「歴史遺産学総合演習Ⅰ・Ⅲ」の授業は、3・4回生合同でのキャリア特別講義でした。講師には歴史遺産学科卒業生の2名をお迎えし、お2人の芸大生ならではの就職活動、また社会人となってからの経験談をお話ししていただきました。

 

お1人目は、株式会社淡交社編集部で、月刊誌をご担当されている江川真由さん。

茶道をはじめとする日本文化、芸術に関する書籍の制作をされています。江川さんは具体的な採用試験時の様子、筆記試験対策にお薦めの書籍、試験時にご自身が大切にされていたことなどをお話しくださいました。

 

3、4回生にできることとして、「スタートは早いほうが良い」「視野を広くもつ」「好きなこと・嫌なことを区別する」「息抜きは思いっきり」「大学生活を大事にする」というアドバイスをくださいました。先輩の実感のこもった意見はとても参考になりますね!

 

また、大変だったこととして、自己分析不足、書類の作成をあげておられましたので、これも余裕を持った早期準備が大切だそうです。

 

江川さんには、ご担当された以下の本を寄贈していただきました。

 

江川さんから本の紹介です。

 

  • 『仏像さんを師とせよ 仏像修理の現場から』(八坂寿史 著)

岡倉天心が創設した仏像修理を専門とする「美術院」の工房長を務め、東大寺仁王像をはじめとする数多くの修理を手掛けてきた著者が、仏像修理の流れや方法、修理中に起こった不思議な出来事など、公には語られることのなかった仏像をめぐる様々なドラマをユーモアたっぷりな言葉で綴る “修理奮闘記”です。

 

  • 『鳥獣戯画のヒミツ』(宮川禎一 著)

漫画やアニメーションのルーツとも言われ、カエルやウサギがまるで人間のように描かれた国宝の絵巻「鳥獣戯画」。本書は大胆かつ詳細に、Q&A形式で分かりやすく、日本美術史上最大の謎とされる「動物たちの正体」と「物語の意味」について様々な視点からヒミツに迫り、解き明かします。

 

今まさに、東京国立博物館で特別展「国宝鳥獣戯画のすべて」が会期中です。興味のある方、ぜひお読みください!

 

お2人目の講師は舞鶴引揚記念館学芸員、兼、舞鶴市役所文化振興課文化財係長の長嶺睦さんです。

 

大学院ご卒業後は、発掘調査員、IT系の民間企業、本学勤務を経て現職に就かれていますが、在学時に研究されていた戦争遺跡の調査が、現職の舞鶴引揚記念館での学芸員のお仕事に見事に繋がっているようでした。ユネスコ世界記憶遺産の登録をご担当され、舞鶴市は2015年に570点登録されたとのことです。

 

長嶺さんの経験豊かでウイットに富んだお話をもっとお聞きしたいところで時間切れとなりましたが、最後に最も伝えたいこととしてお話しくださった、「出会いを大切に」「謙虚で素直であること」「感謝を忘れない」「知識や教養も大事だが人間力が最も大切」という4点は特に印象的で、とても大切なことだと感じました。

 

3・4回生もしっかりとメモを取りながら傾聴していました。芸大生としての強みを活かしながら、それぞれ自分にぴったりの就職先、進路先が決まるといいですね!

 

貴重なお話をしてくださった江川さん、長嶺さん、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。ありがとうございました!

 

さて、最後に今週末開催されるオープンキャンパスのご案内です。歴史遺産学科では、以下のワークショップを感染対策を徹底して準備し、みなさまのお越しをお待ちしております。

 

【日程】

4月24日(土)、25日(日)

午前の部:10:00~13:00、午後の部:14:00~17:00

 

【歴史遺産学科ワークショップ】

・陶芸の名品を復元しよう!-土器接合を楽しもう

・拓本 -世界最古の記録方法を体験

・江戸時代へのタイムスリップ -名所図会を楽しもう

・ミクロから読み解く技術 -メダルづくりと顕微鏡観察

 

興味をお持ち下さった方、以下のURLからWeb参加申込をし、ぜひご参加ください。

お待ちしております!

 

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc04-24_04-25/

 

 

 

<8586878889>