油画コース

やってみました!油絵が発明される以前の描き方:油画コース1年合評会

皆さん、こんにちは!今年は5月から梅雨入りのようですね。傘を使う日が多くなりました…

さて、油画コース1年次学生も第2課題「油彩画の始まり」に取りかかり始めましたが、先日の合評会を報告します。

授業を終えて、感じたことや考えたことを1分程度で発表してもらってから、教員がコメントを返すというスタイルです。

ルネサンス期の作家を事前に紹介し、フレスコとテンペラについて導入講義をし、先人達が描いた絵の技法と同じ技法で取り組むことを伝えています。でも、学生によっては、同じ作家の作品をフレスコとテンペラ、両方の技法で描く学生がいたり、あえて近代の油彩や浮世絵をテンペラやフレスコで取り組んでみる学生もいます。本人なりの意図があれば相談しながらOKを出しています。その辺りの幅も、油画コースの大らかさと懐の深さなんだと思います。


 

今年は新型コロナ感染症拡大のため、来日出来ていない留学生さんも別時間を確保してオンラインでやりとりながら自宅で制作していますよ。せめて合評会は一緒に行いたく、ぼくのiPhoneを中継カメラに、MacBook ProとiPad Pro2台Zoom接続という完全武装で臨んだのですが、Wi-Fi接続に難ありで途中挫折もあり、ぼくにとっては冷や汗ものの司会進行でした…

 でも、なんとか最後まで中継し全員参加で行うことが出来ました!

フレスコ画やテンペラ画が、なぜ廃れていったのか、そしてなぜ油彩画に変遷を遂げたのかということと同時に、むしろ古典的な手法でなければ出来ないという現代に生かせるようなヒントを、それぞれが身をもって体感してくれたのではないかと思います。

 

また、摸写というと人の作品の模倣のように捉えるかも知れませんが、実は先人達の工夫を知る事が出来て、沢山の学びがあるんですよ。ぼくたち教員も、やってみなければ解らなかった気付きを、提出された学生一人一人の授業ドキュメントで知る事が出来ます。そう、この授業は合評で終わるわけではありません!

 

それぞれが制作のプロセス、授業で習得した支持体やメディウムの作り方をまとめてつくる、「授業ドキュメント」の作成があるんです。これをつくることはきっと学生にとって絵を描くより大変かも知れませんが笑、ぼくたちもこれを読めば、どれ位授業から学んでくれたのかがよく解ります。…学生も一仕事ですが、先生が間違ったことを伝えると、そのままドキュメントにされてしまう緊張感もあります…汗(^^ゞ

 

大学での絵の学びって、ここまでやっているんです!

学生さんの頑張りが伝わることを願って油画基礎Iの「授業ドキュメント」、チラ見せします。

 

 

 

 

 

 

むむ…学生たちのドキュメント、素晴らしい!♡感涙…

 

このように、まず支持体をつくり、絵を描くための地塗りをし、絵の具をつくり、乾かし、また描く。途方もない手間をかけながら1枚の絵が仕上がっています。500年程前から比べると、今は便利な画材がたくさんありますが、当時の苦労を実際にやってみることが大切なのです。

 

次回の課題はいよいよフランドル絵画をベースにした「油彩画の始まり」です!

(森本:油画教員)

 

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6/1火曜はオンライン型の油画Webオープンキャンパスの日です。遠方でなかなか来られない方も、デバイスがあれば参加出来ますから、画面越しに油画コースの魅力と楽しさに触れてみてください!

 

そして6/6日曜は対面型オープンキャンパスです!

油画コースではワークショップ「おもしろ絵画表現」シリーズで皆さんをお迎えします◎

「おもしろ絵画表現」、次回はPart2、新メニューの工作系です!

絵画で表現したい人も、イラストやマンガ、キャラクターに興味がある人も、絵をつくるおもしろさを気軽に体験して欲しいと思っています。

絵が好きな人はもちろん、ちょっと苦手意識のある人にも楽しめるようになっていますよ。優しい先輩学生さんが手解きします!ぜひお気軽に、油画コースにお越しください!

 

*事前予約が必要です。興味がある方はお早めにコチラからご予約下さい。

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc06-06_08-01/

 

それでは、皆さんとお会い出来るのを、楽しみにしています◎

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