- 2021年7月16日
- 日常風景
ゼミ通ヒーローズ増刊号 キャラコネ日記Vol.03「ビジュアルデザイン」
「キャラコネ」のメイキング記事第三弾。今回紹介するのはデザイン班だ。
デザイン班の中は「キャラクターデザイン:ドット絵」「キャラクターデザイン:立ち絵」「キャラクターデザイン:スチル」「マップデザイン」「UIデザイン」に分かれて作業を進めている。
メンバーは、デザイン班のリーダーでありドット絵を担当する藤原莉子、前田瑞華、キャラクターデザイン担当の山下明星、上野晟、藤江稜斗、UIデザイン担当の久保はるの合計6名。この規模のゲームにデザイナーだけで6人とは何とも贅沢な現場である。いや、時間がないのでこれくらいの人数を投入しないと間に合わないのだ。
今回はキャラクターデザインのパートを紹介する。所謂「立ち絵」というやつだ。
山下明星が線画を作成し、それを藤江稜斗と上野晟が着彩していく。
「作業を始める前にまず全体の工数を出して」
「こーすーってなんすか」
むー。
上野と藤江の二人には、姑が嫁の掃除をチェックするかのようにPhotoshopで画像を目一杯拡大し、pixel単位でアラを指摘していく。ちょっといいかしら上野さん、ここ1pixel色がはみ出しててよ。嫁としての自覚はあるのかしら。と、散々リテイクを出したがポジティブに頑張って修正作業を続けている。
「山下、調子どうよ」
「え、ええ、まあ」
顔は笑っているが声が震えている。Red Bullでドーピングし過ぎたのだろうか。
「完璧なものを求めているわけではなく、トライアルとしての制作プロジェクトだから別に失敗したって構わないし、まずは自分たちのやりたいことを楽しくやろうよ」
なんて言って学生のやる気を引き出しておきながら描く絵は全てリテイク。ちゃぶ台返しはゲームゼミの華。
ひっくり返り続けるちゃぶ台の上をハムスターのように走り続けるのがゲームクリエーターというものなのだ。
しかし、忙しかろうが疲れていようが、カメラを向けるとすぐに楽し気なポーズをとるこの根性は称賛に値する。逆に、この激務のゲーム開発においてまだまだ気持ちに余裕があるようだ。仕事をくれてやる。
つづく