- 2021年7月27日
- イベント
「文学レジデンシー」ってなんだ?
こんにちは、文芸表現学科です!
7月18日(日)に京都芸術センターにて、京都文学レジデンシー主催のシンポジウム「文学レジデンシーとは何か」が開催されました。
「文学レジデンシー」とは、世界各国の作家を自国に招き、長期滞在というかたちを取りながら創作の支援をする活動のこと。
日本ではまだまだ聞きなれないですが、世界では70カ国 ・490もの施設が参加し、積極的な取り組みが行われています。
そんな、文学レジデンシーを京都で開催しよう!と立ち上がった「京都文学レジデンシー」に我が文芸表現学科の教員である、河田学先生・江南亜美子先生が実行委員としてご参加されています。
文学レジデンシーの最大の魅力は、さまざまな国の作家同士がコミュニケーションを取り、自国の文化とはまた違った文化を共有することで、新しい文学を生み出すことにつながるということです。
日本の文化と魅力が詰まった京都での開催は、それだけで世界中の作家さんの刺激になるということですね!
左から藤野可織さん(作家/京都精華大学非常勤講師)、谷崎由依さん(作家/翻訳家/近畿大学准教授)、カルドネル佐枝さん(MUZ ART PRODUCE代表)、吉田恭子さん(作家/翻訳家/立命館大学教授)、澤西祐典さん(作家/龍谷大学講師)。
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第二部では、江南先生の司会のもと、実際に文学レジデンシーへの参加経験のある作家・藤野可織さん、谷崎由依さんによる朗読会が行われました。
藤野さん、谷崎さんはそれぞれアイオワ大学にて行われている「国際創作プログラム」にご参加されました。
実際に体験し、世界中の作家たちとの交流があったからこそ、言語の違いがあるなかで創作を行うジレンマや、表現方法への新たな発見から生み出された作品を朗読してくださいました。
滞在する国が違えば、生まれてくる作品もきっと変わってくるはずです。
京都で文学レジデンシーを行うことによって、世界の、日本の作家はどんな作品を生み出してくれるのだろうと、期待が膨らみます。
お三方のユーモラスな会話で、会場から笑い声が上がりながらの朗読会でした。
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現在、京都文学レジデンシーは2022年の秋に文学レジデンシー開催を目指し活動中です。
このパンデミックが一刻も早く終息することを願いながら、皆さまの活動を私も見届けていきたいと思います。
京都文学レジデンシー
▲シンポジウムの様子をYouTube配信していました。配信長モードの河田学先生です。
学生さんもお手伝いしてくれて、「書く・読む・編む」だけじゃない「撮る」こともできるマルチな学科になりそうです、、、!
朗読会で読まれた作品はこちら↓
『私は幽霊を見ない』より抜粋
「アメリカの空港で幽霊を探す」
著者:藤野可織(Twitter @fujinono)
出版社:KADOKAWA
価格:1,650円
「すばる」2014年3月号掲載
「経験の入り口まで––アイオワ滞在記」
著者:谷崎由依(Twitter @yui_tn)
出版社:集英社
(スタッフ・牧野)