- 2022年5月11日
- ニュース
学生有志による展示イベント「段ボールUPCYCLING PROJECT vol.2」が開催されました
こんにちは、プロジェクトデザイン学科です!
今回は学生有志による展示イベントの様子をご紹介します!
4月20日(水)から26日(火)まで阪神百貨店梅田本店2階クリエイターズヴィレッジで京都の老舗の段ボール卸問屋のイセヤさんとプロダクトデザイン学科3回生の有志による展示・販売イベントが行われました。
使ったら捨てるものというイメージのある段ボールなどの梱包資材。でも、生産されてから廃棄までの間で、梱包とはまた違った段ボールの存在価値があるんじゃないか…
段ボール業者さんと身近なモノのデザインを学ぶ学生たちのそんな気持ちで始まったのがこのプロジェクトです。
今回のイベントに参加したのは、こちらの3回生の4人。
左から
福田 諒さん [大谷高校(京都府)出身]
宇野 淑乃さん [雲雀丘学園高校(兵庫県)出身]
塚本 安紀さん [赤穂高校(兵庫県)出身]
堀川 大喜さん [熊本マリスト高校(熊本県)出身]

ポスターも学生たちが作りました。
※ポスターでは4/20(水)~27日(水)となっていますが、正しくは4/20(水)~4/26(火)です。
会場には、そのまま捨てられるはずだった段ボールに、新たな命を吹き込んだ作品が並びました。
4人で作った商品数は全部で12点。
その中から3点の商品と、ワークショップで作った段ボールの照明を紹介します。
まず、この段ボールプロジェクトの中心メンバー、宇野さんの作品。
今回、宇野さんは段ボールの断面の美しさを表現した作品を多数作成しました。

作品名:アロマケース 作成者:宇野淑乃
段ボールの断面の隙間を利用したまんまるなアロマケース。
中にはヒノキのアロマキューブが入っていて、そのままでもヒノキの香りを楽しめ、消臭効果もあります。
お好きなアロマオイルをかけると段ボールの断面からふんわり香りが広がります。
塚本さんは、段ボールの持つ風合いを生かして段ボールを布化した作品を作成。

作品名:財布 作成者:塚本安紀
こちらは、なんと段ボールで作ったお財布。
パッと見ると皮のようにも見える段ボールの持つ色やテクスチャーを活かした作品です。
段ボールの片側を丁寧にはがして、断面をつぶした”紙製の布”ともいえる素材に起こし、裏と表両方の手触りや見た目を活かしたかわいらしいデザインに仕上げています。

作品名:万年カレンダー 作成者:堀川大喜
堀川さんは、消費者である私たちが段ボールの新たな魅力を気づく一歩目として、その持続可能性に着目。サスティナブルな素材として段ボールで身近な日用品を作成しました。
こちらは、毎月、毎年半永久的に使える万年カレンダーを廃材の段ボールという素材で作ることにより、より環境にやさしいサスティナブルなプロダクトに。ダンボールという素材がデスクにしっくり馴染みそう。
福田さんは、ワークショップの段ボールを使った照明づくりを担当。
輪っかになった段ボールを重ねて照明を作成します。
ワークショップの様子。段ボールをくりぬいた輪っかをボンドで張り付けて照明を作ります。
完成品がこちら。
段ボールの断面から暖かな光が漏れ、なんともほっこりな雰囲気。アジアンテイストなお部屋などにもインテリアとしてアクセントになりそうですね。
ワークショップでは、実際に作るという経験を通して、段ボールの魅力が伝わったのではないでしょうか。
「段ボールがこんなに素敵な素材だと知らなかった!」
「捨てる箱としてしか見ていなかった段ボールが、新たな形にかわっていくことに感動した!」
などなど、嬉しいお声がきかれました。
☝会場のディスプレイも自分たちで作成。季節に合わせて、かわいい模様を浮き上がらせたこいのぼりが会場を彩ります。
今回のイベントで中心的な役割を担った宇野さんにお話を聞きました。

宇野 淑乃さん(3回生)
―今回、イセヤさんとコラボした経緯について教えてください。
私は高校生の時から家にある段ボールを使って、お財布などの小物を作っていて、それをSNSで発信していました。それがきっかけで、イセヤさんからお声をかけてくださいました。
イセヤさんの方も、段ボールの魅力を多くの方に伝えるために、学生たちと段ボールを使って何か新しいことをしてみたいと思ってらっしゃっていて、話が進んでいきました。
私一人だけでは、作る作品も限られるので、大学で一緒にやってくれる人たちを募って、思いに共感してくれたほかの3人と一緒にプロジェクトを進めました。
―宇野さんの考える段ボールの魅力って何ですか?
たぶん、多くの人は段ボールを梱包のための箱で、使ったら捨てるものと認識しているかもしれないですが、素材として、持っているポテンシャルがすごいんです。
例えば、リサイクル率は96%で、環境にもいいとてもサスティナブルな素材です。また、潰したら布ように見える質感や断面の美しさなどもありますし、3層で構成されているから、段ボールという素材からいろんな表情を引き出すことができるんです。
―確かに、今回の展示では、梱包材としての「箱」から様々なものに変身した段ボールの姿を見ることができましたし、段ボールでこんなものが作れるんだ~と驚きがたくさんありました。
では、これからさらに段ボールを使ってやってみたいことなどありますか?
今回、梅田の阪神百貨店という多くの人たちが訪れる場所で展示をやらせていただいたことで、多くの方に段ボールの魅力が伝わり、私たちの思いに共感してくださった方々とのご縁もできました。この活動を通じてできたつながりを生かして、また新たな段ボールの魅力を探究し、発信していきたいと思っています。
今回の展示イベント、段ボールに新たな命を吹き込むことで広がる、環境問題への貢献など未来への可能性を感じるとともに、段ボールという素材そのものの美しさや魅力が存分に感じられるものでした。
今回のイベントに尽力した学生の皆さん、イセヤさん、お疲れ様でした!
これからも、段ボールで新たな世界を見せてくれる皆さんの活躍、期待しています。
\\ お知らせ //
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プロダクトデザイン学科は 6/2(木)!
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時 間 10:00-16:30
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