文化財保存修復・歴史遺産コース

体験入学型オープンキャンパス、ご参加ありがとうございました!

6月5日(日)、体験入学型オープンキャンパスが開催されました。

体験入学型オープンキャンパスは、普段のブース型とは違い、気になるコースの本格的な授業を一足先に芸大生になったつもりで体験できるオープンキャンパスです!

歴史遺産学科では、『「色が変わる芸術」の作り方と残し方 -七宝の世界-』と題して、増渕麻里耶先生に授業をしていただきました。午前、午後とも、多くの高校生にご参加いただきました!

 

 

 

まず始めは講義です。文化財の中には経年により劣化退色するものとしないものがあることを、スライドで確認しました。

 

 

「唐招提寺金堂荘厳展-平成の大修理 よみがえる天平の彩り-」図録より

 

 

かつて唐招提寺金堂の天井には色鮮やかな文様が描かれていましたが、経年劣化により現在はその面影を見ることはありません。

 

一方「七宝焼」は、金属の素地にガラス釉薬を焼き付けて装飾したものですが、何世紀という時を経ても色が変化しません。なぜ経年により色が変化するものとしないものがあるのか、皆で考えました。

 

また、日本、世界における七宝焼の歴史も辿りました。

 

 

 

七宝焼に使う釉薬も、不透明釉に替わる透明釉が開発されるなどして、表現方法が飛躍的に広がりました。

 

釉薬についての確認が出来たところで、いよいよ「七宝焼」作りに挑戦です!

各テーブルには、歴史遺産学科3回生、増渕ゼミの学生スタッフがアシスタントとして付きました。

 

まず、どの色を使うか選びましょう!

 

水で溶いた釉薬

 

何色使うのか、配置をどうするか、どれくらいの厚みで盛るか、全て自由です!

みなさん、思い思いに釉薬を乗せていきました。

 

 

 

釉薬を乗せたら、熱した小型電気炉に入れ、摂氏810度まで温度を上げていきますが、思った以上に短時間で焼き上がります。

 

さあ、いよいよ炉から取り出す瞬間です!この時が七宝焼の一番の醍醐味。なぜなら釉薬の色は焼く前と後で大きく変化するので、取り出す時までどのような仕上がりになるのか分からないのです。さらに冷めていく過程でも刻々と色が変化していきます。その様子をじっくり観察しました。

 

 

色の変化を見てみましょう。

まず、炉に入れる前。

 

炉から取り出した直後。

 

冷めた後。

驚くほど色が変わりましたね!

出来ばえに満足できない場合は、さらにその上から釉薬を乗せ、何度か焼くことができます。

出来上がった七宝焼は、ストラップ、ペンダントにして、プレゼントとしてお持ち帰りいただきました。

 

 

 

ご参加くださった皆さま、授業は楽しんでいただけたでしょうか?

また、彩色文化財の色の劣化についてお考えいただく良い機会となったでしょうか?

 

遠方からご参加くださった方もいらっしゃいました。改めまして、ご参加ありがとうございました!

 

 

/// 8/27(土)・28(日)体験入学型オープンキャンパス ///

 

歴史遺産学科では、以下の授業を体験できるので、体験授業型選抜の入試対策になります。今年度の受験生は是非ご参加ください!

 

8/27(土)・28(日):お茶の歴史・文化と芸術について学ぼう

<お申込みはこちらから ↓ ぜひご参加ください!>

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc06-05_08-27_28/

 

 

 

/// 歴史研究クラブ2022:シリーズ「京都の美の遺産を探る」を開催します!! ///

 

歴史研究クラブを今年度も開催いたします。「京都の美の遺産を探る」と題して、オンライン、対面での楽しいイベントを企画しました。第1回、2回の申込を絶賛受付中です。1回目と2回目のイベントは内容が繋がっており、両方参加していただくとより学びが深まります。2回目のイベントは定員(15名)がありますので、お早めにどうぞ!

 

第1回「江戸時代にタイムスリップ!京都の名所を探ろう(オンライン講義)」:6月18日(土)13:00〜14:30

第2回「平等院の建築・仏像・庭園:浄土の美を探ろう(現地探訪)」:7月24日(日)13:30〜16:00

 

<↓ 「歴史研究クラブ」に興味をお持ちくださった方、ぜひこちらからお申込みください!>

https://hs-lp.kyoto-art.ac.jp/attend/lp/course2022?_ga=2.25892349.1171454298.1652254042-130059758.1648711116

 

 

 

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