キャラクターデザインコース

世界最高峰のVFX工房ILMで活躍する今川真史さんの特別講義

6月10日(金)、本学の卒業生(8期生)であり、世界最高峰のVFXスタジオ「ILM(INDUSTRIAL LIGHT&MAGIC)」でハリウッド映画のVFXを担当している今川真史さんをゲストに特別授業を行いました。

 

 

ILMとは、かのジョージ・ルーカスが『スターウォーズ』のために設立した特撮工房で、VFXの分野では世界のトップの中のトップの企業。
特に我々教員世代が胸躍らせた『E.T.』『ジュラシックパーク』『ターミネーター2』をはじめ、学生たちにとっては『アベンジャーズ』『スパイダーマン』『ハリーポッター』など映画に興味がない人でも知っているような有名タイトルを多数手がけています。

 

ILMのトレーラー

 

そんなILMでVFXのジェネラリストとして活躍する今川さんの、学生時代から現在に至るまでの経歴や考え方を聞かせていただきました。元々イラストレーターを目指してキャラクターデザイン学科に入学し、動画制作の授業でAfter Effectsに触れてからどっぷりとVFXにのめりこみ、アルバイトで稼いだお金を全てコンポジット関連のプラグインにつぎ込むというマニアックぶり。
英語も話せないまま単身ハリウッドに乗り込み、心身ともにギリギリの状態での生活から、いくつかのVFXスタジオを転々とし、着実にキャリアを積んで憧れのILMでの仕事を掴み取ることができました。

 

在学中はCGゼミに所属しながら「モデリング、あんま好きじゃないんですよね」「モーション、面倒くさいから嫌いなんですよね」と、これだけ聞くと「なにしに来てん?」となりそうなものですが、コンポジット(合成処理)の技術を徹底的に追及し、授業課題を提出した後でもヒット映画の1シーンをまるごと再現するなど、学生作品とプロの仕事の違いを見つけてとことん技術を磨いていきました。それは現在でも全く変わっていません。仕事が終わってからも未だに自主制作の映像を作り続け、トップクラスの技術を持ちながらおバカなネタの映像を作ったり、ヒット作品の一場面を再現してはポートフォリオとしてYouTubeにアップしています。その実力が認められたからこそ次々に刺激的なタイトルの制作に関わっているわけです。
要するに、変態です。でもそれでいいんです。「必要だからやる」ではなく「面白いからやる」。とてもシンプルだしカッコいいし、プロとしてあるべき純粋な姿そのものだと思います。
今後アカデミー賞のオスカー像を手にしたとしても、彼の旅はまだまだ終わることなく、ひたすらに自分を磨き続けていくことになると思います。

 

今川真史さんのポートフォリオサイト

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