マンガコース

【1年生・授業風景】「マンガ制作Ⅰ」

みなさんこんにちは!

 

今回は1年生の必修授業「マンガ制作Ⅰ」をご紹介します!

こちらの授業では、前期授業期間の15週で16ページのマンガを完成させます。

 

▼授業担当は専任教員の松下幸市朗先生。

マンガ学科には、今まで何度かマンガを描いたことがある学生はもちろん、この授業で人生で初めてマンガを描くという学生もいます。

 

マンガを描くことに興味はあるけど、どうやって描いたらいいのか分からなくて不安…という人のために、マンガが出来上がるまでの過程をご紹介!

※あくまで一例です!が、ほとんどのマンガはこの流れで制作されていきます。

 

マンガは基本的に、この5段階を経て制作されます。

 

①物語のあらすじを作る《プロット》

物語を作ると言っても、初心者でゼロから作るのは難しいですよね。

この授業では「作品制作のための自己分析シート」を活用し、自分の好きな作品を描き出して共通点を探し

さらに自分が好きなこと・経験してきたことから組み合わせて、大まかなストーリーを3案出します。

そこから1案に絞ったり案を組み合わせたりして確定のあらすじ(プロット)を作り、それを元に②のネーム制作へと入っていきます。

 

②コマ割りやページの構成を決める《ネーム》

①で作ったあらすじを元に、ページ内に収まるようにページを割り振っていきます。

▼見本として、3年生岡本朝花さんに原稿を提供してもらいました!ありがとうございました!

マンガは主に8の倍数(16,24,32,40…)のページ数で制作されます。

慣れないうちは冒頭でページを使いすぎて、後半収まらない…ということも。あれもこれも全部描きたい!ではなく、情報の取捨選択が大切ですね。

研究室から支給しているネーム用紙でネームを制作する学生が多いですが、ノートに複数ページ一気に描き出して

全体のバランスを見ながらネームを描く学生など、やり方は人それぞれ。

試行錯誤して自分が一番やりやすい方法で描いていきます。

 

③マンガ原稿用紙への《下書き》

一般的なマンガ雑誌は主にB5サイズで印刷・製本されていますが、作品自体はそれより大きいB4サイズの原稿用紙に描いていきます。

マンガ原稿用紙には基本枠・裁ち切り線・トンボと呼ばれる基準線やコマ割りガイド用の目盛りが印刷されていて、

プロのマンガ家の原稿や新人の雑誌投稿用に主に用いられているのがB4サイズのマンガ原稿用紙です。

②で制作したネームの内容を、このマンガ原稿用紙に鉛筆やシャープペンシルなどの後から消せるもので描き写していきます。

 

④つけペンを使っての《ペン入れ》

下書きをしたマンガ原稿用紙に、ペン入れをしていきます。

▼ネームから下書きの間に、コマ割りや構図が変わることも。

1年生の授業ではアナログ画材を使用するので、Gペンや丸ペンなどの「つけペン」と呼ばれるペンに黒インクをつけて、下書きに沿って線を乗せていきます。

ペン入れのあとは下書きの線を消しゴムで消していくのですが、インクが乾く前に消しゴムをかけてしまうとインクが伸びて大変なことに…。失敗した場所は白インクで消すことができますが、特に慎重になる工程です。

 

⑤ベタ・トーンなどで《仕上げ》

④のペン入れが終わり消しゴムをかけて原稿っぽくなったけど、なんだか物足りないような…?

ペン入れが終わったら、黒で表現したい部分に筆ペンでベタ塗りをしたり

「トーン」と呼ばれる、柄が印刷された透明なフィルムを貼ったり削ったりして、原稿の仕上げ作業をしていきます。

▼ペン入れだけの原稿と比べると、画面が一気に華やかになって読みやすくなりましたね!

トーンは市販されているカッターや、それより細いデザインカッターで切ったり削ったりしますが、なかなか扱うのが難しい画材。トーンの使い方や削り方は、アナログマンガ技法の授業で詳しく学びます。

 

今回の課題の場合③~⑤を16ページ分繰り返します。マンガを描くのって意外と根気が必要な作業なんです…!

 

原稿を提供してくれた岡本さんはタブレットやパソコンを使用して、ほぼ全ての工程をデジタルで制作しているとのこと。

デジタルでの作画については、1年生後期から学んでいきます!

 

 

「マンガ制作Ⅰ」の授業では、このそれぞれの工程に 先生やLA(授業補助の先輩学生)のチェックが入り、

改善ポイントを教えてくれたり一緒に進捗確認をしていきます。

 

▼マンガ制作ⅠのLAは4年生のしなぎれさん。「ウルトラジャンプ」等に何度も読切が掲載されているプロの学生です。

 

一人で制作しているだけでは、制作途中に第三者の意見はなかなか聞くことができません。人に読んでもらうことが大前提のマンガだからこそ、客観的な意見はとても大事!

「魅力的な構図にするにはどこを変えたらいいのか」「どうやったらより分かりやすくストーリーが伝わるか」がプロの先生や先輩、友人からアドバイスをもらえるのは、マンガ学科ならではの光景ですね。

授業中だけでなく、マンガ学科の学生がいつも作業をしている学科ラウンジでも先生や先輩からアドバイスをもらっている場面をよく見かけます。

 

前期授業もいよいよ終盤。徐々に自分がいつも読んでいるマンガらしい形に近づいてきましたね。

マンガは読む側からしたら一瞬で読んでしまうページでも、いざ自分で制作してみると 思っていたより時間がかかったな…と思った1年生もいるのではないでしょうか。

特に1年生は入学したてで必修授業も多く 他の授業の課題と並行しながらの制作になるので、毎年この時期の1年生は大変そうです…!

 

完成した作品は雑誌へ投稿したり出張編集部で見てもらったりして、今度はプロの編集者からの意見をもらいます。

前期授業も残りわずか!作品の完成を楽しみにしています!

 

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