プロダクトデザインコース

学生作品展! 「てん・てん・てん」

こんにちは、プロダクトデザイン学科です。

 

つい最近、前期の授業が終わって夏休みに入ったと思ったら、あっという間に終わり、後期の授業が始まっています。

 

9月17日、18日は『大瓜生山祭』(学園祭)があり、それに合わせて各コースの3回生による「学生作品展」が行われました。

プロダクトデザイン学科の3回生たちも、夏休みの間も展示の準備に奔走し、学生作品展の晴れ舞台を自分たちで作り上げました。

2日間で約3000人もの方がご来場いただき大盛況!

 

 

展示は、プロダクトデザイン学科の教室と専用工房のFABを使って行われました。

授業ごとに作った作品を展示しています。

 

作品展のテーマは「・・・」(てん・てん・てん)

 


 

デザインは考えたイメージを形にすること。

それぞれが「・・・」と考え抜いた作品は結び目のように全く同じものは一つもない。

この展示は終点ではなく、これからも学び、成長し続けていくプロダクトデザイン学科10期生の通過点…

 


 

今回展示をする3回生はプロダクトデザイン学科節目の10期生にあたる年代です。

 

受付では、学生たちが笑顔でお出迎え。

(左)柴田 雄大さん(右)安松 将吾さん

 

まずは、直心館のこちらの部屋から。

「家電」と「モビリティ」のプロダクトが並びます。

 

家電の授業では、京都の街をリサーチして、LEDとセンサー技術を使ったプロダクトを提案しました。

(授業の最終プレゼンの様子はこちら

 

まずは、「家電」の授業から。京都の街のリサーチから生まれたプロダクトが並びます。

 

薄暗い空間の中、LEDを使ったプロダクトがほんのり光ります。

 

 

「モビリティデザインの将来あるべき姿」がテーマ。

 

 

次は、「家具」の授業。

山元 希美さん

 

まるで、家具屋さんのショールームみたいです。

この部屋、実はいつもは学生の机が置いてあって、材料や制作のための道具で溢れているのですが、みんなの力でキレイに片付けられ、素敵な展示空間になりました!

 

 

「家具と遊具の融合」をテーマに、様々な遊び心をもった家具が提案されています。中にはかなり大型の家具もあって、実際に座ったりして楽しむことができます。

 

続いては、株式会社東芝さまとの産学連携の授業。こちらでは、エネルギー問題をテーマに、ペロブスカイト太陽電池(太陽の光エネルギーを直接電気に変換する太陽電池)を使った近未来的なプロジェクトの提案がなされています。

 

 

そして、こちらは「インテリア」の授業。

 

 

奥の部屋に進むと、10期生のみんなの写真やポートフォリオのコーナーも。

 

10期生ってどんなイメージ?の質問に、「学校を家だと思っている」なんてコメントがありました。

そう、3回生の皆さん、デザインに対してとても熱心で、大学が大好きで、遅くまで残って作品を作っているんです。

 

そして、個性豊かではあるけれど、学年全体でやるぞーってみんなで前に進んで、みんなで頑張る、そんな学年です。

今回の展示もそんな10期生らしさが出ていたように思います。

 

 

さらにその奥は、UI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)の展示。

 

こんなアプリとかサービスがあったらいいなを形にした提案がずらり。

 

 

そして、最後は至誠館1階にあるプロダクトデザイン学科の専用工房のFABで無印良品京都山科さま、グッドジョブ!センター香芝さまとの産学連携の授業の展示。

左から宇野 淑乃さん、塚本 安紀さん、越濱 拓真さん

 

こちらも普段は工房なので、いろんなものを作っている場所なのですが今回は展示スペースに。

 

工房の武骨な雰囲気と無印良品さまとのコラボによるナチュラルな雰囲気がマッチしていて、とってもカッコいい展示!

廃材を使ったアップサイクル(捨てられるはずだったものに新しい価値を与え、元の状態より価値を高めること)をテーマにしたプロダクトが並びます。

 


 

ぐるっとひと回りしましたが、どれも学生の熱量を感じる作品の数々で圧巻の展示でした。

10期生のプロダクトデザインにかける情熱がほとばしっていました。

 

実際に、展示を見た人たちから、「プロダクトの展示、すごく良かったよ!」という声がきかれました。

 

今回、この展示を作り上げるのには、10期生の並々ならぬ努力がありました。

特に、こちらのチーフ委員長を務めた宇野さんと梶原さんのお二人は、展示のために日々奔走。本当にお疲れ様でした!

(左)宇野 淑乃さん (右)梶原 みゆさん

 

チーフ委員長という大仕事を無事終えた、宇野さんと梶原さんに話をききました!

 

■お疲れさまでした。みんなの熱量を感じる素敵な展示でしたね。今回の展示にかけた思いを聞かせてください。

 

(宇野)私は今回展示空間を主に取り仕切りました。

観に来てくださる方々に授業課題の内容に没入していただける空間になるようこだわりました。

例えば家電の部屋では、「京都のリサーチ」で皆が集めた写真をずらっと展示し、観に来てくださった方にも京都の魅力が伝わるようにしました。

授業で行った京都のリサーチ。京都の街の魅力がギュギュっと詰まった導入部分です。

 

また家具の部屋では例年は家具を置いておくだけでしたが家具の制作前から学生作品展で体験OK前提の家具を作るよう皆に伝え、今年は実際に使ってみていただけるようにもしました。

無印良品とグッドジョブ!センター香芝との産学連携授業の展示でも、実際に作品を作った現場や機材と共に観ていただくことがいいのではないかと考え、展示する部屋に学科の専用工房のFABを選び、空間を構成しました。

没入空間にすることでプロダクトデザインについてあまり知らない人にとっても分かりやすいようになっていたのではないかと思います。

プロダクトデザイン学科10期生という大きな節目らしく、また私たちのアクティブさやクリエイティブさも伝わるようなコンセプト・グラフィック・展示空間を心がけました。

 

(梶原)私はグラフィック班と展示空間班を繋ぐ役割を担当して、それぞれのチーフの作業の大変さや隠れている頑張りを一番近くで沢山見てきました。

なので絶対に何があっても展示を成功させたいという一心でひたすら頭と手を動かして準備しました。

チーフだけでなく全員で準備したので、その分の思いが詰まった展示や熱量が少しでも見てくださった方に伝われば嬉しいです。

 

 

■学生作品展で大変だったことや嬉しかったことなど、学生作品展にまつわるエピソードをください。

 

(宇野)今年はいつも展示をしている直心館に加えて工房のFABの両方で展示することを貫き通したことです。

だいぶ前の先輩方がFABで展示されていた写真を見て、すごく面白い展示空間だと思い、提案しました。

初めは先生方からFABにも人が来るのかどうかの不安の声が上がり意見が合わなかった場面もありましたが、チーフや同じ授業を受けた仲間に手伝ってもらってすごく素敵な展示空間になり、当日は2日間で約1000名の方にFABに足を運んでいただけました。

アンケートではFABでの展示がよかったとの声もあり、とても嬉しかったです。3ヶ月頑張ったのが報われたなと感じました。最後は意見の合わなかった先生にも沢山褒めてもらえたので、終わった今では辛かった場面もいい思い出です。

 

宇野さんの思いが詰まったFABの展示。

FABの展示は薄暗い工房の中に作品が浮かび上がる空間になっていて、宇野さんが目指した没入感を得ることができました。

作品が作られた場所で、制作で使われた機材とあわせて、作品を見るというのもとても面白かったです。

 

(梶原)何より嬉しかったのは、実際に会場でお客さんの声が聞けたことです。

グラフィック一つ一つの細かい部分にもこだわりが詰まっているので、「おぉ」「かわいい」という小声の感嘆など少しの反応がすごく嬉しくて、受付のメンバーで静かに大喜びしていました。

特に展示タイトルの「・・・」は皆で長時間悩みながら相談して、最後自分の提案したものに決まったので特に思い入れがありました。

込めた意味は、それぞれのプロダクトに辿り着くまでの熟考の「…」

最終形態がプロダクトなので言葉で全てを語らないという「…」

10期生の「ten」展示会の「展」

そして、展示が終わってもまだ続いていく未知数の「…」

といったように展示ではお伝えし切れなかった意味が多くありました。

もし悟ってくださった方がいたら嬉しいです。

 

ロゴデザインの「・・・」に使われたあわじ玉のモチーフには「結ぶ固さや形など同じ結び目は一つもない」という意味が込められており、実際に麻紐やリボンなど色んな紐であわじ玉を作って話し合い制作した皆の自信作です。

授業名も繋がって見える工夫をし、ポスターは「一番目立つように早く張り出そう!!」と急ぎながらも、インパクトがあり、かつ捲れるという仕掛けを入れたプロダクトらしいものに仕上がりました。

(左)福田諒さん(右)梶原みゆさん 
ポスターは、上部を紐で綴じ、めくると展示の詳細が見えるように。

 

DMは学科のレーザー加工機でQRコードを刻印して繋がる仕掛けを入れて制作し、SNSの宣伝用として配布しました。

レーザー加工機を使って作ったDM

 

当日配ったパンフレットはデザイン担当者こだわりの真ん中から開く珍しいタイプの形で、お客さんからも「かわいい!」という声を多くいただき大好評でした。ありがたいことに想像の2倍を上回るお客さんの数で、なんと1日目でパンフレットが無くなってしまったのでゲットできた人はどうか大切に見てほしいです…

当日、会場で配布したパンフレット。

 

そして、個人的には横長の年表や京都の写真のグラフィックを試行錯誤したので会場に展示した時に感動しました。そしてすべての作品の文章校閲を深夜までしていたグラフィック班メンバーにお疲れ様を言いたいです。印刷作業も含めて皆んなで励まし合いながら必死に頑張った数週間は一生忘れないと思います。

東芝さまとの産学連携授業の展示につながる「エネルギーの歴史」。この年表があることで、作品のストーリーや意義がぐっと伝わりやすくなっています。

 

 

■学生作品展を終えて、これからの意気込みを教えてください。

 

(宇野)準備期間、展示期間、どちらともチーフのみんなはもちろん、学年全体が意欲的に取り組んでいて10期生最高だなと感じる場面がとても多くありました。

来年の卒業制作展でもこの10期生パワーが発揮されれば良いなと思います!

今回学生作品展を観に来てくださった方々にまた1年半後成長している姿が見せられたら良いですね。

 

(梶原)展示が終わったという感覚にまだ慣れない中、すぐに3年生後期の授業が始まり、学科の授業を受ける最後の機会となります。

もうすぐ4年生という焦りと大好きな学科の皆と過ごす時間が減っていく寂しさがありますが、思い残すことがないように楽しみながら多くを吸収して成長していけたらと思います。

 

 

これから、10期生のみんながどんなふうに成長していくかさらに楽しみですね!卒業研究・制作に向けてさらにパワフルに前へ進んでいってください。

 

 

宇野さん、梶原さん、そして、3回生のみなさん、先生方、皆さんお疲れ様でした!

そして、展示に足を運んでいただいたみなさん、どうもありがとうございました!

 

 

最後に今回の学生作品展のチーフを務めたみんなでパチリ📸

 

☞下段左から

柴田 雄大さん[京都府立北嵯峨高校出身]

塚本 安紀さん[兵庫県立赤穂出身]

梶原 みゆさん[滋賀県立東大津高校出身]

宇野 淑乃さん[雲雀丘学園高校出身]

武藤 日向子さん[京都市立塔南高校出身]

牛尾 日和さん[桜丘高校出身]

☞上段左から

都路 裕亮さん[福井工業大学付属福井高校出身]

山崎 凌さん[富山第一高校出身]

宮田 佑希さん[中京学院大学付属中京高校出身]

安松 将吾さん[倉敷高校出身]

鈴木 実和さん[京都府立洛西高校出身]

里本 真鈴さん[光泉高校出身]

山元 希美さん[京都府立莵道高校出身]

滝 美空さん[沼津中央高校出身]

ここにはいないけど、チーフとして頑張ってくれた二人。

福田 諒さん[大谷高校出身]

岡野 律樹さん[京都外大西高校出身]

 

これからも、この10期生の挑戦は「・・・」と、続いていきます・・・

 

 


 

 

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