文化財保存修復・歴史遺産コース

歴史遺産学科卒業展 ご来場ありがとうございました!

こんにちは!歴史遺産学科です。

 

「2022年度京都芸術大学 卒業展/大学院修了展」にお越しくださった皆さま、ご来場ありがとうございました!歴史遺産学科の展示会場には、会期中約2,000人のお客様にお越しいただきました。

 

歴史遺産学科では初日、「歴史遺産学科卒業論文受賞式」を執り行いました。

4年間の集大成の卒業論文の受賞者は、以下の8名となりました。

学長賞:

大久保綜太郎さん(仲ゼミ)『佐賀城を取巻く水路網の空間特性と史的変遷』

 

優秀賞:

中村凜音さん(大林ゼミ)『少量脱酸性化処理についての研究~裏打ちによる脱酸性化処理の評価~』

 

奨励賞:

福川照真さん(仲ゼミ)『令和2年7月豪雨における球磨川流域の文化財の被害と復旧活動から見た今後の対策への提案』

岡部秋陽さん(杉本ゼミ)『福岡県における狛犬奉納の盛衰とその要因』

田中誠人さん(伊達ゼミ)『粉状剥離の修復に用いる膠水溶液が絵画層に及ぼす影響-絵馬の剥落どめ処置を例に-』

白石実希さん(増渕ゼミ)『三内丸山遺跡付近採集円筒土器片の構成物質について』

阿部匡亮さん(大林ゼミ)『煤の付着要因の解明 ∼新たな除去方法の提案∼』

 

同窓会特別賞:

小林光さん(杉本ゼミ)

『遺跡景観から見る整備についてー世界遺産 北海道・北東北の縄文遺跡群ー』

 

学長賞受賞:大久保綜太郎さんと指導教員の仲隆裕先生

 

仲先生からのコメント

『本研究は、江戸時代の佐賀城とその周辺地域について、近代以降の変遷を絵図など史資料に基づき丹念に解明しています。また、佐賀の景観として特徴的な豊富な水路網に焦点をあて、農業生産や生活用水、流通など多様な機能を持っていることを現地調査で明らかにし、その保全と活用を提言しています。文化財に込められた知恵や工夫を探究しその価値を今後に活かそうとする歴史遺産学科の「探究と創造」にふさわしい成果をあげていることを讃えます。』

 

 

優秀賞受賞:中村凜音さんと指導教員の大林賢太郎先生

 

大林先生からのコメント:

『近代紙資料の中でも「酸性紙」は変色が著しくぽろぽろと崩れるような劣化が進む。現在、アルカリ性の溶液で中和する処置が行われるが、強度は改善しない。アルカリ性の紙で裏打ちすれば、劣化を抑制し強度の向上も行えるが、pHの異なる紙を接触させると変色が進むという先行研究があり、現在は否定的に扱われている。本研究は、アルカリ性紙が酸性紙に接触、裏打ちされた際の変色や強度の変化を実験で検証し、こうした保存修復技術が使用できる条件の一端を明らかにした。』

 

 

2月4日(土)、5日(日)には、卒業論文発表会が行われました。

 

歴史遺産学科には、歴史文化領域と文化財保存修復領域の2領域がありますが、研究のテーマは多岐にわたります。

 

論文を展示会場でお読みいただいたお客様からも、以下のようなコメントが寄せられました。

「文化遺産の保存と継承だけでなく教育などの分野にも目を向けていて面白かった。」「こんなに専門的で、細やかな実験をやっているのだと驚いた。」「今回、戦争関連が多くて驚いた。」「歴史と言うと今を抜いた昔のことを指すと思っていた。しかし鉛筆やセロハンテープなど今をどう残すか、どう歴史として積み上げられるかを考えていてわくわくした。」

他の芸術大学のお客様からも、「芸大の中でこのような研究をしている学科があるのがすごい。」との声が寄せられました。次にご紹介する展示会場も、芸大の中の歴史遺産学科だからこそ表現できたものだと思います。

 

では、展示会場の紹介です。

展示の発案をし、リーダーシップをとってくれた松本優樹さんに、展示のテーマについて教えていただきました!

 

今回の展示のテーマは「バックヤード」です。一人ひとりの研究成果を残していくという意味を込めました。私たち歴史遺産学科では、生活の中に染み付いてきた文化の価値を読み、それを後世に伝えていくための知識や技術を学んできました。卒展はその知識や技術を使い、それぞれが興味や疑問に感じたことを研究し、成果を展示する場です。展示の雰囲気としては、統一感を持たせ、一人一人の研究の展示が際立つようにしました。またそれぞれ研究に使った道具や写真、模型なども一緒に展示することで、研究の過程や努力を感じてもらえるように工夫しました。一番後ろには、これまでの活動の写真を貼り、自分たちは学びを振り返ることができ、来場者の方には、歴史遺産学科がどんな学科なのかを知ってもらえる展示になったと思います。みんなで作り上げた展示をたくさんの人に見てもらえたことがとてもうれしかったです。ありがとうございました。』

 

 

 

 

 

 

統一感のある会場は見やすいと好評でした!

 

卒業論文をゆっくりと読めるライブラリーコーナーも用意しました。

 

 

会場突き当りの壁には、一面に4年間の思い出の写真を敷き詰めました。初々しい1年生から今日までの、懐かしい思い出が次々に胸によみがえります。

 

 

 

年明けの卒業論文提出から口頭試問と続き、準備期間はあまりありませんでした。そんな中、3年生の学生作品展での教訓を活かし、ゼミ代表を中心に早めに計画を立て、チームワークの良さで見事に展示会場を作り上げました。4年生のみなさまお疲れ様でした!そして思い出に残る展示をありがとうございました!

 

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