文芸表現学科

西岡先輩、母校へ帰る!

大阪市立南高等学校訪問
 
大阪の松屋町(まっちゃまち)商店街から、
ひと筋入ったところに、
大阪市立南高等学校があります。
 
この日は、図書委員の生徒さんたちが、
「ブック・デ・トーク」という活動をされているということで、
新元先生と、南高校卒業生の西岡春香さんと一緒に、
放課後の図書室を訪問させていただきました。
 
「懐かしい! 懐かしい!」を連呼する西岡さん。
せっかくなので、校門の前で、新元先生と記念撮影。
「こんなに大きくなりました〜」
というコンセプトだそうです・・・(笑)
 

校門前にて

新元良一先生と西岡春香さん(文芸表現学科2年生)


「ブック・デ・トーク」というのは、南高校で6〜7年前から行なわれている活動で、
各回の「テーマ」に沿った本を各自が選び、
持ち寄った本のあらすじや魅力などを、他の人に伝えるというものです。
最近流行っている「ビブリオ・バトル」と似ているかもしれませんね。
 
この日は2年生の図書委員の方たちが、
「今年中に読んでおきたいおきにいりの本」
をテーマに本を選んで紹介してくれました。
 
どういう本なのか、どこに魅力を感じたのか、
なぜ今年中にもう一度読みたいのか、
といったことを、
とても上手に、分かりやすく発表してくれます。
ブック・デ・トークの様子

ブック・デ・トークの様子


紹介してくださったのは、
『しゃばけ』畠中恵
『図書館戦争』有川浩
『アンの幸福』モンゴメリ
『ももこの話』さくらももこ
『妖怪アパートの幽雅な日常』香月日輪
『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦
『三銃士』デュマ
の7冊でした。
 
新元先生は、『図書館戦争』は前から読みたいと思っていたので、
これを機に読んでみるそうです。
 
西岡さんは、『赤毛のアン』は大学入学前の課題で読んだことがあるけれど、
けっこう読みづらくて苦戦したので、
この本をすすめてくれた生徒さんが
小学生の頃にはじめて読んだと聞いてびっくりしていました。
大丈夫ですか、先輩(笑)!
 
まんなかの赤い服が西岡さん。左隣は担任だった先生です。

西岡さんを見守っているのは、1・2年生のときの担任だった谷垣先生(左隣)。


最後に、司書の安井先生が3冊の本を紹介してくださいました。
1冊目はなんと! 新元先生の著書『あの空をさがして』です。
図書館にも入れていただいたそうで、ありがとうございます。
 
この小説のなかで、映画館の思い出について語られるシーンがあるのですが、
そこから映画つながりで、
「皆さんは映画を見るときは、字幕派ですか? 吹替派ですか?」という問いかけが安井先生からありました。
字幕派に手を挙げた生徒さんのほうが少し多かったようです。
そこで、2冊目と3冊目に紹介してくださったのが、
字幕翻訳をされている太田直子さんが書かれた本でした。
 
『字幕屋に「、」はない』太田直子著(2013年、イカロス出版)
『字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ』太田直子著(2007年、光文社新書)
 
司書の安井先生(左)と国語科の秋本先生(右)

司書の安井先生(左)と国語科の秋本先生(右)


大阪市立南高校は普通科はなく、
英語科と国語科がある高校です。
国語科があるというのは、全国でもとてもめずらしいと思います。
 
英語も国語も、どちらもことばを扱う点で共通しています。
字幕はさまざまな制約のあるなかで表現されているので、
ことばの表現を考えるうえで、とても学ぶことがあるよ、
と安井先生がすすめてくださったこの2冊は、
文芸表現学科の学生たちにもぜひ勧めたいと思います。
 
 
さて、
新元先生は、いま『嵐が丘』を読み返しているそうで、
その魅力を生徒さんたちにお話しました。
 
新元先生はたいへん早起きな方ですが、
朝は古典を読む時間にあてているのだそうです。
素敵な習慣ですね。
 
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西岡さんが大学でもがんばっている様子をお伝えし、
高校時代の様子も先生方から伺うことができて、
とても有意義な高校訪問でした。
 
安井先生、秋本先生、谷垣先生、そして図書委員の皆さん、ありがとうございました。
 
 
(文・たけうち)

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