文化財保存修復・歴史遺産コース

【院生に大学院進学についてお話をお聞きしました!】

こんにちは、歴史遺産学科です。

 

1/19日(金)、「歴史遺産学概論Ⅱ」の授業では、修士課程歴史遺産研究領域増渕ゼミの学生3名に大学院進学についてお話していただきました。

 

現在行っている研究の話から、大学院に進んだ理由、就職活動状況など、これから1・2・3回生が直面する進路に関する内容が盛りだくさんです!

 

 

白石さんは、土器の胎土分析の研究をされています。

研究の流れの中から、「分析」「観察」の項目を中心にお話しくださいました。

研究に取り組むことについて白石さんは、大変なことも多い分、技術が身につき、知識が増えるので自分にとってプラスに感じているとのこと。研究論文をこれから書く人に対して、「怖がらないで」と声をかけていました!楽しみながら研究できることが、一番いいですね!

 

 

 

曽我さんは、浮世絵の銀色画材の劣化の研究をされています。

発表では「りんごはリンゴのままでいられるか?」というユニークな言葉から始まりました。文化財もリンゴと同じく朽ちることを前提に、文化財そのものの姿を残したいとおっしゃっていました。

文化財保存のための科学技術の活用に関して曽我さんは、文化財の構造は目視の確認では限度があるため、科学技術を用いて劣化原因を突き止めることで、文化財を継承する手助けをしていきたいそうです。

 

 

 

根岸さんは、型友禅絵刷の色材の特定と作製意図の解明についての研究をされています。

発表では、まず趣味や学部時代に頑張ったことなどを紹介し、場を和ませていました。

芸術大学の歴史遺産学科で科学実験に取り組むことについて根岸さんは、科学の力は保存修復、製作技術を保護する大切なツールであり、肉眼や感覚では理解できないことを科学の力で体感し、表現する面白さを味わってほしいとのこと。

 

 

 

3名の発表が終わり、これから質問タイムです。

研究や進路、院生のことなど、なんでも聞いちゃいます!

質問の中から、いくつかご紹介していこうと思います。

 

 

Q.大学院を志望した理由は?

 

白石さん:はじめは大学院に進学するつもりはなかった。しかし、3・4回生での研究が楽しくなり、進学を決めた。

 

曽我さん:卒業後は専門職か学芸員として博物館で働きたい。そのためには研究経験や発信力が必要と感じ、それらを大学院で養いたいと思った。

 

根岸さん:白石さんと同じく、研究が楽しくなり進学を決めた。また、4回生の時の卒業論文に納得がいっておらず、研究を続けたいと思った。

 

 

Q.就職活動はどのようなことをしている?

 

白石さん:インターンシップにいくつか参加した。

 

曽我さん:博物館や教職関係のインターンシップに参加した。また、現在館内の警備など専門職や博物館関連のアルバイトをしている。

 

根岸さん:志望する専門職は、一般職業に比べて募集が遅い。そのため、今できることとして博物館や研究でお世話になっている研究所など、専門職に関係するところでアルバイトをしている。

 

 

Q.理科は得意だった?

 

白石さん:生物以外苦手だった。しかし、大学で研究するうえでは苦手とは言ってられない。必要に駆られると人は何でもできる。

 

曽我さん:高校生まで文系だった。しかし、サイエンス部に所属していたため、馴染みやすかった。

 

根岸さん:苦手だった。大学に入り、増渕先生が授業で分析機器などを使いこなす姿がかっこよく、自分もそうなりたいと思った。

 

 

3名とも研究に対して真剣に取り組みながら、将来の進路のことも考え行動していることがよく伝わってきますね。質問することで、大学院生をより深く掘り下げることができました!

 

今回発表してくださった3名のほかにも、いけず石や狛犬の変遷、甲冑、紙の劣化などの研究をしている大学院生の方々もいらっしゃいます。研究内容がそれぞれ違い、尚且つ、個性的なので興味がわいてきます!

 

2月10日(土)、11日(日)のオープンキャンパスでは、卒業制作展も開催しています。

歴史遺産学科の展示会場には、卒業論文などを展示してます!

↓ぜひご参加ください!!(事前予約制)

オープンキャンパス | 京都芸術大学 (kyoto-art.ac.jp)

 

 

<34567>