プロダクトデザインコース

プロダクトデザイン学科卒業展 ― 教員インタビュー企画★ PART2 ★

 

卒業展に向けて、普段10期生のことを一番近くで教えるプロダクトデザイン学科の6名の先生へ学生がインタビューを行いました!
先生方からみた10期生の姿や卒業研究制作についてなど、読めばより卒業展を楽しめる内容をお届けします!

 

今回はpart2です。

part1はこちらの記事でご紹介しています。

プロダクトデザイン学科卒業展 ― 教員インタビュー企画★ PART1★

 

 


 

【先生インタビューNo.2】
今回インタビューに答えてくださったのは、「北條崇」先生です。
プロダクトデザイン学科では産学連携授業などを多く担当してくださり、社会との繋がりの大切さをたくさん教えてくださる先生です。どうぞじっくりとご覧ください。

 

北條先生

Introduction

プロダクトデザイン学科教員の北條です。元々東京の大学でプロダクトデザインを学んでいて、パナソニックの住宅設備の部署で 10年ほど働いていました。その後デザイン部に移ってそこではバリアフリー機器のデザインをする等をしていました。そうやってパナソニックで仕事を続けていたのですが、もっと成長したいと思い 2003年に独立しました。独立した後は京都の伝統産業や地場産業、他の地方の伝統工業に関わる機会が多くありました。ちなみに最近まで越前和紙のコンサルティングをしていました。そのような仕事をしていく中でどう売っていくかを考える所から展示会での展示方法まで介入していくようになり、その経験から大学でも伝統工芸についてやどうやって物を売るのかについての話をする授業を担当する事が多いですね。

 

Q:今年のゼミの雰囲気を教えてください。

 

A: 仲良くわちゃわちゃやっている雰囲気がありましたね。年によっては個別で僕との相談を多めにしている時もあったんですが、今年は最後まで学生同士で相談しながら進めていました。

ゼミ生の研究内容としてはそれぞれ自分のやりたい事を進めるという感じですね。それぞれやりたい事を実現させる為にはどうしたらいいのかという事をみんなで相談しながら進めていました。

 

Q:10期生全体の印象を教えてください。

 

A:積極的に何かにチャレンジする人たちが多い学年のように思います。

僕の産学連携の授業を履修してくれていた学生も他の学年に引けをとらないぐらい頑張ってくれていて、どんどん周りに影響を与えていたのではないかなと考えています。他にも展示会をしたいと言ってくれた学生が居て一緒に大学内の展示場所を取ったりもしたんですが、そうやってどんどんやりたい事を実現するために協力して欲しいと言ってくれる人が多い学年ですね。

 

Q:最終審査を経て今年の卒業研究制作の感想をお願いします。

 

A:1人1人の目指している先がそれぞれ分かってすごく面白かったですよ。自分のテーマをきちんと守っているんだろうなと感じました。

1年生の時にプロダクトデザイン学科のみなさんが必ず受講するハサミのデザインの授業を今の1年生に教えていて、その中で過去の例として10期生のみなさんの当時の作品を紹介する時もあるんですが、今と見比べるとすごく成長したなと思いましたよ。

 

 

Q:卒業制作を進めるうえで大切にしてほしいことは?

 

A:もやっとしたイメージも大事にしてほしいなと思っていますね。やりたいんだけど上手く言語化できないとか悩むと思いますが、表現できないふわっとした思い付きとかを形にしていくのもデザインの1つだと思います。そこが分からないから諦めてしまう学生も多くて、そのもやっとしたイメージを形にする手伝いを先生や他のゼミ生と相談しながら論理的にまとめていって欲しいですね。

だから基本僕のゼミでは、自分のやりたい事をやって欲しいという願いからみんなで相談して言語化しながら進めています。

 

Q:学生のうちに社会と絡む事の大切さを教えてください。

 

A: 特にこのプロダクトデザイン学科では3年生の授業は産学連携を多めにカリキュラムを組んでいるんですよ。入学したての頃は先生が与えるテーマに沿ってデザインして授業の最後にはプレゼンも行うんですが、その時は基本的に学科内の先生の感想以外の検証がほとんどないんですよね。

プロダクトデザインって人に使ってもらうモノのデザインだからそのままだとリアリティがあまり無いというのを授業している側としても感じるので、産学連携授業を受けてもらって学外の社会で働く人の感想を貰う事が大切だと考えています。学科内のいつもの先生の価値観だけで物事を判断するのはすごく危険な事だと思うんですよ。だから産学連携授業だけでなく例えばコンペに出してみたりだとかしてフィードバックや評価を得て、いわゆる社会の人はこういう見方をするんだっていう事を知っておいて欲しいですね。

 

最後に:4年間の大学生活を経て社会人になる学生に期待することは?

 

A:常に勉強していてほしいですね。大学の授業で習える事って社会で役に立つことのほんのちょっとでしかないし、当時役に立たないと思っていたことが社会では役に立ったりもするっていう事は結構よくあります。だから無駄だと思わずに色々これからも勉強していってほしいです。

また、こんなマインドを持つ人で居て欲しいですね。コップに水が半分注がれている時に「半分”しか入っていない”」っていうのと「半分”も入っている”」つていうのでは捉え方がかなり違ってきますよね。何かやりたい事ができないときに「じゃあ無理だ」って諦めるんじゃなくて「どうやったらできるのか」という考え方ができるマインドセットを作っていける人になってくれたら良いんじゃないかなと思います。

 


 

 

【先生インタビューNo.3】
今回インタビューに答えてくださったのは、「詫摩智朗」先生です。
プロダクトデザイン学科ではUI/UXやCMF分野を多く担当してくださり、研究することの面白さを教えてくださる先生です。どうぞじっくりとご覧ください。

 

 

詫摩先生

Introduction

 

プロダクトデザイン学科教員の詫摩智朗です。京都芸術大学ではUI/UXとCMFデザイン分野を中心に担当しています。昨年4月から正式に教員になってからも半年間はソニーグループ株式会社と兼業していて、オーディオや情報家電のアートディレクターやクリエイティブディレクターをしていました。

ハードウェアのデザインはもちろんですが、例えばサービスのデザインであればユーザーが最初に出会うブランディングからスマートフォンのアプリを使ってもらうまでをトータルでデザインし、必要であればハードウェアもデザインするという順番なのですが、直近の5年間はそうしたクリエイティプディレクションをやっていました。

またこれと並行して、実は東京大学大学院で現役の博士課程学生もやっています。専攻している先端学際工学の「学際」とは、例えば社会科学や生物医科学、材料学、環境エネルギー、バリアフリーといった様々な先端領域でデザインがどんな役割を果たせるのか、みたいな事を研究しています。

 

Q:今年のゼミの雰囲気を教えてください。

 

A:担当するゼミ生が全員女性で人数が5人と比較的コンパクトで一体感がありますね。毎週のゼミでは、貴重な時間を無駄にしないよう各メンバーの研究について短時間で集中して共有し、お互いにアイデアを上乗せできる雰囲気作りを心がけてきましたが、いつもお菓子を持ち寄った談笑から始まって、非常に和やかな雰囲気で進めていました。

卒業して社会に出たら自分の作品を自分の為だけに独りでやっていく機会はなかなか無くて、プロダクトを作るにはプランニングやマーケテイング担当、エンジニアや製造といった色々な人達と関わる事が多いと思います。

そうした中で大学 4回生時に行う卒業研究制作は、自分のやりたい事を深堀りして他者に伝える姿勢を身に付ける重要な訓練にもなるので、できるだけ個人ではなく皆で話すということを心がけました。もちろん個々の研究内容が深まる後半になると個別アドバイスも増えましたが、前半で皆で話した共通課題の知見や解き方が、後半になって効いてきたように感じています。

 

Q: 京都芸術大学に来て感じた良さや楽しさを教えてください。

 

A: すごく楽しいですよ。正式な教員になる2年前からソニーと京都芸術大学の産学連携授業を担当させてもらった事が、アカデミックな世界に入っても良いかなと思えるきっかけになったんです。やる気を持って授業に望んでくれる学生が多くて、指導する中で自分もこんな考え方してたなと振り返ったりしてすごく面白かったんです。あとは例えば「推し活」といった新しい社会現象を敏感に捉え、素直に作品に取り入れてくる学生が多い事がとても好印象ですね。

他にも京都に来て特に感じることですが、学生人口が多いせいか京都の学生さんはとても自由で元気だなと思います。また観光客や海外の方が多くてファッションも様々な上に、着物を着て街を歩く人も多いこともあって、どんな恰好をしても自由だという感覚を感じます。

その中でもこの京都芸術大学はなかなか広い敷地を持った大学なので、その中ではある意味社会の縛りを気にしなくて良いという自由な感覚で成り立っている部分もあるのかなと思いますね。

 

 

Q:卒業研究制作の最終審査を終えて感想をお願いします。

 

A:僕自身が生涯学び続けたいと考えて現役で学生をやっていることもあり、皆さんと同様に研究の難しさとか、苦しい時に先生に期待したい事とかがすごく分かるんですよ。おそらく学生の皆さんも研究を進めながら既に先人たちが提案済みなんじゃないかとか、そのレベルを自分が超えられるのかとか、進めてゆく上で色んな悩みとか苦労もあったと思うので、まずはお疲れさまでしたと言いたいです。

この研究制作を行う中で、デザインはゴールではなく手法・ツールであり、このスキルを活用して社会に変化を起こすことができるんだという手応えを感じ取れた学生さん達もいるんじゃないのかなと思います。社会課題にアプローチしているいくつかの作品を見させて頂いて、これからもそういった気持ちを大切に持ち続けて欲しいと思いました。もっと自分の可能性を信じて社会波及力というものをこれからも学んでいって欲しいですね。

 

Q:卒業制作を進めるうえで大切にしてほしいことは?

 

A:卒業研究制作を進める上で、自分の作ったモノをターゲットユーザーに検証してもらっていると思いますが、その検証作業の意味する所って社会との繋がりの確認だと思うんですよ。自分が作ったモノを自分が良いと思える事はとても大事だと思うのですが、自分だけが気に入っていれば良いっていう話ではないというのが重要で、まずは身近な人達を知り、時には普段会うことのなかった多様な人の事を理解し、そこにある暗黙のニーズと解決法を社会に問いかけているんだと思います。これまでとは全く生活様式や価値観の異なる人々のいる場に飛び込んで、自分が考えたデザインが通用するのかを考えられると良いんじゃないかな…。もちろん難しく考えるんじゃなくて、これまで密かにお困りごとを抱えていた誰かを喜ばせてやるんだ、くらいの感覚で卒業研究制作に取り組んでいって欲しいですね。

 

最後に:4年間の大学生活を経て社会人になる学生に期待することは?

 

A 卒業してからも時々は大学生活でやったことを思い出して欲しいですね。

特に社会人として何年か経って落ち着いた頃、改めて大学時代の自分は何に興味をもち、どんな思考プロセスで作品作りをしていたのかを振り返ることで、今の自分に足りてないことに気づくこともあると思います。僕自身、卒業制作を含めた4年間の作品を見返すと恥ずかしくて目を背けたくなる部分も多々ありますが、それも含めて当時は思い至らなかった自分の未熟さとともに、今の自分の成長の物差しにもなっています。

 


 

【先生インタビューNo.4】
今回インタビューに答えてくださったのは、「上林壮一郎」先生です。
プロダクトデザイン学科ではインテリア分野を多く担当してくださり、イタリアでの経験など国際分野についてもたくさん教えてくださる先生です。どうぞじっくりとご覧ください。

 

 

上林先生

Introduction

プロダクトデザイン学科教員の上林壮一郎です。京都芸術大学に来たのは2008年で、プロダクトデザイン学科が設立される前は空間演出デザイン学科の教員でした。

この学科の設立以前からいるので様々な授業に関わってきて、僕は1年生のワゴンを制作する授業を作ったり、卒業研究制作の運営担当をしていたりします。

以前イタリアで仕事をしていたこともあり、大学ではイタリア研修旅行を主催しています。また国際デザイン研究会という国際視点でデザインを学ぶ勉強会をラジオ形式で学生たちと配信する研究会も行っています。

 

Q:今年のゼミの雰囲気を教えてください。

 

A:学生は真面目な人が多い印象ですね。ゼミ生同士も仲が良いんじゃないでしょうか。あとは進路での分け方もあってインテリアプロダクト系に進む学生が多いですね。

ゼミを進めている僕自身は、”プロダクトデザイン”というものにこだわりすきずさらに広げていきたいと思っています。大学院の教員もする中で全く違う分野の学生の作品にコメントしたりして他領域の考え方も取り入れていこうとしているんですよ。だからこの学科の学生からするとちょっと変わった課題を出す先生だなと思われているかもしれませんね。

あとは自然物をゼミの教室に置いていることが多かったり、都市のシンボルであり政治の中心な場であり文化と自然の両方がある京都御所にフィールドワークにいったりしているのも上林ゼミの特徴かもしれません。

卒業研究制作の内容としては、3年生の時に僕が担当した自然と都市の関係を考える授業の影響が大きいのかなと感じます。その時各々が感じた授業テーマの奥にある根本的な問題を、同じような問題意識で全員が興味持ってやってますね。対面で話をすることを大切にしようとか、人間の体の感覚を大切にしようとか、1つ1つの現れ方は違うけど全員で1つのことを研究しているような気がします。

 

Q:10期生全体の印象を教えてください。

 

A:とてもまとまりのある学年だなと思います。学生1人1人が知らず知らずのうちに影響し合っているんじゃないのかなと感じます。対面で集まってお互いに刺激を与え合っているというか…。学生同士でゼミ関係なく横断して自主的に議論を行っているところもよく見かけます。学年としての結束力も感じるし、仲の良い学年だと思いますよ。

 

Q:最終審査を経て今年の卒業研究制作の感想をお願いします。

 

A:研究内容の1つ1つとしてはまだ伸びしろを感じるものもありますが、全体のレベルは少しずつ年々上がってきていると思います。研究していることを文字にしていく、という事をきちんとやってくれているおかげかな。もちろん文字にしていくのが苦手と感じる人もいたと思いますが、それでも友達同士で助け合って議論して取り組んでいる姿も見受けられました。そうやって自分が1年間研究したことを言葉にして残しておく事は10年経っても他の誰かと議論し合うことができるぐらい活きて来る事ではないのかなと僕は思います。

 

 

Q:卒業制作を進めるうえで大切にしてほしいことは?

 

A:研究思考を持つことを大切にしてほしいです。研究思考というのは問いを立てるということです。

デザインを学んでいると、結構「俺のやつすごいだろ!」みたいな押しの強い考え方に偏ってきがちなんですよね。僕が考える研究思考は、”一緒に考えませんか”というテーマに対してより共感を高めていくみたいなイメージかな。出した1つの答えに対して本当にそれでいいんだろうか、と追い求めていくことが研究なんじゃないのかなと思います。

良い悪いで考えないようにする癖を卒業研究を通して身につけてほしいなと思っています。

 

最後に:4年間の大学生活を経て社会人になる学生に期待することは?

 

A:固定概念を崩し続けていってほしいですね。世間一般で言われている事を疑っていてほしいです。カメラ向けた時にピースしてしまうみたいな日本人が無意識にはまっちゃってる固定概念みたいなものがあるんですよ。それを崩すための1つには”勉強”があるんじゃないかな。勉強=真面目みたいな考え方から勉強と遊びを対立概念として捉えがちだけど、大人になると「もっと若いうちに勉強しておけば良かった」って思う事もあると思うから、今のうちにもっと勉強して色々探求していくと見えてくる事もあるんじゃないかと思いますね。

 


 

以上、インタビューをご紹介しました。

4年生による卒業展は引き続き2月11日(日)まで京都芸術大学のキャンパス内、直心館3階にて開催中です!

次回は残る2名の先生のインタビューをご紹介します。

 

 

会期中、4年生が運営するインスタグラムで、インスタライブツアーが開催されます!

 

第一回:2 / 6(火) 12:00~

第二回:2/10(土) 14:00~

 

第一回は終了しましたが、第二回が土曜日に開催されます!

4年生が実際の会場でツアーをしてくれるとのことなので、

会場の雰囲気や作品の解説を聞くことができるかも・・・?

皆様、ぜひご視聴ください!

 

卒展SNS Instagram / X

 

高校生のみなさんへ

 

2/10(土)11(日)は、オープンキャンパスも実施しています!

先生や学生にぜひ会いに来てください!お待ちしています!

 

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2023年度 京都芸術大学プロダクトデザイン学科 卒業展

会期:2024年2月3日(土)~2/11(日)

時間:10:00~17:00 (入場受付は16:30まで)

会場:京都芸術大学 京都・瓜生山キャンパス

直心館 J35 J36 J37 J38 教室

 

SNS: Instagram / X

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