- 2024年9月24日
- イベント
子ども向けワークショップを企画・実践— プレイ!シアター in Summer 2024
こんにちは!
アートプロデュースコース2年生の澤田夏樹です。
私はアートプロデュース学科で2年生から選択できる授業、通称「ARTZONE」を履修しています。
「ARTZONE」では音楽、デザイン、映画、演劇など様々なジャンルの芸術を取り扱っていて、展覧会やワークショップなどの企画を実際に自分たちで考えて実施・運営します。
企画や実施を通して、切り離されて考えられていることを新たな見方から現在の社会と結びつけ、一人一人の心に響く「コト」を作り、届けるためにメンバーそれぞれ力を合わせて学んでいます。
今回、ARTZONEは8月17日(土)、18日(日)にかけての2日間、京都市左京区のロームシアター京都にて開催された「プレイ!シアター in Summer 2024」というイベント内の子ども向けのワークショップやマルシェの出店ブースである「わくわくワークショップ&マルシェ」に授業の一環として参加させていただきました。
私たちが企画したワークショップは「トコトコカラフル大作戦!」です。
バケルーンのるんちゃんという風船おばけのキャラクターが、バケルーンのお友達を作りたくてホームパーティにみんなの作ったバケルーンを招待するというストーリーのもと、受付で好きな色の風船をもらって、館内をトコトコ歩いて様々なミッションをクリアし、風船を飾りつけ自分だけのバケルーンにするワークショップです。
受付の後はまず、1つ目のミッション「ボウリング」。簡単なコースと難しいコースのどちらかを選んで、ボールを投げてペットボトルを倒すと、クリアした証のコースターが貰えます。
2つ目のミッションは、「なぞなぞ」です。ロームシアター京都のどこかに簡単ななぞなぞと難しいなぞなぞが書かれたイーゼルがあり、どちらかの答えが分かったら3つ目のミッションに答えを言いにいきます。
最後のミッションは「バケルーン探し」です。
使われていないチケットカウンターの周りに3つのバケルーンが隠れているので、
探して見つけると、ミッションは全てクリア!
隣にあるブースでバケルーンの顔をつくるパーツのシールが貰えます。
このようなチェックポイント3つを回ってもらい、その後受付の隣にあるフォトスポットで記念撮影してゴール!です。
ロームシアター京都の担当者の方からは『ロームシアター京都の中のいつも行かないような場所を歩き回って、子どもたちに劇場に親しんでもらえる楽しいイベントをやってください』と依頼されたので、それに応える形で、普段行かないようなところにも足を伸ばしてもらえるよう館内の点在する複数のポイントにチェックポイントを置くことにしました。そのおかげでこの企画だけではなく沢山のイベントや物販が同時に行われているので賑やかで様々な風船を持った子どもたちが楽しそうに回遊している様子を見ることができました。
私たちは突然最初からこの企画について考えるのではなく、授業の前半では『あったらいいな』をコンセプトにイベントを考えてみて、掛け合わせていく企画の骨組みを学んでみたり、そもそも対象である子どもたちについてリサーチしてみたりと段階を踏んで実行に移していきました。
実行してみると、想像以上に風船のパワーはものすごくて、1日目では沢山受付に来てくださった人たちを他のチェックポイントにうまく誘導することができず、用意したすべてのしかけがうまく回せていない状態でした。
常に、企画ができていくに従って「子どもたちが楽しめ、自分たちの企画が回っているかフィードバックをして、それをより良いものにする更新を止めないようにすること」を先生方から促してもらって、何度も改善していきました。
フィードバックのおかげで2日目では、1日目よりもチェックポイントを回ってくれる子どもが多くなり、会場内で様々な表情のバケルーンを見ることができ、切り替えた効果を実感しました。
私はこの企画の中で、バケルーン探しのエリアを担当していました。
バケルーン探しのバケルーンをどのような素材で作ればよいかというところから考え始め、粘土や紙で作り、3つのバケルーンを隠す配置も考えました。
壁に直接接着することが難しいのでロームシアター京都の担当者の方にもアドバイスをもらい、設置方法を詰めていきました。
自分が考え、作ったもので遊んでもらうということは初めてで、子どもたちに楽しんでもらえるかとても不安でしたが、私が思っていたよりも体全体を使って探してバケルーンを見つけてくれて安堵しました。豊かな発想を用いながら前のめりになって風船にシールを貼り付けていく子ども達や、出来上がったバケルーンを持って戯れてくる男の子がとても眩しく見えました。
またワークショップが終わったあと、ボウリングのブースに出来上がったバケルーンを見せに来てくれる子や、ボウリングだけのリピート参加もあったそうで、1日目「ボウリングのブースに人が来ない」と嘆いていた友達が笑顔でいるのもすごく嬉しかったです。
ロームシアター京都の「プレイ!シアター in Summer 2024」に参加させていただいたことで気づいたことは、様々な意味で一人ではないし、繋がっているということです。
ついつい一人一人、目の前のことで精一杯になってしまいますが、準備段階や開催中、片付けすべて含めて俯瞰すると、同じ企画をする仲間に自分の考えや熱意を伝えるようとする姿勢がとても大切でした。相手に伝わっているかなんて分からないし、伝えようとすることで傷つくかもしれないですが、勇気を出して声や言葉に出していくことはとても有意義なことで、黙っているより言葉にしてよかったと思えることの方が多かったです。
また、開催されていた他の催しを少し見に行った時に、パフォーマンスが行われている空間に子どもが沢山いて、その手にはバケルーンがある。という状況を目にしました。
「プレイ!シアター in Summer 2024」のイベント内なので当たり前の状況なのですが、
私たちが授業で受けとってきたものが、社会に還元されたように感じ、感動しました。
物事を見つめ直して結び、新たなコトが生まれる過程をこれからも企画をしていくにあたって大切にしていきたいです。
後期の授業でも前期で学んだことや、出てきた反省点を活かしつつ考えていこうと思います。
アートプロデュースコース
2年生 澤田夏樹
写真:吉見 陵
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