- 2024年11月27日
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DAISOさまとの産学連携商品発売Part3
こんにちは、プロダクトデザインコースです。
プロダクトデザインコースでは、2017年から100円ショップのDAISOブランドを展開する、株式会社大創産業さまとの産学連携授業を毎年行っています。
授業では2〜3年生の学生が商品化を前提にアイデアを出し、最後は社長さんやバイヤーさんに自分のデザインをプレゼンします。
授業から発売された商品は50点をこえますが、その中には、「お助け本棚」「漫画を飾れる棚」「キャンドルうねうね」などヒット商品になったものもたくさんあります。
先月、2023年度の授業で提案された商品が発売されました。
「ロール式ガジェットケース」、「トラベルポーチ」という二つの商品です。
考えたのは、当時2年生だった矢部粋さんと竹内日菜さん。
▲左から、矢部粋さん(3年生 京都府立桃山高校出身)と竹内日菜さん(3年生 兵庫県立姫路南高校出身)
収納ポーチ繋がりということで、今回はお二人一緒にインタビューを受けていただきました!!
Q. どういう意図で作られたのか教えてください。
矢部さん〉「ロール式ガジェットケース」は、パソコンやスマホの充電器、イヤホンなど、たくさんの種類のコード類を持ち歩くため、きれいに収納できるポーチがあればいいなと思い考案しました。ロール式で、広げるとコード類が一覧できるようなデザインになっています。
竹内さん〉「トラベルポーチ」は、飛行機での旅行の手荷物に焦点をあて、手荷物検査の際にスーツケースに入れておけないけど、手荷物として持ち歩きたくはないようなもの(充電器、化粧品、モバイルバッテリーなど)を便利に持ち歩くため、スーツケース・手持ちのバック、どちらにも取り付けが簡単なポーチを制作しました。空港でスーツケースを開ける必要がなくなり、また手荷物を少なくすることができるというものです。
Q. 制作にあたり、どんなことに苦労しましたか?
竹内さん〉まず一番最初に苦労したのは、一人100案出す、という課題です。50案あたりからアイデアが尽きてきてしまい、本当に苦労しました。たくさんのアイデアの中から、みんなで意見を出し合う中で生き残っていったデザインなので、愛着がありますね。
▲100案の中から10案に絞り、並べて意見を出し合っている様子
矢部さん〉あれは本当に大変だったね…
他にも、100円で販売するというルールがあるため、製造上の制約が多く、どう予算内に収めるかというのにもとても苦労しました。実際の100円ショップの店舗に出向き、どんな素材や製法なら安く仕上げられるのか、実際の商品からたくさんリサーチしました。チャックではなくマジックテープの方が安く仕上げられるし便利かも、と気づき実際に採用しました。
竹内さん〉「トラベルポーチ」では、取り外しが簡単という点が重要だったため、バックルを使いたいと思っていました、しかし、部品が高いため予算内に収まらず商品化は厳しいかも、というご意見をいただき、両面テープを使用するなど工夫しました。商品化されたのを見てみると、バックルが使用され当初のデザインとほぼ同じ仕上がりだったのですが、200円商品としての販売でした。商品化は素直に嬉しかったですが、100円内に収められなかったことには少し悔しさが残ります。
▲販売商品に付けられているバックル
▲プレゼン時の試作
矢部さん〉わたしの商品も、最終的にはチャックやポケットが追加されて300円商品となっていました。プレゼン時のアイデアでは、予算内に収まるようにベルト状のゴムに挟み込むというシンプルなデザインでしたが、ポケットやチャックが追加され、豪華なものとなっていたのでびっくりしました。機能が増え用途の幅が広がっているので、たくさんの人に使用していただけるとうれしいです。
▲プレゼン時の試作
Q. 東京のDAISO本社オフィスでの最終プレゼンはいかがでしたか?
矢部さん〉これまで合評などで自分のデザインについて発表する場面はあったのですが、今回のプレゼンは特に難しかったです。合評では制作での失敗など試行錯誤の過程も含め話すこともありますが、ビジネスの現場では自分のデザインに100%の自信と絶対商品化したいという強い気持ちを持って話す必要があります。また、先方の初対面の方にいかに分かりやすく商品の良さをアピールできるか、ということを考えてプレゼンを行いました。
▲プレゼン資料の一部
竹内さん)プレゼン資料のデザイン的なかっこよさよりも、読みやすい大きな文字を使用したり、ユーザー目線で分かりやすいような使用想定写真を入れたりと、資料の作成に工夫しました。
▲プレゼン資料の一部
Q. 実際に商品化されてどんな気持ちですか?
竹内さん〉DAISOに就職された先輩から商品化の連絡をいただき、とてもうれしかったです。
矢部さん〉すぐに大阪の店舗に2人で見に行ったのですが、隣にいたお客さんが手に取り、購入された瞬間を目撃することができました。自分のデザインした商品が実際のユーザーのもとに届いていることが実感でき、頑張ってよかったと報われた気持ちになりました。
Q. 今後の抱負を教えてください。
矢部さん〉DAISOの産学連携授業を通して、改めて生活雑貨にかかわる仕事がしたいと思うようになりました。気軽に手に取りやすい雑貨によって、暮らしを豊かにしていけるようなモノづくりをしていきたいです。
竹内さん〉わたしも、生活雑貨に俄然興味が出てきました。今回、アイデアの生み方やデザインの面白さをたくさん学ぶことができ、商品化を通して社会人0年生のような体験をすることができたので、今後も日常に根差したデザインに取り組んでいきたいと思っています。
たくさんお話してくれた2人。
そんな2人は、「段ボールUPCYCLINGPJ」というプロジェクトのメンバーでもあります。
廃材として捨てられてしまう段ボールにもう一度輝きを!というコンセプトのもと、作品展示や子供向けのWSなど精力的に活動しています。
ぜひチェックしてみてください。
お二人の今後のご活躍を楽しみにしています!!
\\\ オープンキャンパスのお知らせ ///
12/14(土)、12/15(日)に高校1・2年生に向けた体験授業型のオープンキャンパスが開催予定です!進路選びの第一歩としてぜひご参加ください。
※プロダクトデザインコースは12/14(土)のみの開催となります