アートプロデュースコース

【特別講義レポート】7/2開催 ゲスト:芹沢高志氏

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今回の特別講義には、『別府現代芸術フェスティバル』や『横浜トリエンナーレ』などさまざまな地域アートプロジェクトのディレクションを手掛ける、芹沢高志氏にゲスト講師としてお越しいただきました。

 

芹沢さんがされているお仕事は、まさにアートプロデュース学科で学んだ先にあるものです。本来は1回生を対象とした授業に、卒業後を具体的に考えはじめている上回生も多く聴講をしにきていました。

 

芹沢さんは、もともとアートとは直接関係のない都市計画のお仕事をされていたのですが、「どこかに出向いてその場所で何かをする」ことの面白さに関心をもたれ、地域のアートプロジェクトをプロデュースされるようになったのだそう。

 

それぞれの地域には特有の『地霊(問題)』があり、そこに持ち込まれるアート作品やアーティストはそれを発見する(問題提起)ことが仕事だという風に芹沢さんは考えられていて、問題提起が更なる問題提起へとつながるように、優れたプロジェクトとは新しいプロジェクトを生み出すプロジェクトだと言われていました。

それにはやはり、人々のつながりは必須であり、芹沢さんの言葉にもあったように、地域アートプロジェクトでは「アートというアクションと地域からのリアクション」という相互関係を作っていくことが大切だと考えさせられる内容の講義でした。

 

 

 

●以下学生レポートからの抜粋●

 

■アートは問題提起はできるが問題解決はできないという話に対して、実際その通りではないかと感じました。地域活性化をうたってアートプロジェクトをする町は多くありますが、そのプロジェクト中は人が集まっても、終わってしまえば誰もいなくなってしまう一過性のものだという印象があります。あーとで問題を解決するのではなく、問題解決に向かう一つの手法としてアートプロジェクトをするという考えの方がいいように思いました。(3回生)

 

■アートプロジェクトによって町が繋がっていくのは個人的に興味がある。ホワイトキューブの中でだけじゃなくて、地域の中でやるからこそ意味が出てくることがあると思うし、おもしろいと思う。アート→地域の一方通行じゃなく、アートプロジェクトを行うことで、地域からも何か帰ってくるというかんけいは、前回のゲストの岸井さんも同じようなことをおっしゃっていたので、やり方はそれぞれで違うだろうけど、大事に思っていることは似ていたり同じだったりするのではないかと思った。(1回生)

 

■「原因と結果」ではなく「挑戦と応答」と考える、というのが面白いなと感じました。終りのないプロジェクトがいいプロジェクトなんだと感じました。(1回生)

 

■町おこしにアートというのが最近定番化している風潮の中で、私はなんとなくアートはその場で起きることを解決してくれるんだ!と思っていたのですが、ただ偶像のアートに頼るだけではだめなのかなと思い始めていました。これからはアートひとつよりもアートプロジェクトにかかわることの方が多くなるよ、というお話を聞いて、アートと社会の関わり方が変わっていったということだとも思うし、美術館だけのアートでは本当になくなったんだなと思います。(3回生)

 

 

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