歴史遺産学科

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2013年4月9日  ニュース

新設科目紹介-歴史遺産学演習Ⅰ(3年次)-

 

歴史遺産学科長の仲です。

本年度は「行動する歴史学」をキーワードに、より実践的なカリキュラムを構築しています。

そのひとつをご紹介いたしましょう。

2013年度から3回生科目として新設される「歴史遺産学演習Ⅰ・Ⅱ」では、A・B・Cの3クラスに分かれて、

歴史遺産の調査から保存修復・活用までのプロセスを、実習によって学びます。

Aクラスでは仏像・伎楽面の調査と修復、Bクラスでは古文書の調査と修復、

Cクラスでは民俗文化財・庭園の調査と修復・活用計画に取り組みます。

 

私は、Cクラスを担当します。

これから学生諸君と調査する庭園について、先日管理者である京都市文化財保護課と打ち合わせを行いました。

賀茂川と高野川が合流する出町柳の三角州。

その北岸の一画に重厚な塀で囲われた屋敷があります。 

 

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ここはもと三井家総領家北家の別邸で、木屋町別邸の主屋を大正14年(1925)に移築してつくられました。

昭和24年に国に譲渡され、近年まで家庭裁判所の宿舎として活用されてきました。

平成23年に国の重要文化財(建造物)に指定され、現在は京都市が管理しています。

主屋の望楼が特徴のひとつです。

 

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主屋は木屋町別邸から移築されましたが、既存の樹木を伐採しないよう工夫が凝らされていたことが移築計画図面からわかります。

玄関棟は大正14年の増築で、和風意匠を基調としながらも洋風の要素も取り入れられています。

現在、玄関棟には修理のため足場が組まれています。

今後、主屋・茶室が順次修理される予定です。

 

 

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主屋の南側には、大きな池をもつ庭園がつくられています。

かつては地下水をくみ上げて水を湛え、滝水を落としていたようですが、現在は涸れています。

 

 

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茶室は、大正14年以前からこの地にあったようです。茶室は四畳半を簡素な構成にしたもので、次の間には円窓や梅鉢型窓といった意匠の窓があります。

円窓から庭園を見ると、滝の石組が正面に見えるのですが、現況では残念ながら植物が繁茂しており、滝口が隠れてしまっています。

 

実習では、この庭園の平面図を作成し、保存修復のための基礎的調査を行うとともに、公開・活用に向けての提案書を作成します。

実際の活用計画は京都市によってまとめられますが「学生のフレッシュなアイディアをぜひ取り入れたい」とのことです。

夏季の暑い中での実習になりますが、望楼から東山を眺望する、実際に茶室で一服するなど、体験を通じて感じたことを提案書にまとめることができるでしょう。

調査の様子は、今後適宜このブログで報告する予定です。

 

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