アートプロデュースコース

ニューカラー写真印刷株式会社へインターンに行ってきました!

3回生の鈴木美夏さんがインターンに行ってきました。

大学が発行する季刊誌「瓜生通信」の編集部としても活動している鈴木さん。

プロの仕事を間近にしたことで、編集という仕事に対する考え方にも変化が訪れたようです。

彼女のレポートを掲載します。

 

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アートプロデュース学科3回生 鈴木美夏

実習先:ニューカラー写真印刷株式会社(京都)

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私は8月7日〜26日まで、京都にある印刷会社「ニューカラー写真印刷株式会社」へインターンに行ってきました。

ニューカラー写真印刷は、美術関係の本を中心に、編集・デザイン・写真・製版・印刷など、製本と加工をのぞいた、本をつくるためのすべての行程を行っています。私はこのなかでも編集を中心に仕事をさせていただきました。

 

展覧会の図録など、依頼された本を制作する編集室では、依頼主から来た原稿の情報に間違いがないか、誤記がないかといった地道な作業が続きます。作家の作品についての情報や作家自身の情報を確かめるなどの知識がいる作業から、方々から来た校正の転記、校正の反映ミスチェックといった神経を尖らせて行う作業など、編集室にはいつも緊張が走っていました。

 

私は以前から編集とは「文章を作るひと」「取材をするひと」といったクリエイティブな印象を持っていました。おそらく、こうしたライターの仕事を兼ねながら生活しているかたも沢山おられるかと思います。しかし、今回私が関わらせていただいた方々は日々山と積まれた資料と書類にかこまれ、ひたすらデスクに向かい続けていました。

 

そのような空間で12日間のインターンを行うなか、一番印象にのこっているやりとりは、あるカタログに記載された消費税をたしかめる、という仕事をいただいたときです。仕事をくださったかたは、私に「これは鈴木さんがチェックしたら、僕はもうチェックしないので」と仰いました。

その仕事をいただいたのは、インターンがはじまってから3日目ほどのときだったのですが、私はこのとき初めて「私はここで仕事をさせていただいているのだ」と思いました。そして、本をつくるというのは、その情報が物質として残ることであり、その情報にかかわる全ての人の信頼や名誉を請け負うことなのだと、考えるようになりました。

 

また、インターンの期間中、せっかく仕事の勉強をしにきたのだからと、製本や紙を扱う会社にも見学に連れて行っていただきました。どの会社のかたも丁寧にご対応くださり、この関係はニューカラー写真印刷株式会社というひとつの組織がつくりあげた信頼のもとに成り立っているのだと感じました。

 

反省点は、自分の引っ込み思案な性格から、手が空いたときに「なにかできることはありますか」と声をかけることにすらためらってしまったことです。これは、居心地のいい大学のなかではあまり意識してこなかった部分です。このように、いくら実践的な学びがあったとしても、慣れ親しんだ大学の外に出なければわからないことや、新しい解決のしかたもあるのだと知りました。

 

学生が作っている大学広報誌や、学生が独自につくりあげるマガジンが最近は本当に多いです。しかし、これから編集系の仕事に着きたいと思っている人は、学生という立場ではないひとがつくりあげる、「プロ」の仕事をみておくべきでだと感じました。

 

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