こども芸術大学

今日は撮影監督であり、本校の映画学科准教授でもある倉田修次先生をお招きして写真を描きました。

「写真」を「描く」って、一体どうやって？

なぞに包まれるこども芸術大学の親子の前に現れたのは、普段の活動でも頻繁に使っているダンボールやガムテープなど。果たしてこれらの道具で写真を描くことはできるのでしょうか。

 

今回はまず「カメラ・オブスクラ」という、写真の原理を利用した装置を作るところから始めます。

カメラ・オブスクラとはラテン語で「暗い部屋」を意味しています。その意味に従うように、まずはダンボールで小さな暗い部屋を作っていきます。

続いて、できた箱の底にルーペを取り付け、ルーペと反対の面にはプラスチックの板を張ります。

そんな工程を経て、できあがったのがこちら。獅子舞のようです。

しかし、布の中をのぞいてみると、、。

なんとそこにはお母さんの顔が！

 

 

「みえたよ」

「なんでだろう、さかさまだよ」

「おかあさん、もっとうしろ」

 

カメラ・オブスクラ越しにお母さん・お父さんの姿を見た子どもたちの言葉が聞こえてきます。対象者にピントを合わすコツはレンズとモデルとの距離です。親子での声掛けがポイントですね。先ほど作ったカメラ・オブスクラのプラスチック面にトレースペーパーを貼り、ペンで  モデルの輪郭をなぞっていきます。

こども芸術大学はさながら撮影所のようになりました。

 

 

子どもたちが絵を描くとき、対象のフォルムは写真のように正確ではありません。しかし、今回の手作りカメラオブスクラを使えばこのような線が描けるのです。

カメラオブスクラ越しに写ったお母さんたち。そして、お母さんたちが描いた子どもたち。

活動の最後にはみんなで描いた作品の鑑賞です。できあがった作品の完成度の高さには倉田先生も驚いてらっしゃいました。

倉田先生による授業は次週月曜日も続きます。

今度はどんな不思議にであえるのでしょう。

 

ヒントは「大きな暗い部屋」です。お楽しみに！

(村瀬浦人)