文芸表現学科

読むことと書くことについて − 河田学先生

 
文芸=言葉によって表現される芸術の仕事って何だろう?   
 
1年生から受講できる「プロフェッショナル特講Ⅰ」では、
文芸表現学科の先生方に実体験をふまえて、文芸の仕事、そして可能性について掘り下げていただきます!
 
 
第1回目は、文芸表現学科・学科長であり、文学理論・物語の観点から
“ フィクション(=虚構)とは何か? ”を研究されている河田学先生。
ご自身にとっての『読むことと書くことについて』お話をしていただきました。
 
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河田先生にとって〈読むこと〉とは研究者としての仕事。
高校時代から本を読むことが大好きで、「文学が勉強したい!」という気持ちを行動にしていった結果、
研究者としての今があると、当時の迷いや失敗したことなど、笑いも交えながらお話をされていました。
 
 
また、先生にとっての〈書くこと〉とは、大きく分けて論文の執筆、大学教授として書くことを教えること。
論文の執筆依頼は基本的に断らないそうで、学生たちには「仕事をことわったら来ないよ!」
この日一番の声でおっしゃられていました。
自分の分野には関係ないと思っていたことも、最後には繋がっていき、また次の仕事に繋がると、
実体験からのアドバイスもなされていました。
 
 
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もう一つの書くことを教えることについて。この大学に来るまでにも他大学で講義をされていた河田先生。
文芸表現学科に来るまでは、自身の研究に対して「どうせ、マイナーなことをやっている」という気持ちがあったそう。
しかし、自身の文学研究を学生たちが活かしてくれるのをみて、その気持ちが報われたと、
この4月に『電遊奇譚』『手を伸ばせ、そしてコマンドを入力しろ』が出版された、
卒業生で小説家の藤田祥平くんを例にあげて、ときおり涙を見せつつお話をされました。
 
 
 
 
 
文芸表現学科の学生がこの学科で学ぶことは〈読むこと〉と〈書くこと〉。
しかし、何のために〈書く〉のか。
河田先生が今でも感動するという、スティーブン・キング著『書くことについて』には
幸せになるためと書かれています。
その一文をふまえて、学生にとって〈書くこと〉が、仕事につながること以上に、
辛いときや苦しいときに、自分と向き合い成長することに役立つのではないか、と〈書くこと〉への希望を、
講義の最後に、今後へのエールとして学生に送られていました。
 

スティーブン・キング著『書くことについて』の一文。聴講に来てくださっていた、元NHKアナウンサー・中村淳平先生に朗読をしていただきました。先生の良い声で聞くとさらに沁みいります。ちなみ、中村先生には本講義4回目にお越しいただきます

スティーブン・キング著『書くことについて』の一文。聴講に来てくださっていた、元NHKアナウンサー・中村淳平先生に朗読をしていただきました。先生の良い声で聞くとさらに沁みいります。ちなみ、中村先生には本講義4回目にお越しいただきます


 
 
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自身の今までと、これからを重ねながら熱心に受講していた学生たち。
質疑応答の際には「心にグッときた」とのコメントも。
 
この講義の多くの受講生は1年生です。
彼らがこれからの4年間で、どれくらいの刺激と経験を得られるのか。
この講義がその一つになってくれることを願います。
 
 
 
 
さて、第2回目の講義は、勤め人・日曜執筆家の千野帽子先生。
『本を読んでも救われなかったあなたへ』と、個人的に興味深い内容となっております!
 
第2回『プロフェッショナル特講Ⅰ』
テーマ:本を読んでも救われなかったあなたへ
担 当:千野帽子
日 時:4月20日(金)5講時(16:30〜17:50)
教 室:NA412(人間館4階)
 
次回の様子はまたBLOGにて。
 
 
 
来週4月29日(日)に迫った春のオープンキャンパスでは、
河田先生をはじめ、まだ授業に登場していない先生方、現役学生たちと直接お話ができちゃいます!
少しでも文芸表現に興味のある方は、ぜひ文芸表現学科のブースにお越しください。
お待ちしております〜。
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(スタッフ・大賀)
 
 
 
 
 

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