- 2018年6月1日
- イベント
「君に届け展~すべての君に届け~in京都」コラボカフェのメニュー開発に携わりました!
京都造形芸術大学では「つくったキャラクター=ひとつの素材」(ワンソース)がマンガやゲーム、グッズなど様々なカタチに展開(マルチユース)されていく流れを学ぶ「ワンソース・マルチユースプロジェクト」があります。その第6弾として「君に届け展~すべての君に届け~in京都」を2018年5月18日から2018年6月3日まで開催しています。
本展では「学生食堂」と大学内のカフェ「BREATH KUAD」で実施する「君に届け展~すべての君に届け~in京都」コラボカフェもございます。そこではキャラクターデザイン学科の学生が、アイデアを出し合い提案し採用されたメニューが提供されております。
前回までのメニュー紹介に続き、プロジェクトを通して、「考えて、つくって、伝えて、売る」を実践した学生の活動をお伝えしていきます。
5月7日に「メニュー実現ミーティング」が行われました。
学生たちは自身の時間を最大限に生かし、82案ものアイデアを生みました。しかし、漫画を読み、固めた「メニューの世界観」も実際の「料理」としてお客様に提供するにはいくつもの条件をクリアしなくてはなりません。
「ことづくりを考える学生=アイデアを出す側」と「ものづくりを考える料理人=実際にメニューを作る側」の「考え方」の共有は、今回の「ワンソース・マルチユースプロジェクト」の中でとても大切な時間となりました。
「ひとつのこと」に直面したもの同士がそれぞれの経験やそこから得た知識の扉を開き合うことで、「生きた情報」を共有し合い、「生きたアイデア=実現可能なアイデア」を学生たちは生み出していくことができました。
「ワンソース・マルチユースプロジェクト」の中で学生たちは、このようなアイデアを生み出す流れを知りながら、「体感」していたように感じます。
[↑メニュー実現ミーティングの様子。]
[↑話し合いをしながら漫画を読み返し、メニューに込めるメッセージを深める学生。]
5月11日の試作&商品写真撮影会では日々、自身で考えたものを自分で作っている学生にとって、自身で考えたものを他者が作ることは物凄く新鮮であり、どこか「サプライズ」のようにも感じていました。
[↑試作を見て話し合う学生。]
[↑商品写真撮影で綺麗に撮れるように商品を整える学生。]
「思っていた以上のものになっている!」「こだわっていたところがしっかり出ている!」
様々な言葉が、話し合いの場である学生食堂に広がりました。それは「ことづくり」と「ものづくり」がガッチリと組み合わさり、「君に届け展~すべての君に届け~in京都 コラボカフェ」のメニューが完成した瞬間でした。
5月14日に完成商品写真撮影会をしました。
「君に届け展~すべての君に届け~in京都 コラボカフェ」のメニュー企画は、商品のアイデアを形にするだけではありません。作ったものをいかに人に伝えていくかというところまで考えていきます。
完成したメニューについて、お客様にわかりやすく伝えていくためにはどうすればいいのだろうかと、学生は「つくり手」としてだけではなく、「お客様の立場」になって考えます。
「メニュー表やメニューボードは必要だ。そのためには、綺麗な写真もいる!」
「トレイの上に商品だけ乗っていても、漫画の世界観は伝わらない。漫画のワンシーンを切り取って、商品の下にランチョンマットとして敷けないだろうか。」
「つくり手」から「お客様の立場」になり、また「つくり手」になって・・・。
様々な視点でメニューの伝え方を考え、メニューの写真やデザイン物を作成していきました。
[↑撮れた写真を確認する学生。画像全体のバランスなど、日頃、学んでいるデザイン力を生かす。]
[↑ひとつの商品の写真を何枚も撮り、メニューボードなどに展開できる写真を選ぶ。]
[↑写真を撮る人、指示を出す人、全体を見る人、役割分担しながら撮影を行う学生たち。]
プロジェクトを通し、短くも濃い時間を過ごした学生たちは「つくる」の意味は「作る」だけではなく、「もの」から「こと」を生み出し、創造する「創る」という意味もあるのだと知り、「ものづくり」に対する考え方を深めることができました。
「君に届け展~すべての君に届け~in京都」コラボカフェメニュー開発に携わった学生の一言コメント
・新井ちとせ(キャラクターデザイン学科1回生(大阪市立工芸高等学校出身)
私はまだ1回生で、大学生活そのものが私にとって「新しいことだらけ」です。メニューが決定しメニューボードが完成した時、すごく感動しました!
・南美帆(キャラクターデザイン学科2回生(私立済美高等学校出身)
学生として、「大きな企画」に携われることが嬉しく思います。限られた時間の中で、一つのものをつくる難しさを感じましたが、楽しかったです。
・稲森雅(キャラクターデザイン学科2回生)(大阪府立和泉高等学校出身)
社会の中で、自身の考えたものを見て頂けるという貴重な経験をすることができました。グループ内での話し合いを通し、仲間と繋がることの大切さを感じました。
・安田結(キャラクターデザイン学科2回生) (石川工業高等専門学校出身)
メニュー開発を通し「実現できるもの」と「自分の理想」とのバランスがとても難しかったです。できる範囲で深め、「いいもの」をつくる大切さを実感しました。
・谷藤若菜(キャラクターデザイン学科2回生)(大阪府立香里丘高等学校出身)
専門的に学んでいるデザインの技術を生かすことができました。「商品の良さをしっかりメニューボードで伝えよう!」と気持ちを込めながらデザインしていきました。
「君に届け展~すべての君に届け~in京都」イベント詳細はこちら
http://www.movic.jp/shop/pages/kiminitodoke-exhibition.aspx
©椎名軽穂/集英社