キャラクターデザインコース

病院との連携プロジェクト

こんにちは、キャラクターデザイン学科の村上です。

今回はゲームゼミでちょっと変わったプロジェクトを実施したのでご報告です。

 

京都造形芸術大学と大阪市立大学医学部付属病院との連携プロジェクトとして、これまで様々な形でのホスピタルアートを制作してきました。特にキャラクターデザイン学科では、学科の特性を活かして、院内の安全や情報伝達の重要性を訴える医療研修用のアニメーション作品も制作してきました。

 

今度我々は「ゲーム」というアプローチで医療研修で使う「eラーニング」のツールを作れないかと考えました。

Web上で小テストが次々に出題されて、正解数が表示されるだけの簡易なものはたくさんありますが、

もっと楽しく学べるように物語やキャラクター、フィードバックの演出を加えて、「ノベルゲーム」として制作しました。

 

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しかし、ツールを作って提供するだけなら他の教育機関でも既にやっていること。それではつまらない。

ということで、我々は序盤のパートだけをゼミ生が制作し、続きのシナリオを医療関係者が制作できるよう、

ゲームの作り方をゼミ生がレクチャーするためのワークショップを行うという前代未聞の形式で実施したのでした。

 

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看護師さんにPhotoshopの使い方を教える都築志帆さん。

 

今回病院でのワークショップを実施したのは、ゲームゼミ2年生の、井沼田稜君(京都府立東宇治高等学校出身)、杉本駿太君(岐阜県立郡上高等学校出身)、塚本啓人君(大阪市立工芸高等学校出身)、都築志帆さん(京都精華学園高等学校出身)の4人。

しかし、医療の研修で使用するノベルゲームのシナリオは専門知識がないと書けないので、ここは医療技師の方に書いていただき、それをゲームの形に落とし込んでいきました。

技師の方や薬剤師の方がかなりゲームに詳しく、多少マニアックな例を出しても通じてしまうことに学生たちは驚いていました。

 

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ゲームの基本構造や、ツールの使い方をレクチャーする塚本君。

 

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初めてのことを学べて、医療関係の皆さんは真剣にのめりこんでいます。

 

医療関係の方々は、病院内での問題点を具体的な物語としてまとめていく過程で、今現場で必要とされる情報伝達や諸問題に向き合うことができました。そして我々は、芸術と医療の共通項を見出し、「伝えるための道具」を創る上での仲間たちとのコミュニケーションの重要性を学びました。

制作ツールの使い方を学びながら、「やべぇ、面白くなってきた!」と医療技師が夢中になってのめりこむ姿を見て学生たちのモチベーションも上がり、自分たちがやってきたことによって人の心や行動が変わる喜びを感じることができました。

 

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