- 2019年4月16日
- 日常風景
【情デの卒展】Tsutaeメンバーが選ぶ卒業展の作品!イラストレーションコース編
春の訪れとともに、いよいよ新学期が始まりますね。
皆さん充実した春休みを過ごせましたでしょうか。
私たちも新しい学年を迎えるにあたって、ワクワクと期待の気持ちでいっぱいです。
記事を担当しますのは、情報デザイン学科イラストレーションコース新3年生の、
相場・磯本・岩城・長谷川です。よろしくお願いいたします!
さて今回は、2019年2月9日(土)~2月17日(日)に開催された
卒業展 / 修了展 についてご紹介したいと思います。
私たちが所属しているイラストレーションコースの先輩の素敵な作品を、
D領域・E領域からひとりずつご紹介させて頂きたいと思います。
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D領域は、榎並爽野さんの作品『itstilllivesinmylife』です。
3Dグラフィックを使ったりイラストの形にパネルをくり抜いたりと、
平面だけにとどまらない大胆さと力強さを感じました!
イラストレーションコースで学ぶ中で感じた
「イラストレーション表現の幅広さ」が表現されている作品だと思います。
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【榎並さんからのコメント】
この作品は、昔の作家による静物画作品や、身の回りにあるモノたちの持つ魅力に注目しながら、
様々なメディアを横断して表現をしています。
2年前に鍛冶屋である父親の包丁を描き始めたことで、
自分の手でモノの質感を再現することに惹かれ始めたことをきっかけに、
3回生の頃から卒業制作に対して具体的なイメージを膨らませていきました。
常に自分の好きな作品に仕上げることを意識しながらも、
自らの直感を信じるには時間がかかったし、卒業制作の最終審査手前のプレゼンテーションで、
先生方に言われた『あとは手を動かすだけなのに、何に悩んでいるのか分からない。』
という言葉は強く印象に残っています。
今まで深く関わってきた人たちから、
4年間の集大成という形で見られることへのプレッシャーを感じながらも、
制作に手をつけた時に自分自身でも感じた成長を見てもらい、
良くも悪くも面白いと思ってもらえる作品を作りたいという気持ちが原動力になっていました。
様々なモチーフを描く上での多くのリサーチを通して、
自分が普段何を考えてどのように生活をしているかを再確認する作品になったし、
自分の直感を無駄にしないようにしようと思うことができました。
これから先、面白い人たちと一緒に面白いことをしながら、
絵を描くことを好きでい続けたいと思います。
京造に通う在学生の皆さんや、これから入学してくる多くの方たちには、
いろいろな場面で自分が必要だと思うもの・思わないものの取捨選択に気を使いながら頑張ってほしいです。
あと、卒業制作では本当にお金がかかり貯金しておけばよかったと痛感しているので、
しっかりと貯金することをおすすめします(笑)。
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続いてE領域、勝本朱里さんの作品『ひかりとくも』です。
勝本さんが考えていたコンセプト
【みんなが人と違う形の原石であり、磨いて輝くことが魅力になる】が、
絵本という表現を使うことで、分かりやすく人の心に届けられる作品に仕上がっていると感じました。
【勝本さんからのコメント】
この作品は、「自分がどんな輝きをしているのかを知る」というコンセプトのもと、
それぞれ独りで生きてきた2人の主人公が出会うまでの物語を描いています。
制作中、作品のクオリティや方向性に迷いを感じ、悩む瞬間もありました。
そんな時、独り善がりな観念から遠ざけてくれたのが安西水丸さんというイラストレーターの
『明日、君がいなくなっても誰も困らないよ。嫌ならやめちゃえば良いんだ』という一言でした。
私はその言葉で急に肩の荷が下り、自分の生み出したキャラクターや世界観に自信を持って
魅力的にしていくことを意識できたし、キャラクターの成長や木々の色、空間の地形にまでこだわり抜き、
描くことを妥協せずにこの作品を完成することができました。
そしてこの物語には続きがあり、次は主人公の少年の輝きが、
少年の意思によって誰かのためになることを描き伝えたいと思っています。
大学生活の中で、日頃からモノの見方や伝え方をいろいろな方法で試してきました。
時間がかかっても自分が納得するまで一つひとつ乗り越えてきたおかげで、
卒業制作の軸を確立させることができたし、自分の伝えたいことを貫いたことに成長を感じました。
卒業後はグラフィックデザイナーとして働きながら、私の描くイラストレーションを磨き、
身近で大切な人たちを驚かせるような人になります。
京造に通っている在学生の皆さんや、これから入学してくる方たちには、
色々な分野の仲間と話し、意見を交わし合い、多くの人から刺激を受けてほしいです。
その出会いこそが自分の成長にきっと繋がるし、納得のいくまで作品と向き合い、楽しみながら制作をしてほしいです。
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みなさんいかがだったでしょうか?
これから入学を控えている0年生や高校生のみなさん。
はたまた、これから卒制に取り組む後輩のみなさん。様々な捉え方があったとおもいます。
来年卒制を控える私は(いち意見として)榎並さん・勝本さん2人とも、
それぞれの想いを胸に卒制と自分と向き合っていると感じました。
私は今回取材を通して、2人の卒業生の体験を聞き、卒制は自分と向き合う時間だと思います。
社会人になったらなかなかそんな時間は無いと思います。
だからみんなよく口癖のように「卒制と戦う」とか「卒制やだな〜」などネガティブな捉え方をしがちですが、
私はそれが不思議です。こんなに貴重な1年は楽しむしかないと思います。
先輩の卒制を見ると毎年心が震え、脳内がオーバーヒートしそうになります。
2人の話を聞くと自分と向き合うのは大変だけれど、
生き生きして後悔などなくむしろ前向きで自信にみちあふれた力を感じました。
自分のための作品ですから様々なアウトプットの仕方がありますが、グラフィック、イラストレーションに留まらず、
その作品にとって1番のアウトプットの方法を見つけられるといいですね。
最後になりますが、4回生の皆さまご卒業おめでとうございます!
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【Tsutae 取材班】
相場 葵(イラストレーションコース2回、静岡県立磐田農業高等学校 出身)
岩城 有香(イラストレーションコース2回、京都市立紫野高等学校 出身)
磯本 朱里(イラストレーションコース2回、京都市立紫野高等学校 出身)
長谷川 文香(イラストレーションコース2回、滋賀県立信楽高等学校 出身)
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4月27日(土)、28日(日)に高校生・受験生を対象としたオープンキャンパスがあります。
みなさんの参加をお待ちしています!
https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc04-27_04-28/
参加が難しい方は、今後のオープンキャンパスの予定を以下よりご確認ください!
https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/
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よろしくお願いします。