(大学院)写真・映像領域 田 凱
『しばし佇み、砂塵に溶けゆく光を見つめる Gazing at the light dissolving into the swirling sands』
- 故里の風景 The landscape of my hometown -
フィルム/デジタル銀塩プリント
16x20inch、20x24inch
両手に羽衣をのせた天使像
A statue of an angel holding a hagoromo with both hands
かつて石油の産出で栄えた町が、石油の産出量の低下とともに、廃れていく光景と、そこに出自を持つ人物を撮影した作品です。本作品では、2016年から2023年まで撮影しました。
荒涼とした風景の中に佇んで遠方を眺める青年たち、廃棄された団地、人気のない建物、放置されたままに芽が出たじゃがいも、違和感を漂わせる天使の彫刻、新婚のカップルのポートレート、ソファで横になる青年の姿とマクドナルドで食事する子供。友人と故郷の変化していく様子を、8年間にわたり、断続的に撮影し続けてきました。対象を一定の距離感を保つように撮影された作品は、限定された場所の記録にとどまらず、普遍的なふるさとへの懐かみを映し出そうとしています。それと同時に、盛衰を繰り返す世界のあり方も、生活者の希望あるいは嘆きを編み出します。都会から遠く離れた場所にあり、閉鎖的な環境の中で自立した町として機能していたため、青年時代をこの町で過ごした先代の人々は、当時の高揚感を今でもよく思い出します。しかし、現在目に映るのは、衰退しつつある憂鬱な風景です。
個人サイト
www.tiankai.art
田 凱
(大学院)写真・映像領域
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