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The alive specimen

(大学院)写真・映像領域 片山 響

Color reversal film, 8×10inch, 4×5inch,6×9cm

 植物は写真が発明される遥か昔から、識別する、あるいは鑑賞することを目的に絵や図として描くことで、視覚的に記録されてきた。そして、写真が発明された後も、植物は撮影することで、視覚的に記録され続けている。このように連綿と続く人類の営みの中で、現代において、新たに植物を写真として視覚的に記録する意義は何であろうか。
 自作の《The alive specimen》は、自生地に生育している植物を被写体として、対象が持つ情報量を現代の技術の粋を集めることで可能な限り複製し、植物と自生地の関係性と自生地で人間が植物を見る関係性を鑑賞によって再現することを試みたものである。自作は、被写体である植物をこの世界に「認識すること」を目的とし、この世界に被写体である植物が存在していたことを「認めること」を目的としており、それは、タルボットに端を発した植物写真を/現実のトートロゴン(合同)を発展させることを志向している。
 現代において、新たに植物を写真として視覚的に記録することの意義は、連綿と続く営みのその上に積み上げていくこと、また、異なる積み上げ方を提示することでその営みを外延的に求めていくことにあると考える。
 私は、制作とその実践を通して、その意義に/その営みに応えていく。それが世界を理解することの一助になることを願って。

片山 響

(大学院)写真・映像領域

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