芸術学コース 廣瀬 せい
現役時代は美術大学で作品制作に取り組んでまいりました。芸術的表現についての理論や技術、歴史について学びたく編入いたしました。卒業制作においては、自身がカリグラファーであることから、武井先生のご助言をいただき、カロリング・ルネサンスで花開いた宮廷派写本から、《ロルシュの福音書》を選びました。
《ロルシュの福音書》にあるマタイ福音書冒頭句の装飾ページが《リンディスファーンの福音書》や《ケルズの書》を代表する島嶼写本の表現に酷似していることに気づき、そこから研究が始まりました。中世の時代に、どう時間と場所を超えて伝わったのかを紐解いていくのが楽しく、カロリング・ルネサンスを代表するイングランドヨーク出身のひとりの神学者、アルクィンに繋がった時の感動は忘れられません。
苦労したことは《ロルシュの福音書》に関しての先行研究が国内では皆無、海外でも稀であったことから手探りだったことです。
島嶼写本の技術が宮廷派写本に波及されたことは当時の歴史を語る上で重要な史実であり、写本は歴史の証人であると言えるのではないでしょうか。この研究を自身のカリグラフィー作品に活かしていきたいと考えております。
東京都
カロリング宮廷派写本におけるマタイ福音書冒頭句
「LIBER GENERATIONIS」の「L,I」モノグラム表現の源泉の探究
―《ロルシュの福音書》を中心に―
廣瀬 せい
芸術学コース
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