インバル・ピント&アヴァシャロム・ポラック“50分間の子供心”

11月 01日, 2012年
カテゴリー : プロデューサー目線, 過去の公演 

11月のお奨めは、なんといっても《インバル・ピント&アヴァシャロム・ポラック ダンス・カンパニー》の『ゴールドフィッシュ〔金魚〕』です!

4人のダンサー・コメディアンが、クローゼットを舞台に、子供の夢と幻想を、音楽とダンスで展開する50分です。ヨーロッパの芸能の記憶のなかでは、チャップリンの演技に代表されるような「寄席の芸」を思い出させるものですが、何気ない仕草一つにも、見事に訓練されたダンスの身体が活かされて、お子さんたちが喜ぶこと、請け合いです。
しかも、「子供向け」と称する、それこそ「子供だまし」のショーとは違って、大人が見ても、どこかに潜んでいる子供心が開かれて、この魔法の空間に入り込み、お子さんと一緒に「50分間の子供心」を楽しむことが出来るように作られています。是非、ママと、あるいはパパともご一緒に、日常世界の中に開ける「子供の空想の世界」に、お子さんたちを遊ばせて上げましょう!
子供と同じ空想の世界を共有して楽しむと言うような機会が少なくなっている今日この頃、是非是非、京都芸術劇場 春秋座の空間で、インバル・ピントの「種も仕掛けもない」、それでいてとてもスリリングで楽しい「ダンスと音楽」に酔ってください。なお、インバル・ピントの舞台が京都で紹介されるのは今回が初めてで、日本・イスラエル国交60周年記念行事として行われます。

渡邊守章
(舞台芸術研究センター所長・演出家)