2013年6月
2013年6月28日 授業風景
しかし、季節は梅雨です。今週水曜日も雨でした。2週連続で..
瓜生山キャンパスには絵になるところも多く、晴れていたら屋外で描くのですが、2回目の先週は雨だったため、パレット、色の対比、混色、溶き油、筆の洗い方についての講義で終わってしまいました。
そして、先日も朝から強い雨.. でも気を取り直して、久しぶりに皆で交代にモデルをして、5分クロッキーを8回行いました。なぜかモデルになると張り切って、かなり無理なポーズにも関わらず、筋肉をぷるぷるさせながらポーズをする1年次生も少なからずいました。サービス精神旺盛なんでしょうか?写真でお見せできなくて残念です(笑)。
腕ならしのウオーミングアップを終えたところで油彩画に。バーントシェンナ、ローシェンナのいずれかで地透層を施したキャンバスに、今日は室内で色を乗せていくことに..
梅雨なら雨が降って当然。こういうこともあろうかと、事前にスケッチブックに構図や色彩を描きましたのでそれを頼りに制作します。油彩画は、重ねによる色の対比が出来ると面白いので、あえて補色対比、寒暖対比など、色彩対比を実験することにしました。それぞれが大胆に色彩を置いて実験しています。
同じ絵の具を使っていても、薄塗りの人、厚塗りの人、タッチの違いがあらわれます。
制作も残すところあと3回。来週は、晴れてほしいです..照る照る坊主でもぶら下げておきたいところです..
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さて、来る7月7日(日)には授業公開オープンキャンパスがありますが、この絵画基礎の風景油彩画も、晴れていれば13:10-16:10までキャンパスのあちこちで描いています。高校生の皆さん、こ学の学生さんへの質問大歓迎ですよ!
他の学科も含めて、詳しくは
http://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/program/
を見てネ!
(森本玄:教員/絵画)
2013年6月27日 授業風景
こども芸術大学の子どもたちと学生たちで瓜生山を舞台に物語を展開します。
少しブログのアップが遅れましたが、今週の月曜日(6月24日)の授業風景です。
前回の活動は入学して間もない年少さんと
はじめてご対面の学生とのちょっと緊張し合った活動でした。
こども芸術大学の対話の時間の年少さんの活動に何回か参加させてもらったお陰で
今回は子どもたちの名前も覚えて、学生と子どもたちとの距離が少し縮まっているように感じました。
年少さんも今日はリラックスしています。
手遊び担当の谷川さんもリラックスしているように見えますね。
絵本の読み語り担当の八木さんが絵本を読んで活動の導入をおこないました。
立って真剣に絵本を見ようとする年少さんに「見えなーい」と
後ろの子どもたちからのコールが響きます。
少しお話は長かったですが子どもたちは集中して聞いてくれていました。
前回学生たちが考えた年少さんの活動は瓜生山の大きな木からのお願いで
雨を降らせるための雨の種をつくって!というものでした。
その影響かどうか、先週と、今週は雨がよく降りましたね。
お陰でお山の木々も至誠館の屋上の木々も元気になりました。
けれど、梅雨空がつづくと今度はお陽さまが恋しくなるものですものね。
そこで、今回のテーマは「お陽さまをつくろう」ということになりました。
光を感じるプログラムです。
6月24日午前中の造形活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
子どもたちに配られたものは
丸い透明のフィルムが貼られた封筒でした。
その透明の丸の中にマジックやクレヨン、セロハンなどの材料で、
自分がイメージする小さなお陽さまをつくろう、というプログラムです。
今はお陽さまは雲に隠れて子どもたちには見えません。
みんなが小さなお陽さまをつくってくれたら、
大きなお陽さまが雲の中から出てくれるのだそうです。
(杉浦君の説明は年少さんにもとても分かりやすかったですよ。)
子どもたちが描くお陽さまは、どれもとてもキラキラ輝いています。
子どもたちの笑顔もキラキラです。
みんなのお顔が赤く見える。 見て!見て!描けたよ!ぼくのお陽さま。
もじゃもじゃの青いお陽さま。 僕のはみどりのお陽さまだよ。
プロジェクターで光をあてて、子どもたちの描いた小さなお陽さまを次々に壁に貼られた雲に投影します。
部屋を少し暗くして美しい色の光が壁に映し出されました。
子どもたちの描く勢いのいいタッチが絶妙な色をつくり出しています。
赤や黄色やみどりや青、いろんな色が壁や天井に躍り出しました。
自分の描いた絵を大きく映したい子ども。光をあてると色が壁に色が映ること。
お友だちのお陽さまと重ねて色の変化を楽しみたい子ども。
原理は分からなくても、光はきれいだな、なんか不思議だな、と感じてくれたたかな?
子どもたちからたくさんのパワーといろんな色の光をくれたのでお陽さまも元気になってきたようです。
雲に隠れていたお陽さまが、すこしずつ顔を出しはじめましたよ。
午後からは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こども芸術大学の活動ルームの大きな窓に子どもたちが作った小さなお陽さまを貼りました。
ベランダからの優しい光と風景を取り込んで、
午前中の活動で見たお陽さまとは少し違った景色を見せてくれました。
そこには光に包まれた小さな宇宙が浮かんでいるように見えました。
(梅田美代子:教員/イラストレーション・グラフィックデザイン)
2013年6月22日 イベント
「学童保育」ってみなさん聞いたことありますか? 行っていたという人もいるでしょうか。おもに小学校の低学年で放課後留守家庭の子どもたちが遊んだり学んだりする場です。
今日は、土曜日で親子行事として傘作りを行いました。日頃、お仕事で忙しくて、なかなか親子のコミュニケーションが取りにくい環境の方々も、ゆっくり時間をかけて作りました。
おうちの方が忙しくてお越しになれなかった家庭の子どもたちは、学生とともに作りましたよ。
ワクワクしながら、子どもたちは説明を聞いていました。
さて、どんな色を塗ろうかな。直感で描く人。考える人。
子ども作家の助手をする角本さん。
ただひたすら感心する八木さん。「こども」こそ「芸術」です!
このワークショップリーダの末次さん!楽しいのが基本ですね!
職人の背中です。
ゴッホの「星月夜」を描きたいと模写の下絵を持参した子どもに福田さんびっくり。
親子で語り合いながら描く虹はまさにこころの架け橋。
今日は雨が降りませんでしたが、日傘にして帰って行った子どもたち。
最後は記念撮影。楽しい一日でしたね。
いまや、夫婦共働きが一般化しています。また、ひとり親家庭も増加しています。
保育所があるから親は安心して働けるのです。保育の場は小学校に入るまでだけではありません。
就学後も、学校でも家庭でも塾でもない、「学童保育(正式には放課後児童クラブ)」の場があります。学童保育が法的に位置付いたのはまだまだ最近のことです。そして、就学前の保育所同様、待機児童問題をはじめとしてさまざまな課題があります。
こども芸術学科の教員や学生は、そんな社会的課題も考えながら、一方で、表現活動をとおして子どもや家庭を支えることはできないか、日々考えています。
一橋学童保育所のみなさん、本日は本当にありがとうございました。
今日もまた、教えられたのは自分だったといいながら帰る学生たちの言葉がうれしく感じられました。
(浦田雅夫:教員/子ども家庭福祉・学校臨床)
2013年6月21日 授業風景
このブログの授業風景の項目4月、5月で「プレイルーム」の様子はご覧いただけます。
まだの方、覗いてみてください。
その子どもとの関わりのなかで感じたこと、気づいたことからテーマを見つけて3年次生は
絵本制作を、4年次生は卒業制作のテーマを模索中です。これらと同時進行で、
6月からのCzemiは様々な分野の方にお越しいただき、特別講義で学びを深めています。
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第1回目 6月6日(木)は写真家、映画監督、記者と幅広くご活躍の大西暢夫さん
大西暢夫さんはダム建設によって水に沈む村のドキュメンタリー映画や写真集で注目を集めた写真家です。
現在は震災支援や精神科病、食育などをとおして人が生きて行くための基本的なことの中にある人間の
素直な営みを温かく共感をもって見つめ続ける活動をされています。
作品紹介とご自身の活動を通したリアルなお話は社会のなかで当たり前、普通だと思っていることを立ち
止まって考えることの大切さや、社会のなかで置き去りにされている人々の営みやコトについて考えさせ
られました。
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第2回目 6月13日(木)東北芸術工科大学 山形こども芸術大学の 芸術指導員の矢作鹿乃子さん
矢作さんは東北芸術工科大学の美術科洋画コースを修了後、修士課程 芸術文化専攻こども芸術教育研
究領域で学ばれました。こども芸術学科の学生にとっては学びの先輩のような存在のように感じました。
東北芸術工科大学2年生の時から、こども芸術大学の立ち上げワークショップに参加し、それ以降、
ずっとこども芸術大学との関わりを持ち続けてこられました。
創設の頃、活動の軸がまだはっきりと定まっておらず、保育者と造形活動を展開する人の関わり 合いや
バランスが難しいと感じたこともあり、保育者の立場、造形活動を展開する立場の両方を 理解しながら
現場に立ち両方の橋渡しをしている貴重な存在のようです。 様々な経験を乗り越えて子どもたちの前に
立ってきた苦労や工夫などを交えなが話をしていただきました。 造形活動が子どもたちの心づくりや、
人の輪をつなげることにつながっていることを大切にされているように感じました。
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第三回目 6月20日(木) 京都大学名誉教授 中京大学心理学部教授の鯨岡峻先生
鯨岡先生はエピソード記述を進められていることで有名な方です。今回は<育てられる者>から<育て
る者>へ―子どもの心の育ちに目を向けるーをテーマにお話いただきました。
「人は育てられて育ち、人を育てることを通して自らも育てられる」。この関係論的な考え方を基礎に、
従来の個体能力論的な発達論を批判し、人の生涯を見据えた発達理論の新たな構築を目指しておられます。
従来の発達論では、昨今の虐待問題、非行問題等の、個々具体の臨床的問題に切り込めないのはなぜかを
考え、新しい生涯発達理論(関係発達論)、関係発達保育論の構築に取り組まれています。関与・観察と
エピソード記述という、新しい方法論を打ち立てて、旧来のパラダイムを刷新されようとされています。
自分の思いをもって自分らしく周囲の人と共に生きる存在であること。「私は私」と言える心と、「私は
私たち」と言える、子どもを二面の心をもつ主体として育てることが大切であるということ、大人の育て
るという営みには「養護の働き」と「教育の働き」の二面の働きが含まれるということをエピソード事例
を幾つか紹介していただきながら目に見えない子どもの心を育てることの大切さを改めて考える機会にな
りました。
紹介のエピソード記述された事例は先生のソフトな読み語りが加わり、どれも目の前に情景が浮かんでく
るものでした。エピソードの中の子どもが自分だったら、また、対応されている保育者さんとしての自分
だったら、という思いで聴いていると、胸が熱くなりました。
こんなエピソードをこんなふうに表現ができる保育士さんは、日頃から子どもに向き合い、子どもの心の
育ちをしっかりと意識しておられるからこそ、このような記述ができるのでしょう。
こども芸術学科の学生は芸術をとおして、感じる力を鍛えています。心という目に見えないものを感じ、
考えること、そして表現することの大切さは保育も芸術も共通しているように改めて実感する時間でした。
(梅田美代子:教員/イラストレーション・グラフィックデザイン)
2013年6月20日 イベント
台風が近づいていますので気を許せませんが、梅雨入りしてから久しぶりのまとまった雨ですね..
たまには雨音を聴くのもいいものです。
プロダクトデザイン学科、こども芸術学科、情報デザイン学科、キャラクターデザイン学科から希望者が面接の末、選抜された学生のグループによる商品開発。
それを京都造形芸術大学付置施設である「こども芸術大学」で検証を重ねてユニークな商品の提案、プロトタイプが生まれました。
コクヨに勤務されているプロの方達も、はるばる東京から今日の報告会に集まって下さり、それぞれのグループは3度にわたるこども芸術大学での検証、フィードバックと試行錯誤の制作過程がプレゼンテーションされました。司会進行はプロダクトデザイン学科の上林壮一郎先生。
本学こども芸術学科からは梅田先生が指導に当たられ、こども芸術学科からは4年次生の東郷さん、桐山さん、杉浦君、玉村さん、可知井さんらが参加して頑張っていました。
「こども芸術学科パンフレット2013」に応援メッセージを寄せていただいたコクヨ株式会社RDIセンター安永哲郎氏。
プレゼンテーションの後、質問を受けるこども芸術学科東郷萌さん。
最終報告書も、プロジェクトの仕事として絵本仕立てにまとめたとのこと。その授与式も執り行われました。
作り手からの視点ではなく、子どもの視点に立って考え、そして実際に子どもと関わってみること。そして、一流の企業の方からもご指導、アドバイスを頂けたことで、学科を超えたメンバーで取り組んだ今回の体験は、とても貴重なものとなったと思います。
これらの学生達の報告と展示は、ギャルリ・オーブ前吹き抜け、ジャンボとラやんの足下に今日から6/27まで展示されていますので、ぜひご覧頂ければと思います。
プロジェクト全体の流れ、詳しくは「プロダクトデザイン学科」の方で紹介されていますので、こちら
http://www.kyoto-art.ac.jp/production/?p=8705
もご覧下さい!
(森本玄:教員/絵画)
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