情報デザイン学科

2019年4月

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2019年4月24日  ニュース

【駅ナカアートプロジェクト2019】photogenic

 

こんにちは。情報デザイン研究室です。

今年も京都の地下鉄各駅で「駅ナカアートプロジェクト」が開催中です!

 

駅ナカアートプロジェクトとは

「大学のまち京都」「文化芸術都市京都」ならではの取組として、京都の芸術系大学の学生が中心となり、大学ごとに創作したアート作品を各駅に展開することで、地下鉄のイメージアップと活性化を目指します。

駅から京都の文化芸術を発信することを目的とし、今年は京都の12大学が参加しています。

今年のテーマは「phorogenic」

 

情報デザイン学科は毎年「東山駅」を担当させていただいており、

今年はイラストレーションコース 3年生の4名が作品を制作してくれました。

 

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壁面に設置されたアイテムを手に取り、誰でも写真を撮ることが出来ます。

 

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多くの方が利用する駅の中で、どうすれば手に取りやすく安全に遊ぶことができるのか。

常に作品に触れてくださる方のことを考えながら、何度も試作を重ねて制作しました。

 

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【学生コメント】

誰もが明るい気持ちになれ、思わず触れたくなるようなポップで可愛い巨大壁面アートを作りました。

駅という公共の中にある日常と、パーソナルな日常を掛け合わせることで「非日常」ができあがり、

そうした違和感から作品に興味や関心を持って欲しいと考え、このような部屋のデザインにしています。

地下鉄という日常の中に新しい空間を作り出し、人々の日常を明るく笑顔にできる楽しい作品ができたと思っています。

写真を撮ってくださる人たちにとって、作品に触れたり写真を撮ったりすることが大切な人との良い思い出となり、

アートを通して日常の大切さを感じて欲しいです。  

 

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作品でおままごとを始めたてくれた親子がいたそうで、制作しながらこっそりとその風景を観察。

「誰かを笑顔にできる作品を作れたことを誇りに思いました」と話してくれました。

 

皆さんもphotogenicな写真を撮りに、ぜひ東山駅に足を運んでみてくださいね。

よろしくお願い致します。

 

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会期:3月18日(月)〜5月31日(金)

展示場所:地下鉄 東山駅(作品は改札の外に設置されています。)

作品名:飛び出せ!駅ナカ京造

制作者(出身高校名):

・相場葵(静岡県立磐田農業高校)・磯本朱里(京都市立紫野高校)

・岩城有香(京都市立紫野高校)・長谷川文香(滋賀県立信楽高等学校)

指導教員:都築潤・とんぼせんせい

 

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スタッフ かつ

 

4月27日(土)、28日(日)に高校生・受験生を対象としたオープンキャンパスがあります。
みなさんの参加をお待ちしています!
https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc04-27_04-28/

参加が難しい方は、今後のオープンキャンパスの予定を以下よりご確認ください!
https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/

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2019年4月20日  授業風景

【クロステックデザインコース】Airbnb寄附講座キックオフ!

Airbnbによるクロステックデザインコースでの寄附講座がいよいよスタートしました!

Airbnbは宿泊業界にホームシェアリングという全く新しいビジネスモデルを持ち込み、急成長を遂げたユニコーン企業です。

そのAirbnbと本学との包括的連携が発表されたのは昨年の12月。

https://uryu-tsushin.kyoto-art.ac.jp/detail/470

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クロステックデザインコースでの寄附講座はその連携の第一弾です。

 

今回のキックオフの授業では今年度より本学の客員教授に着任いただいたAirbnb執行役員の長田英知先生による講義と、どんな所に泊まってみたいかといったウォームアップのグループワークを中心に行いました。

IMG_5982実際にAirbnbを利用したことのある学生はまだ少なく、まずは体験してみようとのことで、近々チームごとに京都近郊でお泊り会をするようです。

 

IMG_6050前期・後期をかけて「次世代のホームシェアリング」をテーマに2年生がプランニングに取り組みます。

学生からどんな新しいサービスが出てくるのか楽しみです!

 

 

 

【オープンキャンパスのお知らせ】

4/28(土)・28(日)に高校生・受験生を対象としたオープンキャンパスを開催します。

クロステックデザインコースではボディスキャナーの体験コーナーも設置し、みなさんの参加をお待ちしています!

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc04-27_04-28/

それ以降のオープンキャンパスの予定については以下よりご確認ください。

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/

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2019年4月19日  イベント

研究室スタッフ 展覧会情報!

 

こんにちは、情報デザイン研究室です。

 

開催中の準備室スタッフ2名が参加する展覧会のお知らせです。

ゴールデンウィーク期間中も会期となっていますので、この機会にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか!

 

 

 

 

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ニューミューテーション #2『世界のうつし』展

日時
2019年4月16日 (火) – 2019年5月8日 (水)
10:00-20:00 *会期中無休・入場無料
会場
京都芸術センター ギャラリー北・南
出展作家
小松千倫、寺岡海

関連企画
アーティスト・トーク
日時:4月20日(土)14:00-15:00
集合:ギャラリー南 *入場無料、事前申込不要

※終了後にレセプションを行います。お気軽におたちよりください。
日時:4月20日(土)15:00 頃 –
会場:ミーティングルーム2(南館3階)

 

 

小松 千倫(こまつ かずみち)

1992年高知県生まれ。音楽家、美術家。国内外でアルバム・EPをリリース、オンラインでの作品発表を行っている。「インターネット・ミーム」によるストーリーの複製や擬似的な生成のリサーチに基づき、喪失や紛失などをテーマに音響作品やインスタレーションを展開する。主な展覧会に 『FAKEBOOK」(Workstation.、東京、2016)、「シンフォニーLDK」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2017)、『見立てと想像力 ━ 千利休とマルセ ル・デュシャンへのオマージュ』展 (元淳風小学校、京都、2017)『Tips』(京都芸術センター、2018)など。

http://kazumichi-komastu.tumblr.com/

 

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小松千倫《Pauser (Game)》2018|撮影:三野新

 

 

 

 

寺岡 海(てらおか かい)

1987年広島県生まれ。グループ展に『未来の途中の、途中の部分』(京都市立芸術大学ギャラリー@KUCA、2017)、『韓日芸術通信Part2 Cross Point』(韓国忠北文化館、2017)、『「応答」~SUMMER STATEMENT 2018報告とその後~』(秋田公立美術大学ギャラリーBIYONG POINT、2019)、個展に『世界と私のあいだ』(KUNST ARZT、2012、京都)、『Blanket and Dog』(Gallery PARC、京都、2015)、『A Wind』(KUNST ARZT、2017)があるほか、『描くこと | 平田猛 展』(art space co-jin、2019、京都)の企画をはじめキュレーション等も手掛ける。

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寺岡海《自宅の照明を離れた場所で点灯する》2018

 

 

 

 

関西を拠点に活動する若手作家、小松千倫と寺岡海による二人展!

京都芸術センターでは昨年度より、関西圏を拠点に活動中の若手作家を取り上げるシリーズ「ニューミューテーション」を始動しました。第2回となる今回は、寺岡海、小松千倫の2名を紹介します。
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私たちは、外的世界をありのままに感じ取ることができません。あまりにも膨大であるためにその一部分しか捉えることができなかったり、反対に微細にすぎるために多くを取りこぼしてしまったりします。一方で私たちが体験する内的世界はいつも秘められた一回的なものであり、生じては失われていくのをとどめることができません。私たちが経験するのは、世界のうつるさまざまな界面で生じる現実の数々です。ときにアーティストは、世界の思いがけない側面をうつしだし、私たちの世界認識を変容させるでしょう。

ひとつの雲を複数の地点から捉えた《雲を反対側から同時に撮影する/2011年9月13日12時15分》(2011)のように、寺岡の作品ではしばしば、自分の意識の及ばないところで確かに存在しているはずの(自分自身を含む)世界の姿へのアクセスが試みられています。自己と世界とがひとつづきの連綿へと還元されていくような、世界の全体性と因果律への言祝ぎ(ことほぎ)の感覚をもたらします。
小松は、自身の身体やコミュニケーションにまつわる記憶をもとにしたインスタレーションなどを発表してきました。そこではモチーフの組み合わせが想像の契機となり展示室という公共的な場に私的な記憶の時空間を立ち上げます。自己の内面を他者の側へ投げわたすとき、それは否応なく断片化や静止を伴うでしょう。本展では映像プロジェクションをメインとした構成でアプローチします。

世界が変わらずに豊かなものであり続けるとしたら、それをどのように感知できるのでしょうか。誰もがそれぞれに別様の世界を生きるようになった現代において、他者との共在が可能になるのはどんなときでしょうか。それは私たちにとって最も素朴で切実な関心ごとのひとつです。今回紹介する2名による作品は、私たちの目にうつる世界を、ふたつの異なる角度から届けてくれることでしょう。

 

 

主催
京都芸術センター
URL
http://www.kac.or.jp/
問合せ先
TEL:075-213-1000
FAX:075-213-1004
E-mail:info@kac.or.jp

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【オープンキャンパスのお知らせ】

 

427日(土)、28日(日)に高校生・受験生を対象としたオープンキャンパスがあります。

みなさんの参加をお待ちしています!

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc04-27_04-28/

参加が難しい方は、今後のオープンキャンパスの予定を以下よりご確認ください!

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/

 

 

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2019年4月16日  インタビュー

【情デの卒展】Tsutaeメンバーが選ぶ卒業展の作品!イラストレーションコース編

 

春の訪れとともに、いよいよ新学期が始まりますね。

皆さん充実した春休みを過ごせましたでしょうか。

私たちも新しい学年を迎えるにあたって、ワクワクと期待の気持ちでいっぱいです。

記事を担当しますのは、情報デザイン学科イラストレーションコース新3年生の、

相場・磯本・岩城・長谷川です。よろしくお願いいたします!

 

さて今回は、2019年2月9日(土)~2月17日(日)に開催された

卒業展 / 修了展 についてご紹介したいと思います。

私たちが所属しているイラストレーションコースの先輩の素敵な作品を、

D領域・E領域からひとりずつご紹介させて頂きたいと思います。

 

 

 

 

D領域は、榎並爽野さんの作品『itstilllivesinmylife』です。

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3Dグラフィックを使ったりイラストの形にパネルをくり抜いたりと、

平面だけにとどまらない大胆さと力強さを感じました!

イラストレーションコースで学ぶ中で感じた

「イラストレーション表現の幅広さ」が表現されている作品だと思います。

 

【榎並さんからのコメント】

 

この作品は、昔の作家による静物画作品や、身の回りにあるモノたちの持つ魅力に注目しながら、

様々なメディアを横断して表現をしています。

 

2年前に鍛冶屋である父親の包丁を描き始めたことで、

自分の手でモノの質感を再現することに惹かれ始めたことをきっかけに、

3回生の頃から卒業制作に対して具体的なイメージを膨らませていきました。

 

常に自分の好きな作品に仕上げることを意識しながらも、

自らの直感を信じるには時間がかかったし、卒業制作の最終審査手前のプレゼンテーションで、

先生方に言われた『あとは手を動かすだけなのに、何に悩んでいるのか分からない。』

という言葉は強く印象に残っています。

 

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今まで深く関わってきた人たちから、

4年間の集大成という形で見られることへのプレッシャーを感じながらも、

制作に手をつけた時に自分自身でも感じた成長を見てもらい、

良くも悪くも面白いと思ってもらえる作品を作りたいという気持ちが原動力になっていました。

 

様々なモチーフを描く上での多くのリサーチを通して、

自分が普段何を考えてどのように生活をしているかを再確認する作品になったし、

自分の直感を無駄にしないようにしようと思うことができました。

これから先、面白い人たちと一緒に面白いことをしながら、

絵を描くことを好きでい続けたいと思います。

 

京造に通う在学生の皆さんや、これから入学してくる多くの方たちには、

いろいろな場面で自分が必要だと思うもの・思わないものの取捨選択に気を使いながら頑張ってほしいです。

あと、卒業制作では本当にお金がかかり貯金しておけばよかったと痛感しているので、

しっかりと貯金することをおすすめします(笑)。

 

 

 

 

続いてE領域、勝本朱里さんの作品『ひかりとくも』です。

 

勝本さんが考えていたコンセプト

【みんなが人と違う形の原石であり、磨いて輝くことが魅力になる】が、

絵本という表現を使うことで、分かりやすく人の心に届けられる作品に仕上がっていると感じました。

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【勝本さんからのコメント】

 

この作品は、「自分がどんな輝きをしているのかを知る」というコンセプトのもと、

それぞれ独りで生きてきた2人の主人公が出会うまでの物語を描いています。

 

制作中、作品のクオリティや方向性に迷いを感じ、悩む瞬間もありました。

そんな時、独り善がりな観念から遠ざけてくれたのが安西水丸さんというイラストレーターの

『明日、君がいなくなっても誰も困らないよ。嫌ならやめちゃえば良いんだ』という一言でした。

私はその言葉で急に肩の荷が下り、自分の生み出したキャラクターや世界観に自信を持って

魅力的にしていくことを意識できたし、キャラクターの成長や木々の色、空間の地形にまでこだわり抜き、

描くことを妥協せずにこの作品を完成することができました。

 

そしてこの物語には続きがあり、次は主人公の少年の輝きが、

少年の意思によって誰かのためになることを描き伝えたいと思っています。

 

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大学生活の中で、日頃からモノの見方や伝え方をいろいろな方法で試してきました。

時間がかかっても自分が納得するまで一つひとつ乗り越えてきたおかげで、

卒業制作の軸を確立させることができたし、自分の伝えたいことを貫いたことに成長を感じました。

卒業後はグラフィックデザイナーとして働きながら、私の描くイラストレーションを磨き、

身近で大切な人たちを驚かせるような人になります。

 

京造に通っている在学生の皆さんや、これから入学してくる方たちには、

色々な分野の仲間と話し、意見を交わし合い、多くの人から刺激を受けてほしいです。

その出会いこそが自分の成長にきっと繋がるし、納得のいくまで作品と向き合い、楽しみながら制作をしてほしいです。

 

 

 

 

みなさんいかがだったでしょうか?

これから入学を控えている0年生や高校生のみなさん。

はたまた、これから卒制に取り組む後輩のみなさん。様々な捉え方があったとおもいます。

来年卒制を控える私は(いち意見として)榎並さん・勝本さん2人とも、

それぞれの想いを胸に卒制と自分と向き合っていると感じました。

 

私は今回取材を通して、2人の卒業生の体験を聞き、卒制は自分と向き合う時間だと思います。

社会人になったらなかなかそんな時間は無いと思います。

だからみんなよく口癖のように「卒制と戦う」とか「卒制やだな〜」などネガティブな捉え方をしがちですが、

私はそれが不思議です。こんなに貴重な1年は楽しむしかないと思います。

 

先輩の卒制を見ると毎年心が震え、脳内がオーバーヒートしそうになります。

2人の話を聞くと自分と向き合うのは大変だけれど、

生き生きして後悔などなくむしろ前向きで自信にみちあふれた力を感じました。

自分のための作品ですから様々なアウトプットの仕方がありますが、グラフィック、イラストレーションに留まらず、

その作品にとって1番のアウトプットの方法を見つけられるといいですね。

 

最後になりますが、4回生の皆さまご卒業おめでとうございます!

 

 

 

 

【Tsutae 取材班】

 

相場 葵(イラストレーションコース2回、静岡県立磐田農業高等学校 出身)

岩城 有香(イラストレーションコース2回、京都市立紫野高等学校 出身)

磯本 朱里(イラストレーションコース2回、京都市立紫野高等学校 出身)

長谷川 文香(イラストレーションコース2回、滋賀県立信楽高等学校 出身)

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427日(土)、28日(日)に高校生・受験生を対象としたオープンキャンパスがあります。

みなさんの参加をお待ちしています!

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc04-27_04-28/

参加が難しい方は、今後のオープンキャンパスの予定を以下よりご確認ください!

https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/

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よろしくお願いします。

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2019年4月10日  インタビュー

【情デの卒展】Tsutaeメンバーが選ぶ卒業展の作品!VCDコース編

 

みなさんこんにちは、すっかり春が目の前まで来ていますね。

大学の桜はとても綺麗なので咲くのを密かに楽しみにしています。

 

さて今回は2月9日から17日まで行われた卒業展のインタビューです!

今回の記事はビジュアルコミュニケーションデザインコースとイラストレーションコースに分かれ、

各領域ごとで実際に展示を見てまわりました。

 

そこで私たちtsutaeメンバーが同じ学科で学ぶ後輩としてぜひ紹介したいと思い、

選んだ作品を紹介していきます!

 

 

 

 

まず最初に【A領域(グラフィック)】。その人ならではのグラフィックを追求し実験しているような作品が数多く並んでおり、多様な表現を見ることができました。

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その中で私たちが選んだのは、岡田摩耶さんの作品『Jugendgedenken』です。

この作品はヘルマン・ヘッセの『少年の日の思い出』を題材として

主人公に芽生えた消滅の美を表現したもので、

インクではなく粉末で印刷された蝶たちは動かすとその形は崩れてしまいます。

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まるで博物館のように並ぶ美しい蝶たちは、教室の外からでも興味を惹き、

より近くで見たくなります。ひと目見た時の美しさに加え、近づいた時の発見。

そしてコンセプト文を読んだ時にすべての表現がつながる気持ち良さがありました。

それでいて“粉末でのシルクスクリーン”だったり、動かすと崩れてしまうという表現のユニークさもあり、岡田さんの作品をぜひ紹介したいと思いました。

 

作品を紹介するにあたり、岡田さんにコメントをいただけたので紹介します。

 

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1. 作品のコンセプト・意図について教えてください。

 

「この作品は、ヘルマン・ヘッセの小説『少年の日の思い出』を題材に、

作中に描かれる主人公の蝶に対する偏愛や、蝶を壊してしまったことによって芽生えた

“消滅の美”を表現しました。その脆さ・儚さを表現する手段として用いたのが、

シルクスクリーンを使用した粒子のグラフィックです。

この作品は、シルクスクリーンを使った版表現のひとつでありながら、

インクの代わりに粒子を使用することで、簡単に崩壊してしまいます。

《情報を定着させ、保存していく》という印刷の前提に反して、

《定着しない・残らない》表現に振り切ることで、

崩壊する寸前の緊張感や、脆さ、危うさのなかにしか見れない美しさを表現しました」

 

 

 

2.作品を作るに至った経緯、制作する上で苦労したことは?

 

「もともと、作り始める前に完成形が想像できないものや、

言葉で説明しても伝えきれないような作品をつくるのが好きで、

実験のように制作を楽しんでいました。

《説明書どおりに道具を正しく使うこと》にこだわらない性格のおかげで、

《シルクスクリーンにはインクを使わなくてはいけない》という概念に囚われることなく、

結果として独自の技法に出会えたように思えます。

実験を実験で終わらせないように、そこからどうやって表現を自分のものにするか。

一時期思い悩んでいましたが、数年前に読んだヘッセの小説の記憶と結びついてからは、

悩むこともなく淡々と形創られていきました」

 

 

 

 

次に、【B領域(エンターテイン)】では、

今あるものやことを違うメディアを絡めて楽しませる表現をした展示が多くあるように感じました。卒展では「こうあったらいいな」とか「これって綺麗だよね」などよりも、

個人の心の感性が出ているように感じてデザインっていいな!と思う展示でした。

 

その中で私たちが推したい展示は伊藤瑞希さんの『てんじってなんだってんじ?
』です。

 

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〜【GIF動画】〜

 

 

 

自分で見たい文字を選ぶと実際にその文字についてのモーショングラフィックが表示されます。

展示空間には実際に点字を体験できるブースも併設されています。

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誰しもが一度は授業や表示として見たことがある点字。でも読める人は少ない。

その問題をモーショングラフィックと『あいうえお表』を組み合わせて表現している作品です。

知ってるようで知らないものを楽しませる。楽しんで知ってもらうためには?

デサインを考える時に根端にあるものを、

伊藤さんのオリジナルの方法で表現しているのにとても惹かれたので選ばせていただきました。

 

 

以下は伊藤さんへのインタビューです。

 

 

1.点字を取り上げた意図もしくは経緯を教えてください。

 

「B領域共通テーマの『エンターテイン』から、

触るためにデザインされたものに焦点を当てリサーチした結果、点字にたどり着きました。

点字を見たことやなんとなく触ったことがある人は多くても、

読めたりかけたりする人は少ないと思います。

日本点字図書館さまへのリサーチの中で、盲目の方は後天的盲目の方が多く、

点字の普及率は非常に低いということを知りました。

目の見える私たちがいま点字を学ぶきっかけがあればいいのにと考え、

楽しく点字を学ぶコンテンツを作りたいと思いました。」

 

2.点字を扱うメディアとして『さわってんじおぼえてんじ表』というあいうえお表のようなものにした理由は何でしょうか?

 

「私の作品は、主に観覧者が自由に映像を選んで視聴できるという、

視覚に特化した作品です。実際の点字は視覚ではなく触覚に訴えかけるものなので、

この矛盾をきちんと点字本来の目的へと落とし込むために『あいうえお表』を作成しました。

映像を見て、実際の点字を触って、《点字ってこんなに小さいんだ》と作品を見る人の視覚、

触覚の両方に訴えかける作品にしたいと思いました。

また、50音全てを制作することによって、

自分の名前や書いてみたい言葉を探しやすくしたいという意図もありました。」

 

このように見て触れる、そして多くの人に体験してもらえる卒業展だからこそできることですね。

インタビューを経てさらに伊藤さんの作品の良さ考えることができました!

 

 

 

 

最後に、【C領域(リアライズ)】の展示は、一年間先輩たちが卒業制作で考え、

感じた情報を伝えることに重きを置いた落ち着いた空間になっています。

 

今回私たちが選んだ作品は、同窓会賞を受賞した木村菜穂子さんの作品『ご当地のお土産』です。

各地の指定のゴミ袋を集めてトートバッグにすることで、

その土地ならではのお土産に変えるという作品です。

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見た目のインパクトに惹かれ近づいてみると、

カラフルなゴミ袋の形をしたトートバッグがたくさんあり、とってもかわいい作品でした!

思考のプロセスも面白く、今回選ばせていただきました。

そのアイデアを出すところから制作、完成までの経緯を直接お話ししていただけましたので、

C領域はインタビュー形式で聞かせていただきました!

 

 

Tsutaeメンバー(以降T): まず最初に、この作品を作ろうと思ったきっかけを教えてください。

 

木村さん(以降K): 東京に行ったときにお土産を買ったんですけど、東京ならではの物を買ったはずなのにそれが東京以外の所やネットでも売られていて、現代のお土産の価値ってなんなんだろうと思ったのがきっかけです。

 

T : ほー、なるほど…。確かに最近はネットでも買えますもんね。では次に作品の意図を教えてください。

 

K : お土産ってやっぱり旅先の空気に触れて、そこのお店に出会って、そこで見つけたものだからこそ愛着が湧いたり、いいなと思ったりするから買うのかなって思うから、それならお土産として普段は成り立たんけど、もっとローカルな地域ならではのものの方が現代のお土産には適してるのかなと思って… 。

 

そこから、その地域の人にしか価値がないしお土産としては絶対に成り立たないものだけど、指定ゴミ袋の形のトートバッグをその地域ごとのお土産にしたらどうかなという提案した作品です。

 

T : この作品はどのようにつくられたんですか?

 

K : まずゴミ袋を集めるところから始めて、そのデザインを全部データにして、ここが1番大変でした…。それからトートバッグ一つ一つにシルクスクリーンで刷る作業をして完成しました。

 

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今回同窓会特別賞を受賞するまでの経緯をを先生にお伺いしたところ、木村さんの作品はテーマにしたお土産から問題提起をするまでのコンセプトの良さと、落とし込んだデザインに親しみやすさがあったなどのことから票が集まり受賞まで進んだそうです。

 

私たちも実際インタビューを行なって木村さんのお土産に対するお話は、なるほどと思うことや考えさせられることばかりでした。

 

 

 

 

 

 

ここまでが3領域、情報デザインコースの卒業展の取材でした。今回ひとつずつの紹介でしたが、どれも素敵な作品ばかりでひとつに絞るのはなかなか大変でした…。私たちも先輩のように良い作品を作れるように頑張ろう、と改めて感じる良い機会になりました!

 

次の記事はイラストコースの紹介です!情報デザインコースとはまた違うイラストならではの作品が出てきますので、ぜひ見てくださいね!

 

 

 

 

【Tsutae取材班】

鬼川 いおり(ビジュアルコミュニケーションデザインコース2回、大阪府立枚方高等学校 出身)

杉山 桃華(ビジュアルコミュニケーションデザインコース2回、滋賀県立草津高等学校 出身)

谷 琴音(ビジュアルコミュニケーションコース2回、高知県立岡豊高等学校 出身)

竹内 佐代子​(ビジュアルコミュニケーションデザインコース2回、香川県立高松工芸高等学校 出身)

藤賀 日菜(ビジュアルコミュニケーションデザインコース2回、兵庫県立西脇高等学校 出身)

藤原 ゆい(ビジュアルコミュニケーションデザインコース2回、高知県立高知小津高等学校 出身)

 

 

 

 

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