文化財保存修復・歴史遺産コース

第4回 歴史研究クラブ「七宝のアクセサリーを作ろう!古代から続く美と技術」

こんにちは。歴史遺産学科の副手です。

12月に入り、冬の寒さを本格的に感じるようになってきました。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、1117()に今年度最後となる第4回歴史研究クラブ

「七宝のアクセサリーを作ろう! 古代から続く美と技術」が開催されました。

 

今回は、その様子についてご紹介いたします。

 

 

 

まずはじめに、今回ご担当の増渕麻里耶先生より七宝の技法についてや、日本にどのように伝わって

発展してきたのかについてお話を聞きます。

 

 

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「七宝」とは、金属の素地にガラス質の釉薬を焼き付けて装飾する工芸のことをいい、

古代オリエントから世界へ広がった工芸技術です。

日本では、室町、安土桃山時代以降に飾り金具や刀装具等の装飾に使われるようになり

本格的に広まったといわれています。

 

 

講義から七宝についての基礎知識を深め、実際の作業に入ります。

 

 

 

まずは、ガラスの原料と色について学びます。

二酸化ケイ素、酸化鉛、ホウ酸を混合し、さらにもう1種類色の素となる薬品をそれぞれの班で選び混合し焼成します。

 

 

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焼成前

 

 

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焼成後

 

 

このように熱を加えることで化学変化によってガラスができ、色の変化が起きます。

使用する釉薬について化学的な知識を深めた後、次はアクセサリー作りに入ります!

 

 

まずは土台となる銅板に下地となる釉薬の下引白(したびきしろ)を均一にのせていきます。

 

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厚みが均一であると、模様を描いた際に綺麗に見えるので、みなさんとても真剣です…!

 

 

 

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学生スタッフも丁寧に作業を教えてくれており、真剣ながらもお話しながら和気あいあいとした雰囲気でした。

 

 

そして、自分の作りたいデザイン案を考え、下地の上から色のついた釉薬を使用して模様を施していきます。

 

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釉薬をのせ模様が完成したら、電気釜で焼成します。

 

 

 

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焼成し、窯から出してすぐは緑がかっていましたが、徐々に青色の鮮やかさがあらわれてきます。

 

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この色の変化を見るのも楽しいですね。色や模様がどのように見えるようになるのか、わくわくする瞬間です!

 

 

 

 

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そして、最後にアクセサリーの部品を付けて完成です!

ネックレスやブレスレット等、デザインに合わせて工夫されており、デザインもそれぞれのアイデアや

個性が光る作品が完成しました。

 

 

短い時間でしたが、みなさん一生懸命楽しみながら取り組んでいただけたようで嬉しく思います。

ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

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まだ定員に余裕がありますので、ぜひご参加ください!

 

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日程:20191222()

時間:11:3015:1511:00受付開始)

会場:京都造形芸術大学 瓜生山キャンパス

 

お申し込みはこちらから

 

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